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みんなが心を動かした、台詞や歌詞などの”ことば”

あなたの心を動かした”ことば”は何ですかー?

先日掲載した記事で、スカパー!note編集部が心を動かしたドラマや漫画のセリフ、歌詞などを語らせていただきました。

そこで、みなさんからも印象に残っている”ことば”を募集させていただきました。今回はそこで寄せられたことばたちをエピソードと併せてご紹介させていただきます。



「我々の異性は女性です。」(資生堂)


これは多分1970年代の、資生堂の男性化粧品ブラバスのCMコピーでした。

「男なら泣くな」とか「女のくせにでしゃばるな」みたいな、当時みんなが口にしていた思い込みや差別や偏見に満ちた言説ではなく、「自分たちの異性は女性である」という事実をプレーンに述べているだけで、だからどうとは一切言っていません。
それはこのコピーを耳にした人が考えるべきことなのです。

「男性と女性しかいないんだから仲良く(うまく)やらなきゃ」かもしれないし、でも、その一方で「異性に対してどうするのが適当なのかそれぞれで考えろ」と言っているようにも聞こえます。
その解釈自由度の高い表現に、当時中学生の僕はしびれました。(60代〜/男性)


今の時代においてはもしかしたらNGとされてしまうかもしれないコピー。けれど、「こうあるべき」という偏見が悪でもなく当たり前として存在していた当時にとっては逆にカウンターパンチになっていたかもしれません。

「女がしている化粧というものを、男もしてみよう」といったような控えめな表現ではなく断定的な言葉で伝えることで、「これからは男性も化粧をする時代」ということを伝えていくのだ、意識を変えるんだという強さも感じます。(タンタン)


「本を読め本を」(「花より男子」)


花より男子で登場した言葉です。何かわからないことがあると、ついこのシーンが浮かんで、「そうだな」と思い返しています。(20代/女性)


「花より男子」で道明寺司が言い放っていた言葉。
先生や先輩に言われると流してしまうような注意ですが、道明寺に言われると「読みます!!!」ってなってしまいそうですよね。
音声データで欲しい…(笑)(タンタン)


「誰の存在だって世界では取るに足らないけど 誰かの世界はそれがあって造られる」(「supernova」/BUMP OF CHICKEN )


藤くんの作る哲学的で人生の教訓となるような歌詞が大好きなのですが、その中でも特に思い入れのある歌詞です。
昔、ふと自分の小ささを知り、「自分は一体何ができるんだろう…」と思い悩んでいた時期がありました。
そんな時にこの言葉を聞き「大きな何かを残すことは難しいけど、そんな自分だからこそ、目の前の人を大事にしよう」と、大切なものに気づかせてくれた歌詞です。
藤くんの書く歌詞は他にも人生の教訓となるものが多くあり、「例えば日陰で揺れるその花を何故か愛しく思い 「どうにかして日向に」と悩めたら少し強くなれる」「生きる力を借りたから 生きているうちに返さなきゃ」など、人生の教科書にしています。(20代/男性)


藤原さんの優しい声と心にしみこむ歌詞が素敵な曲ですね。
BUMP OF CHICKENの曲は、自分が物語の主人公となりノスタルジックな曲の世界に入り込める気がします。だからこそ、その言葉は心に響き、時として教科書のように前向きに生きる道を照らしてくれるのではないでしょうか。
私も「supernova」を聴いて、目の前の仕事に真摯に向き合います!(ヤマ)


「月の光って地球に届くまでに1.3秒くらいラグがあるんだって」(「鬱憤」/幻灯劇場)


月の主人公の彼氏が光は1.3秒前の過去を見ていると知った時に過去と向き合うのが辛いと思ったが、彼女は星の立場からすると今の言葉が未来に届いていると思うと安心する。というクライマックスに続く大切な言葉で立場を考えて見ると感動したから。(10代/女性)


藤井颯太郎さんが代表を務める劇団、幻灯劇場による音楽劇「鬱憤」。

「月の光って地球に届くまでに1.3秒ラグがある」
これは事実であって、普段はそれに対して何も思わずに過ごしていますが、それは自分も、自分にとって大切な人も地球にいるからで、もし自分と大切な人との間に時間的な差異があったら?自分のみているあの人は過去の姿だったら?と思うとちょっと怖くなります。
時代背景を映しているのであろうストーリー、冒頭から観劇したくなりました。(タンタン)


「そこにまだ小さな幸せが見つけられなくても 隣にいる君が微笑むから ってそれだけでいい いつか大きな幸せを掴んでも セーブポイントはないからゆっくり進んでいこう」(「ストーリぃ!」/Aぇ!group)


自分自身表舞台に立って挫折したことがありました。その時にこの曲を聴いたら勇気や希望が見えてきました。
ゆっくり進んでいこう、という歌詞のように自分も少しづつ成長していきたいと思ったからです。(10代/女性)


小さな幸せがない時も、大きな幸せを掴んだ時も、寄り添ってくれるような歌詞が素敵です。
「隣にいる君が微笑む」、これって結構大きな幸せなんじゃないかと思ったりもします。(タンタン)


「胸張っていけ、自信持っていけ!」(ポルノグラフィティ・岡野昭仁)


私の大好きなポルノグラフィティのライブで、ボーカルの岡野昭仁さんがライブの締めにほぼ必ずに言ってくれる言葉です。 この言葉があるからこそ、どんなことがあっても日々生きることが出来て、ライブでこの言葉を聞いて「またライブのために頑張ろう」と思わせてくれる、ファンの大好きな言葉です。(20代/女性)


人々に歌を通して"言葉"を伝えてきた岡野昭仁さん。
そんな岡野さんの発する力強い言葉は、ファンの心を鼓舞して明日を生き抜く原動力となるのだなと感じました。
ライブに行って「またライブのために頑張ろう」と思えるアーティストがいる。なんて幸せな生き方なんでしょう!(ヤマ)

▼ポルノグラフィティの音楽フェス出演番組はこちら。


「笑ってたいんじゃなくてね 笑い合ってたいのだ」(「僕らが強く。」/マカロニえんぴつ)


はっとりさんの愛と哲学に満ちた歌詞が大好きで、その中でも特に思い入れのある言葉です。
昔から人一倍負けず嫌いで、それでいて人間関係が苦手だった僕は、人より優れていなきゃいけない。弱さを見せてはいけない。というように、無意識に他人と自分を比較して過ごしてきました。
そして、気づけば人に心を開くことを恐れ、孤独に自分のことだけを考えて生きていくようになっていました。
そんな中でこの言葉に出会い、今まで心を閉ざしていた氷が溶け、自然と涙が出てきたことを覚えています。
人と敵対するのではなく、一緒に笑い合っていたい。まだ怖いけど、少しでも誰かを笑顔にできたら。という気持ちになれた、大切な言葉です。(20代/男性)


2020年にマカロニえんぴつVo.はっとりさんがDISH//に楽曲提供した1曲で、2022年にはセルフカバー版もリリースされています。

自分の弱さをさらけだしたり、人に甘えることってやっぱり怖いし勇気がいることだと思います。だから時に、自分が必要以上に傷つかないように、距離をとって俯瞰の位置で達観した気になったりしてしまう…私にも心当たりあります(笑)

でも、弱さや痛みを勇気出して提示して、その先で誰かと笑い合えた時には、見せるのが怖かった自分の弱みも、そして相手の痛みも癒しうるのだ、と改めて歌詞と共に聴いて思えました。(タンタン)

▼マカロニえんぴつが出演する音楽ドキュメンタリー番組はこちら。


「俺様の美技に酔いな」(「テニスの王子様」/跡部景吾)


テニプリの愛称で知られるテニスの王子様(現在は新テニスの王子様)のキャラクター、跡部様こと跡部景吾の台詞です。
関東大会初戦で当たった青学、手塚国光との試合中に初めて登場した言葉でしたが、その後キャラソンとなり、跡部様を担当する声優の諏訪部順一さんが作詞も手がけ、素晴らしい楽曲となりました。
そして、最近では原作のW杯スペイン戦で跡部様とロミフェルの試合の場面で歌詞が引用されるという原作者の許斐剛先生の粋なサプライズがありました。これほど長い間、多くの方を惹きつけ愛される跡部様の魅力が詰まった言葉だからです。(40代/女性)


「テニスの王子様」の人気キャラクター・跡部景吾の印象的な台詞、痺れますね。勝気な口調でありながら、努力家で仲間思いな面もある、私も大好きなキャラクターです。
原作でも歌詞を引用するということで、諏訪部順一さんと原作者・許斐剛さんのお互いへのリスペクトが感じられて尊い…。王国民として、台詞を胸に刻んで生きていきましょう!(ヤマ)


「立ち向かう時 使う勇気を立ち止まる時に使うのもいいさ」 (「デッドエンド」/tacica)


頑張れという言葉を使って誰かを鼓舞することは簡単だが、みんながみんな上手くいく訳ではなし、頑張りすぎてしまうことだってあると思う。
そんな時に一度立ち止まってもいいんだと思わせてくれた。
ここ数年諦めければいけないことも多くあり、その行動を肯定されている気がしたから。(20代/男性)


2005年から活動するロックバンド・tacicaの、2022年に発売されたアルバムの中の1曲。

「立ち向かう時に使う勇気を/立ち止まる時に使うのもいいさ」も然り、「人間らしく生きる事/人間らしく生きぬ事/その両方あってそれこそ生きる事らしい」といった二項対立の共存が歌詞中に何度か登場して、そうだよな、とその度にハッと気付かされる感覚がありました。
強さも弱さも、進むも止まるもどちらもあって人生だなと。

日々を頑張ろうとするすべての人に聴いていただきたい素敵な1曲でした。(タンタン)


「自分にとって本当に怖い奴は、下から来るんだ」(「ヒカルの碁」/倉田厚)


自分より上のキャラクターに対して恐れたり敵視するキャラが多いなか、自分より下の人にも目を向けた言葉にハッとした。
仕事でも下の人を見くびったらいけないし、追い抜かれないよう頑張ろうと感じた。(30代/女性)


囲碁漫画「ヒカルの碁」に登場するプロ棋士・倉田厚の台詞です。
主人公・進藤ヒカルやそのライバル・塔矢アキラは倉田より下の世代ですが、下の世代も自身のライバルとして視野に入れています。
若いからと見くびらず、1人の相手として向き合う。倉田の覚悟が伝わるかっこいい台詞ですね。(ヤマ)



言葉の面白いところは、それを受けて感じること・考えることが人によっても違うし、その人のその時の状況によっても違うことだと、改めて今回皆さんからの言葉とエピソードを読ませていただきながら思いました。

今回寄せられた言葉に対しても、読んでいる皆さん一人一人違う感想をもったかもしれません。
ぜひ「こんなふうに感じたよ!」という感想や、「こんな言葉もいいよ」というお話もお聞かせくださいね。


▼スカパー!で放送している「歌詞」を楽しむ番組はこちら。





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