中の人から見た「障がい者雇用」定着させるコツは…意外な所にある⁉
障がい者が定着できない・・選考がまずいの?
いきなりですが、障がい者雇用をされている職場の方、まだまだ少ないですね。何せ障害者法定雇用率は民間企業で2.3%です。
こんな環境で孤軍奮闘している障がい者は、まさにパイオニア的精神の持ち主です。
この障がい者として雇用され頑張っている社員さんが、環境にまだ馴染んでいないときは何かと大変です。
障がい者は苦手なこと、できないことがありますし、誰かに部分的にお手伝いしてもらわなければならないことも多々あります。
最初の1か月くらいは緊張していますが、無理をしているとだんだんと不調が出てきます。特に入社後6カ月くらいは注意してみてあげる必要があります。
事例が起こったとき、障がい特性は一人ひとり違っていますので、画一的な解決法はなく、会社とご本人、時には支援者も交えて話し合い、どうにか解決しようとします。
この障がい特性は、わが社には向いていないのだろうか?なんで辞めるんだろう?と言いながら、障がい特性にばかりフォーカスしてしまうことが多いのではないでしょうか?
障がい者はハイブリッドのタネ、根付くための環境が必要
障がい者はハイブリッドのタネのようです。デリケートなのです。
どんな土壌でも、ほんの少しのブロックの隙間でも根付くということは難しいです。
意外かもしれませんが、人間関係と作業に慣れてくれば、障がい者は持ち前の粘りと努力で成長することができます。
何らかの機能が制限されると、他の機能がカバーしようとします。
そして、工夫することで仕事も慣れていきます。
ですので、障がいの種類や特性といった視点を変えて、ハイブリッドのタネが芽を出せる、根づく環境を整えることを考えてみて欲しいのです。
定着すると、それはそれはキレイは花を咲かせます。
ここをチェックして欲しい
障がい者が働く環境にフォーカスすると、実は、環境に左右されるということが多いことが見えてきます。
環境というのは、設備というより働く人、社員さんのことです。
解決がなかなか難しい時は、障がい者と共に働く社員さんの表情を見てみましょう。
チームの社員さんに負荷はかかりすぎていませんか?
関係は良好ですか?
そのチームに受け入れられていますか?
雑談している様子はありますか?
障がい者と一緒に働く社員さんは、もちろん福祉の専門家ではありませんので障がいの知識がないことが多いです。
上司も同じことが言えます。
それでも仕事をやってくれています。
解決の答えはシンプル!ここにも、マズローさんの登場です
障がい者が働く上でのコツは障がいを理解し、シンパシーを高めることなのです。
しかし、理解してもらおうにも、働く環境がギスギスしてコミュニケーションが取れない環境では、理解への突破口がなかなか見いだせません。
では、実際にどのようにアクションを起こせばいいのでしょうか。
答えは簡単です。
あなたが経営者、労務管理者なら、障がい者と一緒に業務に当たっている社員さんに、感謝の意を伝えてください。
「いつも、◯◯さん(障がい者社員)に気を配ってくれてありがとう。」
「手伝ってくれて、助かってるよ。」
ちゃんと見てくれてたんだ、と言う喜びとともに、障がい者の就労環境はさらに良くなり、定着へとつながるでしょう。
それだけでない効果
では、このような障がい者を取り巻く温かい職場環境は、既存の健常者の社員さん達にとって、どんな影響があるでしょうか?もうお分かりですね。
人が人に親切にしている様子を見ると、見ている方まで温かくなることはよくあることです。
社内で和を育める環境があることは、大変すばらしことです。
私は障がい者雇用の現場で300人以上障がい者面接を行い、共に働き、労務管理をしてきました。
これは障がい者雇用の最も良い点であり、私が学んだ大きな財産です。
まとめ
「障がい者雇用」定着させるコツは、障がい者を取り巻く環境に影響されます。
解決するためには、障がい者の問題というよりは、受け入れる社内環境作りに取り組まれるといい結果が見えて来ると思いますよ!
ぜひお試しください。