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「センスオブワンダー」

この本は私にとって
バイブル。というか、私の母がシュタイナー教育を通して、私に教えてくれたことが言語化されてここに記されている。と思っています。
なので、初めて読んだ時、とても驚きました。母が私にしてくれたことというのは正にこういうことだったからです。

そして、その本が川内倫子さんの写真と共に新しく文庫になっていたのを最近知り、先日、購入しました。

知ることよりもまずは感じること。
その後、知識はついてくる。自然と触れ合うこと。子どもと一緒に楽しむこと。汚れたりすることを親が禁じないこと。服や家をよごされたくないってそれは、親の希望ですもんね。

シュタイナー教育でも知識を入れるよりもまず初めに体験させて感じることを優先させる。余計なものを排除して、お日様、お月様、雨、雪、風を感じたり、土や泥をいじったり、森や木の囁きを聞いたり、植物や虫、動物と交わることの大切さを身体で覚えさせていきます。
読んだり、書いたりは小学校以降でいいし、デバイスを使う技術や記憶力の向上はもっともっと先で大丈夫と言う考え方です。子どもの吸収力はすごいから早期教育よりもまずは心や体を育てることの大切さを説いていきます。

そんな、自力でシュタイナー教育を私に施した母親は先日、"ちょっと来て、来て"と私を庭へ呼びました。

蝶々🦋が庭のすみれの花のところに来ていて、羽を休めている様子を見せてくれた。この蝶は、ツマグロヒョウモン蝶といい、春先に庭のすみれの花にいたイモムシで、すみれの葉っぱを食べて大きくなり、さなぎになって(さなぎには金の六文銭の模様が描かれていたらしい)それが羽化したそうで、その姿を母は春から観察して、事あるごとに目をキラキラさせて私に話してくれていました。
だから、時々遊びに来て、雨の日は葉っぱの裏で羽を休めているのよ。って。いいました。

その蝶は数日、我が家の庭を飛び回っていたが、一昨日、葉っぱに卵を産みつけた後、コト切れてしまったそうです。生を全うしたのかもね。母は悲しそうにいい、一度はその美しい姿を眺めるために多肉植物の上に置きましたが、その後、地面に返していました。

これは私の身近なセンスオブワンダーの話。私の母は昔からそんな人で、私もそうやって育ちました。

いろんな便利なものが溢れる中で、何に時間を費やすかというのは、個々の選択です。
youtubeを見続けるのか、自然に触れ合って外で遊ぶのか、特に子どもの間はその選択を親が手伝っていきます。子どもに自由にさせるのではなく、センスオブワンダーを感じさせてあげられる教育、または家庭環境をたくさんの日本の子どもたちに与えてあげてほしいなと思います。

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Meg NY帰りシンガーのひとりごと。
NYでフリーランスのライターと日本語の先生をしています。どこまでも自由になるため、どこにいても稼げるようなシステムを構築しようと奮闘中。