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【子ども】自分らしさと協調性の狭間で|22年4月1回目|人形劇屋の工藤さん

未知の世界だと思ったら、意外と身近に感じられた人形劇の世界。工藤さんのお話をたっぷりと聞いた後は、恒例の、大人と中学生に分かれて活動する時間。

全体で聞いたお話はこちら↓

今日は2人、いやいや3人で!

久しぶりのリアル開催ということで楽しみにしていたけれど、中学生って忙しい。部活の練習に試合に、なかなか時間のやりくりが難しくて、リアル参加とオンライン参加がそれぞれ1名という状況。

それなら、私が中学生になってしまおう。

いつもは「先生」と「生徒」の線引きを明確にして、私は自分の意見を全く出さないようにしている。私はあくまでも進行役で黒子。子どもの意見をジャッジもしないしコントロールもしない。けれど、今回は同じ土俵に立って、自分の意見を言うことにしてみた。数年間子どもクラスをやってきたけれど、これは初めての試みだ。


質問を考えるってムズカシイ

お手玉の後、ホワイトボードに質問を書き連ねていった。いつも「3分間でできるだけたくさん書いて」って言うのだけれど、自分もやってみると案外ムズカシイ。まだ言葉にならないぼんやりと実態のないものに、言葉で名前をつけて、相手に伝わるように整理して、質問として出す。隣でペンを動かす中学生のスピード感に負けないように、あれもこれも・・と書いたつもりが、3つくらいで時間切れ。自己イメージでは、10個くらい質問を考えてアウトプットし、そこから厳選して質問を考え直すつもりだったのに。改めて客観的に読んでみると、補足説明が必要そうな質問もあるし、意外とムズカシイことに気づく。そして、いつも5〜6個考えている子の頭の回転の速さにも気づいて驚く。

考えた質問を3人でシェアしてみると、面白いくらいに内容が違う。大きく分けるなら、人形劇についての質問と工藤さん自身についての質問だ。

自分が今頑張っていることと人形劇との共通点を見つけたなら人形劇の作り方を活かせそう。ストーリーの作り方とか、参考になりそうだもんね。工藤さん自身のことをもっと深く聞いてみたら、自分の進路選択に活かせそう。まだまだ聞いてみたい話があるよね。欠席している中学生のことを思い出し、あの子ならこんな質問を考えそうな気がする・・・というやりとりもありつつ。人数の少なさがプラスに働いて、ゆったりと質問を整理していくことができた。


さらに話を深めて

質問タイムは、中学生2人の質問に優先的に答えてもらった。人形劇について質問する中でどんどん浮き彫りになっていく「たくたく堂」の独自性。他とは違うところがあるって、強みになるんだなと感じる。

先生である私もちゃっかり質問させてもらって、独立の話が出たときの家族の反応なんかを教えていただく。「もう大人だから」「子育て中だから」そんな理由で挑戦すること自体を諦めてしまう人が多いと思うけれど、子ども自身は「そんなこと諦めて」とは思っていないんだと感じた。それより、親が自分の思いを貫いて挑戦し続ける姿を見せるって、子育てにおいてもプラスになりそう。だって、かっこいいもの。

みんなと足並みを揃えること、協調性が求められがちな中学時代、それとは逆に独自性を全面に出し、既に自分らしさ全開で活躍している中学生も散見する時代。そんな時代を生きている彼らは、深まっていく工藤さんの話を聞いて、どう受け止めたんだろうか。

終了後も教室に残って片付けを手伝ったり、かげ絵をもうちょっと極めようとしてみたり。それぞれが、自分の仕方で余韻を味わっている。久しぶりのリアル開催は、終始ほっこりした雰囲気だった。

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えりか先生。神戸シュタイナーハウスでは、子どもクラスを担当。 小学校・放課後等デイサービスを経て、現在は児童発達支援事業所で障害児支援にあたりつつ、神戸・京都において日曜クラスの先生としても活躍中。
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神戸シュタイナーハウス
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