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「ゲーム脳」 の僕。 ②ネット沼編

ウェブ上のオンライン合同説明会を聞きながら、スマホを開く。アイデアだの、実行力だの、企業が求めている人材はよくわかる。今年は売り手市場ではなくなるだろう。

今日はまだログボもらってなかったな、と思い、パズドラを開く。
なんだかんだ、続いているゲームだなぁ。

「パズドラ」が流行ったのは中学生の時だ。スマホが普及し、学生でも持ち始める人が増えた。いつでも気軽にできるゲームは新鮮だった。思えばこのスマホゲームの源泉は、オンラインゲームにある気がする。


● インターネットと、「ゲーム脳」

僕がオンラインゲームを始めたのは、小学校高学年だ。当時、アメーバピグが大流行していた。よくわからないままに登録し、パスワードを決めてアバターを作る。自分に似せたアバターを作る人、とんでもない格好のアバターの人、初期設定の白シャツ白パンツのアバターの人...

一人一人が、個性を持ち、画面上の釣りやカジノなどに勤しむ。自分の部屋にブロックを置き、2階を作ったりする。色々な楽しみかたができたが、何より新鮮だったのは、チャット機能だった。実際に会わなくても会話ができる───

当時携帯でメールはできたが、それがリアルタイムであることはほぼなかったし、アバターを通じてのコミュニケーションは妙に親近感を覚えるものだった。クラスの半分以上がピグともだったし、ピグから仲良くなった友達もいた。僕は当然のように様々な分野をやりこんだ。親がノートパソコンを使っていない間はずっと使っていたかもしれない。


それほどハマったアメーバピグであったが、ある事件をきっかけにすっぱりとやめてしまう。この事件に関しては、また後に述べたいと思う。


● 11歳、課金の味を知る。ネットの出会い。

さて、アメーバピグに飽きた僕が次にハマったのは、オーナーズリーグだった。これは知っている人があまり多くないかもしれないが、野球のゲームだ。といっても、パワプロのように実際に選手を動かすわけでもなく、ただプロ野球選手を並べて自動試合をさせるだけだ。

それでもハマった理由は、そのガチャ性ネットコミュニケーションだった。オーナーズリーグには、実際にカードが必要だった。遊戯王や、ポケモンカードゲームのような、リアルのカードが手元に必要だったのだ。そういうことだから、いい選手のいいレアリティ(スーパースター)を当てるために、僕らは奔走せざるを得なかった。
カードゲームによくありがちな「サーチ」行為を覚えたのもこの時だった。カードを曲げたりするのは流石に気が引けたので、こそこそ重さを計ってサーチしていた。

ともあれ、小学生の財力にとって、一枚105円のカードは少し高すぎた。トップレベルにたどり着くには、一人の力では到底無理だった。そこで僕らがやり出したのが、トレードだった。はじめは現物交換、友達同士での交換だったが、次第にそれが賭け行為になったことで、トラブルに繋がった。その後親の間で禁止令が出ていたらしく、徐々にみんなやめていったが、そんなことは知らぬ僕は一人で続けていた。

なぜ僕が一人でも続けていたかといえば、ネット上で友達ができた、からだった。オーナーズリーグには、同じリーグ(任意のグループを選ぶようなもの)内の掲示板があった。その掲示板を通じて、僕は社会人や中高生とコンタクトを取っていた。
これが、初めての「知らない人」とのネット上のコミュニケーションだった。ネットでのコミュニケーションの危険性が言われていた中で、初めて関わったのが優しい人だったのは幸運なのかもしれない。


そんなこんなで、オンラインゲームと、ガチャの登場という新しいゲーム沼にハマっていった僕だったが、中学校に入ってからはまた少し家庭用ゲームにも戻り始めていた。いや、インターネットが使えるようになったことでより沼にハマった、とも言えるかもしれない。

● ポケモン、再び

その始まりは、またしてもポケモンだった。
中学でポケモンをやってるやつはダサい───
思えばそんな風潮があったかもしれないが、久々にポケモンをやる楽しさには勝てなかった。そして、「ダイヤモンド」で4人で昼休みに対戦していただけでは物足りなくなってしまった。ポケモン廃人への第一歩である。最近ではyoutuberなどの影響でメジャーになってきているが、この時代にはポケモン対戦の深さはあまり知られていなかったように感じる。

そこで、またほぼ一人でゲームをすることになるのだが、またしてもインターネットに活路を見出してしまう。勉強に関してはからっきしだったが、ゲームに関しては情報獲得に積極的だったらしい。ある意味「ゲーム(ファースト)脳」である。

当時ポケモンを学んだ場所は、ニコニコ動画だった。通学時間や夜中にニコ生や動画を貪るように見て、学んだ。今でも生放送にコメントなんて恐ろしすぎてできないが、この頃もおそろおそるコメントを打っていた。テスト前には深夜生放送を見ながら勉強をしているフリをしていた。

ニコニコ動画を経てポケモンだけではなく、マインクラフト、プロスピ、モンハンなど新しい分野を開拓した僕は、中学時代もゲームしまくっていた。
そんな中で、めまぐるしい技術の進歩は、これまでになかったゲーム機を生み出した。スマートフォンである。

次回は、スマートフォンを手に入れた僕が、パズドラの沼にハマっていく様子をお伝えしたい。








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