新渡戸稲造の『武士道』を読んで(21/06/15)
本人もキリスト教徒であり、奥様もアメリカ人である新渡戸稲造であるがゆえの、和と洋のバランスの取れた本である。武士道の心を、海外の書物や詩を引用する事によって、海外の思想との共通点を探したり、それを提示することで海外の人でも理解しやすいようにと腐心した有り様が伺える。
なぜ日本人の考え方や習性が、時として海外の人からみて奇異に映るのか(謙遜の文化など)も丁寧に説明されている。執筆のきっかけは、序文にあるように故ド・ラブレー氏からの「宗教がないのに、 道徳教育はどうやって授け