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真山仁『正しいを疑え』を読んで
こんにちは。
ワールドカップサッカー、開幕して、日本がドイツに勝ったので盛り上がってきましたねw
さて、今回の本は、真山 仁さんの作品です。
読んだキッカケ
新聞の記事下の広告を見て、読んでみようかな、と。真山さんの小説はハゲタカシ リーズなど読んでいたので、真山さんの小説ではない本を読んでみようかな、という興味で読んでみました。
内容
岩波ジュニア新書から出版されていて、ジュニア向けの本。読み始めようと思ってから気づいたのですが、読んでみると、ジュニアだけでなく、大人が読んでもとてもいい本でした。
正しいと思っている事柄が例としてでてきて、ホントにそうかな、正しいかどうか、考えてみよう、という内容。ネット、SNSは正しいのかどうか、自分が正しいと思っていることを、他の人も正しいと思ってほしいという感情から、自分の正しいを押し付けようとする。なぜわかってもらえないのか、怒りがでてくる。
メモしておきたいと思った部分
真山さんが小説家になった理由
真山さんは小説を読むことによって、他の人とは別の角度から物事を見る力を培った。なので、その力を使って、世の中の役に立つ方法を考えた結果、小説家になろうと決心した。
小説を通じて、社会で起きている様々な現象に対して問題提起したり、選択肢を増やしたり、警鐘をならそうとしている。小説を通じて社会を良いほうに変えたい。
SNSって正しい?
ネットでうけるようにしている、話を持っていたりする場合があるので、SNSは善意あるいは、願望を前提にしている。
コロンブスの新大陸発見は誰にとっての発見?
コロンブスからみて発見であって、インディアンにとっては侵略。歴史は勝者の側から見た物語が伝わっている。
価値観が違うと正しい も違う
真山さんが中国に旅行した際に、きくらげを黒く塗って白いきくらげより高く売ってもうけている人。周りの人は「そんな簡単なことで高く売ったやつはすごいな」という感想。騙されて買ったやつが悪い。
中国人の多くは騙す奴は「賢い」、騙されるやつは「バカ」
聞くことで自分の考えも明確になる
自分自身の考えは曖昧。いろんな経験をするコトや、人にあれこれ話す事で徐々に形になっていく。
小説を読む利点
・感情移入して、人生経験を積む。様々な職業を体験できる
・立ち止まって考える時間をつくる
読むことを途中でやめることによって、考える時間をつくれる。
・価値観の多様性を実感できる
色々な人の視点を疑似体験できる。
アガサ・クリスティーがオススメ
・ミステリー小説で疑う力を養う
・英語の勉強をするにいい。難しい単語はなく、文の構造はシンプル。アガサ・クリスティーが学校に通っていなかったということもある。真山さんも高校時代、原文を読んで英語を勉強した。
・どの作品も傑作ぞろい
・騙されたらもう一度読む
自分がどこで、誰にどう騙されたのかがわかる。
誤った先入観、クリスティーが用意した罠にはまってしまったり、と後からワカル。
読み直すことで、疑う力を養成するトレーニングになる。
読んでの感想
様々な視点をもってみる。そう考えることが出来る練習は必要だと感じました。
そして、英語の勉強にもなるアガサ・クリスティーの原書を読んでみようと思いました。
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