見出し画像

社労士の営業方法 開業当初編3

鹿児島で社労士をしています原田です。

前回で、開業に対する最低限の心構えのお話をしました。

今回は最初の1件目を取るための手法を挙げていきます。
ある程度可能性が高い順に紹介します。

他士業から紹介

 社労士営業の必須であり、基本のキ。税理士や公認会計士、司法書士さんから紹介を受けます。ある程度の経験を積んた士業の方は、当たり前にお付き合いがある社労士も既にいるでしょうから、その選択肢の中に入れてもらえるかが勝負です。

 あなたを紹介するメリットが、紹介料や返礼品よりも、適正に仕事をすることが最低条件になることは理解しておきましょう。

 知り合いの士業が無いなら、知り合いになりましょう。最も期待が大きい税理士事務所は忙しい事務所が多いので、いきなり行っても迷惑極まりないです。特に1月~3月に行けば、出入り禁止レベルで徹底的に嫌われること間違いなし。
 各士業の閑散期を調べて、事前にアポ取って、丁重に熱意をもって手短にお願いしましょう。

紹介業者からの照会

 専門士業にツテもコネもないし、電話する勇気も無いなら、紹介業者を頼るのもひとつの手段です。良し悪しは人の主観なので、どこがいいとか特定はしませんが、検索すればいろいろ出てきます(ちなみに現時点まで私は使ってません)。

 有償なので、少なからず紹介は来ます。ただし助成金ができないとか、就業規則が書けないとかだと、紹介は難しいかもしれません。事前にできることは増やしておきましょう。

 もちろんお金がかかるので、支払はちゃんとしましょう。

銀行等金融機関からの照会

 地味に効果があります。銀行とつながりがある社労士もいるのですが、現場の行員には関係ありません。行員が何万件紹介してもそれが昇進・昇給につながる可能性は0です。知ってる社労士がいないからそこに紹介してるだけです。
 そのため店舗を訪問して、手短にお願いしましょう。重要な顧客じゃないので、相手もすぐに忘れます。定期的に行くのが重要です。金融機関は企業のお困りごとの相談を受ける場合があります。それに対応できる案内があれば、必ず依頼はあります。

 助成金だけでなく、経産省系の補助金も知識があると可能性が高くなります。

ホームページからの問い合わせ

 開業登録してホームページも無いとかは今時あり得ません。既に顧客がたくさんいる社労士で、ホームページが無い先生もたくさんいますが、顧客が1件も無いのに広報しない時点で集客を放棄しているのと同じです。

 無料ツールで簡単に作れるものでいいので、とりあえず用意しましょう。かっこいい必要はありません。価格表は必ず付けましょう。

 またホームページを作ったら、無料の社労士紹介サイトには全て登録します。怪しい業者に間違って登録する場合もあります。絶対にカード登録しないことと、出てくる文書はちゃんと読むことは必須です。

 社労士も法律を扱う士業なので、文書にはシビアになりましょう。

SNSからのコミュニケ-ション

 SNSでも集客できます。X(Twitter)、Facebook、Instagramぐらいは当然に登録。社労士として発信します。節度ある範囲なら、関係ない話をしても構いません。

 特に軽視されがちなFacebookは経営者層の登録者が多いので、必須です。
広報が目的なので、全てのSNSに鍵などかけません。

LINEは今のところどうでもいいです。ただし個人でやらないのはダメです。

 当たり前ですが、どれも発信しないと効果ありません。また、効果がでるのに時間がかかります。

経営者の会に入る

 定年制がある会合
青年会議所、商工会議所青年部、法人会青年部
 定年制が無い会合
商工会、商工会議所、中小企業家同友会、倫理法人会、ロータリークラブ、ライオンズクラブ、青色申告会、各金融機関主催の会・・・

 検索で「異業種交流会」で探せば、大量に出てきます。
上記の会は、ほぼ全国にある有名な会合の一部です。

 どの会であっても、一目会って惚れ込んで依頼・・・なんて話になる可能性は、限りなく0に近いです。会の中で会った人から依頼が来るのは、普通は数年後です。それまではコツコツと出席を重ねていく必要があります。
 また、当たり前に会費もかかるし、参加費や懇親会費等もかかります。

 実は最初の1にするには、最も不適切な方法です。潤沢な資金がある人に負ける現場のひとつです。ただしちゃんと参加していけば、後々になって効果が高くなります。

ダイレクトメール

 新規法人設立の場合に、その情報を提供するサービスがあります。官報読めばそれでもいいのですが、それも無料では無いし、大量にあるものから探すのは、あまりお勧めしません。
 新規法人なら関与社労士がいない可能性が高いので、案内文を送ります。
私が代表の法人にも、設立時にちゃんと案内が来てました。

 それとは別にセミナー案内や業務案内でFAXDMを送る手法もあります。こうしたダイレクトな手法は、1000件出して3件程度しか反応が無い世界なので、根気強く送り続けることが必要です。一定の効果はあります。

飛び込み営業

 可能性は限りなく0です。一時期だけお得な助成金で、この手法が有効な時代がありました。期待する以上に辛辣な対応をされるので、かなりメンタルを削られます。そういうのを気にしない人に向いてますが、それでも確率は低いです。

本音

 本音で言うと、社労士事務所で2年~5年勤務しながら自費で新規開拓し、自分で開拓した顧客だけ持って出るのが、実はベストではないか思っています。私は0からコツコツとやったのですが、収入を得ながら実務経験を積んで、開業時の売上0を回避するのが、一番賢い方法だったと思います。

次に良いのは、労働局均等室や職業対策課の勤務。一定収入が確保できるので、そこから抜けられなくなる社労士も多いですが、安全性は高いです。都道府県庁所在地在住でないと通勤が厳しいですけど。

 最初の1はめぐり逢いですし、1があってもその後も大変です。回り道も悪くないと思います。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集