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手紙は開封されるまで、送ったことにならない。

本社の人事からメールが来た。
要約すると「何かあればいつでもお話してね」
離職防止のためのフォローだろう。

「職場の人には話しづらいこともあるでしょう?」

その言葉に甘えて、
まんまと話しづらい本音を打ち明けてしまう。

朝から3時間かけて書いたメールは、
退職を匂わせる愚痴になった。

その返信が先日届いたのだが、
まだ読んでいない。

「到達主義」って言葉がある。
”手紙は相手が開封するまで送ったことにならない”
という考え方だ。

つまり返信はまだ届いていない、
と自分に言い聞かせて放置している。

自称メンタル不全の私は、
メールやLINEが届いてもすぐ開封することができない。
なんだか読むのが怖いのであります。

これって、あるあるだろうか。

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私の職場には、
「彼の言うこと、やることには逆らうな」と言われる、
神格化されたベテラン社員が何人かいる。

そんな成長の阻害要因でしかない神の一人に、私は弓を引いた。

つっても、”落書きを勝手に消した”ってだけの話。

これは物の喩えではなく、
彼がホワイトボードに描いた下品な落書きを消したという、
そのままの意味なのであります。

幼稚すぎる風土に絶望した私は、
自分の価値観を信じて、独断でその落書きを消したのでありますが。

そういう時は、
「落書きを消していいですか?」って、
上司に事前に相談しろってさ。
くだらな。

そんな幼稚な組織があるなんて、まさか思わない。

私の中で、確実に何かが壊れた。

--

そんな思いを婉曲に婉曲を重ねて綴ったメール。
未読のまま放置しているメール。

そろそろ読まないとなあ。
久々に昼間から酒場に繰り出して、
酔った勢いで読むか。

立ち飲みだったら、少しはマシになるかもしれんな。
何がマシなのか分からんが。

緊張感のあまり、何度か二等兵みたいな語尾になった。
戦火に身を投じている心境が表れている。


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