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これからの採用人事に求められるものは何か

こんにちは、こんばんは。ナイル株式会社で採用や広報やっている渡邉です。

新卒として今の会社に入社し、5年間Webマーケのコンサルとして300くらいのプロジェクトに関わったり、30名弱のチームマネジメントを経験し、今年の5月から本格的に人事の仕事をはじめました。

異動してはや半年、採用や広報、組織づくりの仕事をしたり、外部で色んな会社の人事の先輩方と話すなかで、人事に求められる力とは何なのかが少しずつ見えてきた気がします(半年ほんと一瞬でした)。

昨今HRTechが盛り上がってたり、直近数年マーケサイドで起きてたことが人事サイドでも起こるようになってたり、

と色んな環境変化が起きてるなかで、これから人事に必要な力とは何なのか、事業側でマーケ領域を経験した人間として感じるところをまとめてみます(ここでいう人事とは、ベンチャー企業での採用や広報の仕事をメインでしている人を想定しています)。

これまでの人事に必要とされたもの
・理念共感と事業理解
・調整力と交渉力
・面接力(ヒアリング、アトラクト)

これからに人事に求められるもの
・発信力(文章力、コピーライティング)
・マーケティング力(テクノロジーによるHack含む)
・コミュニティ、人の繋がり(社内外ともに)

これまでの人事に必要とされたもの

・理念共感と事業理解
会社のフロントマンとして発信したり、候補者さんと話したり。自社のことを適切に伝えていくには、事業の適切な理解と会社の理念に対する共感が欠かせないです。特にベンチャー企業だと、大企業と比較するとネームバリューがなかったり、給与や福利厚生などの条件面が充実してない場合も多いと思うので、経営者に代わって企業が目指す方向性や事業の魅力を伝えることで候補者に共感してもらう必要があります。

・調整力と交渉力
採用業務は人事だけで完結することはありません。経営者の思想を理解して採用現場で再現したり、現場メンバーと連携をとりながら採用活動をしています。そうなった時に、下手をすると経営や現場に言われたことをやるオペレーターになって日々忙殺されてしまうので、成果にフォーカスするためにやらないことを決める、そしてそれを経営や現場と握る交渉力や調整力が必要です(実際、自分も異動して色々仕事を引き受けていたらどんどん仕事が増えて忙殺されていた時期がありました)。

また、人材紹介エージェントなどのパートナーと仕事をする場合、自社の事業や求める人物像をしっかり理解してもらったり、他の企業よりも自社の紹介優先度を上げてもらうためのコミュニケーションが必要だと思います。金払うから紹介してもらえて当たり前というのは通用しないです。あくまでビジネスパートナーとしてお互いメリットがあるし、気持ちよく仕事できる関係性づくりをしないといけません。

・面接力(ヒアリング、アトラクトなどの営業力)
これは対候補者について。人事の仕事は営業と一緒とよく言われますが、まさにここらへんのスキルですね。候補者が何を考え、求めているのか適切にヒアリングして価値訴求したり、自社が採用すべき人材なのかを見抜くために候補者の思考を問うたり。人事の面接力レベルが高いほど、経営や現場のリソースをとらない採用活動ができますね。

上述した3つの要素は人事としては今後も重要ですが、それに加えて、これからは下記の3つの要素の重要性が増してきていると思います。

これからに人事に求められるもの

・発信力(文章力、コピーライティング)
最近、採用広報って言葉をよく聞くようになりましたね(採用PR、採用広報、採用マーケとか、色んな言い方があるようですが、ここでは採用広報とします)。これまでの採用は採用媒体や人材紹介に採用を頼りきりだったのが、最近では自社が候補者と直接関係性を構築し、採用に繋げていくことが重要になっています。

これは、これまでのように企業ネームバリューや、給与や福利厚生といった条件面よりも、誰と一緒に働くのか、なんのために働くのか、といったことがより重要視される時代になっているからです。そのため、企業の理念やカルチャー、どんな社員がいるのかといったことを発信して、会社に興味をもってもらい、そこから採用に繋げていくということの重要性が高まっています。

そんな中で、人事メンバー自身が発信する機会が増えているので、魅力的な文章で伝える力がある、ということの価値が高まっているように感じます。

この記事参考になります↓

PR3.0の時代に考える『採用力』のある企業、ない企業。|西村創一朗(複業研究家)|note
https://note.mu/soutaros/n/n367160fea824
「採用PRをやらない?!それってもう、採用する気ないよね?」── 働き方ファーム代表石倉秀明が語る、採用PRの重要性 - CO-NECTAR(コネクター)
https://co-nectar.jp/interview-ishikura-01/

・(広義での)マーケティング力
冒頭でHRTechが盛り上がっていると書きましたが、単に便利なツールを入れれば成果が得られるわけではないです。

より効率的に、効果的に、候補者に訴求して採用に繋げるのもそうだし、採用広報活動などのクリエイティブな仕事にリソースを割くために、日々の仕事のオペレーションエクスペリエンスをいかにして極めていくのかという考えが重要で、そうなった時にマーケ的な思考は不可欠です(採用に必要なマーケ力とは何かというのを語りだしたら長くなりそうなので、これはまたの機会に書きたいと思います)。

この記事参考になります↓

参考)HRのことはマーケティングから学べ|さくさく|note
https://note.mu/sakusaku_memo/n/nd2849d0d7923

・コミュニティ、人の繋がり(社内外ともに)
これはまさに自分自身も強く実感してることで、マーケ時代のつながりで、サービスを紹介をしてもらったり、新たに出来た人事のつながりで色々教えてもらえたりと、人の繋がりにとても助けられています。

【社内】最近リファラル採用(社員紹介)が盛り上がっていますが、何もしなくても待っていれば社員が知り合い候補者を紹介してくれるわけはありません。リファラル紹介制度でインセンティブを設けたところであまり変わりません。それよりは、自社がどんな人を求めているとか、自社の魅力をどう伝えるとか、そういったことを社員に理解してもらう社内広報活動を継続的にしたり、社員との関係性を深めていくなかで、紹介してもらいやすい環境づくりをしていく必要があります(これは自分もまだ全然出来ていないところなのでこれからやっていく必要があります)。

【社外】発信力が重要だと上述しましたが、文章が上手ければ自然と広まるわけではなく、社外の人との繋がりがある中でオンライン上で発信するからこそ、その繋がりから連鎖的に広まっていくものだと思います。

人事の仕事というと現場業務が多いイメージですが(というか実際多いですが)、今後はもっと企業のフロントマンとして、人事自身が外部の人との繋がりを広げていけるかということが、巡り巡って人事としてのパフォーマンスにも繋がっていくと考えています。

終わりに

というわけで、ベンチャー企業の採用人事を想定して思うところを書いてみました。

これまでの人事に必要とされたもの
・理念共感と事業理解
・調整力と交渉力
・面接力(ヒアリング、アトラクト)

これからに人事に求められるもの
・発信力(文章力、コピーライティング)
・マーケティング力(テクノロジーによるHack含む)
・コミュニティ、人の繋がり(社内外ともに)

とはいえ、自分の仕事にしてみて思うのは、人事ってすごい永遠のテーマな感じもあり、上述したものがすべてを語れているとは到底思いません。

あくまで1ベンチャー企業のマーケ畑出身人事として、実際に人事や広報の仕事をやってみて感じたこと、また、HRに携わっている色んな方と話している中で多分ここらへん大事なんだろうなぁと思うところをまとめてみました。

この記事が、人事の方が考えるきっかけになったり、何かの議論を生むきっかけになったりしたらいいなと思います。それでは。

(一部修正:2019年12月15日)

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