桜が咲く頃、君が居なくなる。
桜の開花が発表されると、嬉しかった。
でも、今年はまだ咲かないでと強く願う。
お世話になった学び舎も、
大嫌いだった先生も、
思い出を刻んだクラスメイトも、
放課後毎日一緒に過ごした親友も、
大喧嘩したまま仲直りできてないあの子も、
ずっと片思いをしていたアイツとも、
全部ぜんぶお別れしなくちゃいけなくなる。
もう少しこのまま居たいのに、
だけどこの先の未来も見たくて、
全部ぜんぶ欲しがってしまう。
・・・
桜が咲く頃、
言えないことばかり増えて、
何も伝えられないまま、
私が緊張してくぐったあの門を、
君はひと撫でして旅立った。
私はその意味を理解することなく、
ただ泣いた。
お仕事中のドリンク代にさせていただきます。ちょっといい紅茶を買いたいです。