【翻訳】ネオコンの潜在的な目的についての考察/オリバー・ストーン
オリバー・ストーン著 2022年5月3日
私は2014年からロバート・パリー氏を師と仰ぎ、ウクライナ情勢を追ってきました。オデッサの焼殺事件、ジャーナリスト、市長、政治家、市民の法的権利のない迫害と殺人を追いかけてきました。ゼレンスキー政権よりも高い支持率を誇っていた主要な野党が追放されたことも知っています。私は、ロシア系ウクライナ人の少数民族に対する憎悪の念にショックを受けています。2014年に米国と共謀して起こしたクーデターにより、ウクライナの中立性が剥奪され、反ロシアが声高に叫ばれるようになってから8年間、ウクライナでは罪のない約1万4000人が殺されましたが、我々のメディアはそれらについて一切まともに取り上げなかったという、長くて悲しい物語が展開しているのです。
この数週間、ビクトリア・ヌーランドがまたしても突如として現れ、ロシアと我々(ターゲットオーディエンス)に、もしロシアがいかなる種類の核兵器でも使用すれば、地獄が待っていると警告したのを、私は恐怖を募らせながら見守ってきました。このことは、その後、多くの政府高官やテレビ局によって取り上げられ、同じ考え、すなわちロシアが核武装するという考えが増幅されていきました。プーチンがロシアの核政策を再表明したため、このようなことが起きましたが、プーチンは我が国の核体制ほどには攻撃的ではありません。なぜ、このようなことが繰り返されるのだろうか。まず、戦争犯罪の告発がありましたが、これは急速かつ猛烈な勢いで起こったもので、徹底的な調査と証拠が必要です。
その結果今度は、ドンバス地方のどこかで、出所不明の小型核爆弾の爆発が起こり、何千人ものウクライナ人が犠牲になるよう、アメリカが仕掛けてくるのでは ないか、と私は思っています。もちろん、もしそんなことが起これば、神隠しならぬ、世界中の目がパブロフの犬のように、ロシアを非難するように仕向けるでしょう。その罪の所在は、誰が発射したかにかかわらず、すでに事前に設定されているの です。このような使われ方は、西側陣営ではない残りの50%の世界世論に確実に影響を及ぼすことになるでしょう。
ロシアはサタンであり、ベルゼブブという(悪魔的な)存在になってしまうでしょう。核兵器がどこから発射されたかを知ることは困難であり、特にこの戦争のような動きの速い状況では、ロシアはどんなに途方もない行動でも非難される可能性があることを覚えておいていただきたいのです。真実を知るにはおそらく数日かかるだろうが、(彼らにとって)真実は重要ではない。アメリカは、CNNやFoxの電波を駆使し、ヨーロッパとアジアの衛星諸国を飽和状態にすることで、これまでに見たことのないような巧妙かつ鈍感力による認知戦を展開しているのです。
そうすることで、もう一人のエリツィンの再来を期待し、我が国にまた大きなイデオロギーとビジネスチャンスを生み出すことに一歩近づけることになるでしょう。しかし、より重要なことは、その過程で、中国をロシアから切り離すことです。もちろん、ロシアが崩壊すれば、中国が次のターゲットになります。これは、新保守主義者のアナーキストたちが、よりよい「ルールある世界」を実現するために、政府内で考えている夢のシナリオだと思います。
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