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【詩】どんなに月が綺麗でも

重い扉の外側で 情熱白む、ばらの花

暖炉のそばで 来てと願うは硝子の花瓶

窓は守ることに必死で 意義の欠片もない

一緒に割れて“理由”を壊すこともできない

前の年に置き去れなかった感情が
冷えて凍って 溶かしてく
あったかい雪が彼の喉元に 溶かしてく

あのとき言えなかったことがあるなら
今言えばいいのに 蕾が開いて
ひらひら文字が舞ったりする前に

隠喩を愛する私は今夜思う、

時に言葉はダイレクトな方がいい

反対側で 結露が隠した車窓から

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