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従うだけで改めないのでは 孔子の嘆き

もっともらしい言葉には、従わずにいられない。(しかし、)それで(自分の過ちを)改める事が大切だ。褒め言葉には、喜ばずにはいられない。(しかし、)それで(褒められた理由を)追求することが大切だ。喜ぶだけで追求せず、従うだけで改めないのでは、私にはどうすることも出来ない。


『論語』子罕篇にあるこの言葉は、孔子の教育者としての側面を良く表している。教育において良いことは褒め、悪いことは叱る事が大切だと言われる。しかし、そうされても自分で考えなければ、学んだ事にはならない。

例えば、罰を恐れるだけでは、悪事は正すより隠した方が楽になってしまう。問題は解決するより、先送りした方が良くなってしまう。孔子はそうした問題に気付いていたのだろう。

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