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平成元年から約30年の間に流行した食べ物一覧

牛飲馬食(ぎゅういんばしょく)
→ たくさん飲んだり食べたりすること。

衣食住とは生活の三大要素といわれるものだ。

となると、当然その周りにあるビジネスが大きくなるということは理解できるだろう。

ビジネスとして会社を成立させるためには、商品やサービスを売らなければいけない。

となると、流行らせるという仕掛けをしていかなければならない。

それをマーケティングとかブランディングとも呼ぶわけだが、過去に流行ったものを把握することで将来流行るものを予測できる可能性もある。

ということで、約30年前からの流行った食べ物、食文化を振り返ってみよう。

平成の時代から現在まで流行した食べ物や食文化

と、その前に。

1989年に始まった平成の時代とは、どんな時代だったのかを簡単に振り返ろう。

平成の時代はインターネットというインフラが世の中で最も重要だといえるほどに拡がったというか浸透した時代だ。

その結果、1人1台くらいのレベルでスマートフォンを持つようになり、SNSもまたマーケティングやブランディングには欠かせないようになった。

つまり、アナログ世代がインターネットを使うようになり、デジタルネイティブ世代が大いに育った時代だということができるだろう。

そして、その時代に流行した食べ物や食文化が下記のとおりだ。

1989年(平成元年):おとなのふりかけ

おとなのふりかけは、ふりかけは子どもの食べ物という概念を覆し、ふりかけ市場を飛躍的に成長させた商品だといえる。

子どもがこっそりおとなのふりかけを食べてみるというテレビCMが話題になった。

海苔をフリーズドライにする、具を大きくするといった工夫がされていて、その美味しさから2022年現在も変わらず販売される定番商品になっている。

他にも、鉄骨飲料という清涼飲料水が流行った年でもあり、覚えている人もいるのではないだろうか。

1990年(平成2年):ティラミス

ティラミス大流行は同時期に起こった、イタメシブームと関連が深い。

イタメシというのはイタリアンのことを指しており、もはや死語になっているが、オシャレなイタリア料理がブームになった時代だ。

そして、イタリアンのドルチェ(デザート)であるティラミスも爆発的に流行ったというわけだ。

そんなティラミスも2022現在も定番として食されている、つまり食文化として定着したといえるだろう。

1991年(平成3年):クリームブリュレ

カリカリのカラメル層を割って濃厚なクリーム層を食べるクレームブリュレも2022年現在も定番のデザートの1つだといえる。

注文すると目の前でバーナーで炙ってくれるパフォーマンスから人気に火がついたといわれている。

また、2000年には、映画アメリに登場したことからブームが再燃し、長く愛されるスイーツになったともいわれている。

そして、1991年はカルピスウォーターが登場して流行した年であることも忘れてはいけない。

1992年(平成4年):タピオカ

2018〜2019年の平成の終わりから令和の始まりにもタピオカブームが世間を賑わせたが、実は第3次ブームだったということは意外と知られていない。

第1次ブームとなったのが1992年の平成4年で、当時のタピオカは小さくて透明なものが主流だった。

第3次で流行ったタピオカとはタイプが違うタピオカだったことも覚えておくといいだろう。

また、この年はインスタントラーメンのラ王が発売されて多くの人が手に取るようになったきっかけとなった年でもある。

1993年(平成5年):ナタデココ

プリッとした口あたりと、ギュッとした不思議な歯ごたえが特徴のナタデココはその食感と低カロリーということもあって、1993年に大流行した。

ナタデココは、ココナッツジュースを発酵させたゼリー状の食べ物で、食物繊維が豊富ということもあり、2022年でも健康食品としてまだその地位を保っている。

そして、1993年は国産米不足が起きた年で、その対策としてタイ米が輸入された年でもある。

この年にタイ米を食べた経験がある人も少なからずいるはずである。

1994年(平成6年):パンナコッタ

牛乳、生クリーム、砂糖、ゼラチンで作られるパンナコッタは、フワッととろける食感とミルキーな味わいが美味しいと話題になった。

飲料メーカーが粉末を販売したり、手軽に食べられるカップ入り商品を発売したことも追い風になった。

また、この年は湖池屋のドンタコスが販売されて流行を獲得した年でもある。

1996年(平成8年):スターバックス

スターバックスが日本に上陸し、自分好みにカスタマイズできるドリンクや、シナモンロールなどの多彩なフードメニューが評判となり、一躍ブームになった年だ。

フラペチーノは今でも女性を中心に人気商品だが、当時のフラペチーノは日本人にとって衝撃だった。

そして、この年には桃の天然水という清涼飲料水が流行った年だといえば、一度は飲んだことがあると思い出す人もいるのではないだろうか。

1997年(平成9年):ベルギーワッフル

ベルギーワッフルは、小麦粉や卵などを混ぜた生地を網状の型で焼き上げたスイーツだ。

砂糖の部分の食感も特徴で、お土産等でもらったことがある人も多いのではないだろうか。

そのベルギーワッフルブームの火つけ役は、大阪梅田のベルギーワッフル専門店のマネケンだといわれていて、1998年には本場ベルギーから勲章をもらっている。

他にもこの年は、エスニック料理、キシリトールガム、赤ワインが流行った年ということで食に関するブームが多く起きた年とされている。

1998年(平成10年):タピオカ

この年にもタピオカが流行っており、ここが第2次ブームだ。

第1次で流行ったタピオカとは違い、台湾発祥のタピオカティーが流行し、店舗が急増した年でもある。

2018年頃からの第3次タピオカブームもこの第2次タピオカブームの延長線上にあるといえる。

そして、この年には発泡酒が発売され、前年の1997年に消費税が5%に上がったことを受け、ビールから発泡酒に乗り換える人が増えた年でもある。

1999年(平成11年):エッグタルト

ポルトガルから伝わってきたお菓子で、東南アジアを経由して日本でブームとなった一品だ。

本来の名称はパステル・デ・ナタと呼ばれ、マカオや香港が本場とされているが、エッグタルトという親しみやすいネーミングと食べやすさから流行した。

とはいえ、氾濫しすぎてそこまで定番としての地位を確立することはできなかった。

また、この年には生チョコ、缶チューハイが流行った年でもある。

生チョコは2022年現在もチョコレートの定番の1つとして、また缶チューハイもお酒の定番の1つとしてしっかり定着している。

2001年(平成13年):抹茶

スターバックスから、抹茶フラペチーノが登場したのをきっかけにして抹茶ブームが起きた年だ。

ちまたに抹茶があふれ、有名パティシエもこぞって抹茶を使用し、世界でもその名が知られるところとなり、MATCAが認識されるようになった。

そして、京都でも抹茶スイーツが急増した年でもある。

この年には納豆食品が流行した年でもあり、この頃から健康系食品が少しずつ世に登場し始めている。

2003年(平成15年):メロンパン

海老名サービスエリアで売っていたメロンパンが流行し、メロンパンブームが始まった年だ。

そもそも、海老名サービスエリアでは2003年以前から発売されていた隠れた人気商品だったが、この年から本格的に売れ始め、メロンパンブースも併設されるようになった。

そんなメロンパンはロングセーラーで2022年の今でも様々なところでメロンパンが人気商品として登場している。

また2001年の健康系食品の登場のきっかけから、ヘルシア緑茶が登場したのもこの年である。

2005年(平成17年):マカロン

マカロンブームのきっかけは、ピエール・エルメやサダハル・アオキなどの洋菓子店が日本に続々とオープンし、フランス菓子が注目されたことにある。

今では、ラデュレやダロワイヨなどのマカロンも有名になり、すっかり定番スイーツとなった。

酒類ではのどごし生が発売され、健康系食品ではジンギスカンが流行った年でもある。

また、TKGという略称で卵かけごはんが市民権を得たのもこの年である。

2006年(平成18年):生キャラメル

生キャラメルは、北海道のノースプレインファームこだわりの商品としてブームを巻き起こした。

クリーミーな口あたりは虜になるということで、タレントの田中義剛氏が代表取締役を務める花畑牧場の生キャラメルも有名になった。

ブームはすっかり落ち着きましたが、2022年現在もオンラインショップで購入できる。

そして、この年の健康系食品では黒烏龍茶が流行って飲食店にも導入が拡がった。

2008年(平成20年):パンケーキ

パンケーキブームのきっかけは、2008年にオーストラリアのレストランである、billsが日本に上陸したことだ。

それまでは、ホットケーキと呼ばれていた商品イメージを根底から覆す、ふわふわなパンケーキは衝撃だった。

また、2010年に日本に上陸したハワイのEggs’n Thingsもブームを牽引していて、生クリームがタワーのように乗ったパンケーキのインパクトはSNS上の映えも手伝って大人気だ。

さらに、2012年にはニューヨークのSarabeth'sも日本上陸。

時間差で有名店がオープンしたことで、パンケーキブームは平成中期から現在に至るまで長い流行を保っている。

2009年(平成21年):ノンアルコールビール

この年に登場したのが、業界を騒然とさせた完全アルコール0%のビール、キリンフリーだった。

従来のノンアルコールビールは限りなくゼロに近いというだけで、多層のアルコールが入っていたが、完全にゼロの商品が実現した。

これをきっかけに他社もノンアルコールビールを出したり、カクテルや酎ハイにまでジャンルが拡がって、2022年現在も数多くのノンアルコール飲料が登場している。

2010年(平成22年):食べるラー油

食べるラー油ブームに火をつけたのは、桃屋の辛そうで辛くない少し辛いラー油だ。

当時も具材入りのラー油は石垣島辺銀食堂の石垣島ラー油などがあったが、通販でしか入手できない静かなブームだった。

そこに、食べるラー油とファーストフードなどがコラボしたメニューがどんどん開発され、ブームの長期化により定番食品となった。

2012年(平成24年):塩麹

塩麹は2011〜2012年にかけて流行した発酵調味料だ。

大分県の糀屋本店が開発し、大手メーカーなどが量産してブームとなった。

塩麹の魅力は肉や魚を浸けるだけで旨みが増し、簡単に美味しくなる上に、身体にいい発酵食品であることも大きな魅力だ。

すっかり定番の調味料としてスーパーに並ぶようになっている。

2013年(平成25年):アサイーボウル

ハワイの大人気スイーツであるアサイーボウル。

アサイーにはポリフェノールがブルーベリーの18倍、鉄分がレバーの3倍、食物繊維やカルシウムも豊富に含まれている。

そんなスーパーフルーツをたっぷりの果物と共に美味しく食べられるということから日本でも大人気になった。

そして、この年からコンビニコーヒーが手軽に飲めるようになり、今では定番の飲み物の1つとなっている。

2014年(平成26年):熟成肉

熟成肉は、一定期間保冷庫のなかで肉を熟成させることでタンパク質がアミノ酸に分解されて独特の旨みや風味が出るという特徴がある。

作るのに時間と手間がかかることから通常の赤み肉と比べて高価格になるが、価格が高くても良い物にはお金を払う女性や高齢者のニーズに合いブームとなった。

一般的に、赤身肉はサシの入った肉と比べると固くて食べにくいという特徴があるが、熟成させることで赤身肉でありながら柔らかな食感が実現できる。

さらに、凝縮した旨みを楽しめることも人気となった要因の1つだといわれている。

2015年(平成27年):スーパーフード

先述したアサイーを含め、キヌア、チアシード、などがこのスーパーフードに入る。

人間の身体にとって有益な成分しか含まない食品という夢のような効果が得られるとあって大流行した。

ただ、ごまやアーモンドもスーパーフード、昆布や納豆もスーパーフードと当初のイメージよりも手頃感が出てしまったため、特別感がなくなった。

2017年(平成29年):チーズダッカルビ

サムギョプサルなど、韓国系料理で日本人が認知している料理はたくさんあるが、ブームというほど流行った初めての料理がチーズダッカルビだろう。

流行していたチーズと相まって、伸びる画がインスタ映えすることなど、流行を呼ぶ要因がいくつも重なったといえる。

2018年(平成30年):タピオカ

再びやってきたタピオカブーム。

これまでのタピオカを牽引してきた既存店舗が残っていたことに加え、新しい台湾茶というくくりが生まれたことで、第3次ブームを生んだと考えられている。

また、レインボーフードが流行った年でもあり、チーズドック、綿あめ、かき氷など、とにかくレインボーのものが流行した。

さらに、高級食パンが流行ったのもこの年で、一斤1,000円を超えるような商品もたくさん登場している。

2019年(平成31年):クリームソーダ

クリームソーダの流行は、2019年前後から再燃した喫茶店ブームと関係している。

レトロな喫茶店で懐かしのクリームソーダを飲むことが、若い世代を中心に流行した。

それに伴いフルーツゴロゴロ系、動物の顔トッピング系など、新しいクリームソーダが登場したこともブームに拍車をかけた。

SNS映えするクリームソーダはまだまだポテンシャルが高いといえるだろう。

まとめ

平成の時代を振り返ってみたときに、私はドンピシャの世代なので懐かしいものもたくさんあった。

2020年にはレモネードが流行ったりと、令和の時代にもどんなものが流行るのか楽しみである。


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株式会社stakは機能拡張・モジュール型IoTデバイス「stak(すたっく)」の企画開発・販売・運営をしている会社。 そのCEOである植田 振一郎のハッタリと嘘の狭間にある本音を届けます。