🎊「ピアノのバッハ」出版しました🎉

ピアノのバッハ: ピアノで奏でるヨハン・セバスティアン・バッハの音楽をめぐる30の考察

二年以上書き続けたシリーズ「ピアノのバッハ」。

再構成・再編集して、半年かけてキンドル本仕様にして、ようやく完成。

昨日ついに出版されました😸😸😸😸。

平均一万字の記事の３０の記事を半分ほどの長さに縮めて、専門的に過ぎる部分を愛好家の方にも理解してもらえるように改めて、大変な作業でしたが、ＡＩのアシストのおかげで出版にこぎつけた次第です。

最後の章は完全書下ろしです。

題して

「アンチバッハになるには」

です。

日本語版が無事出版できたので、次はＡＩ翻訳を駆使して英訳版を作ります。

ＡＩ翻訳は簡単そうですが、翻訳された文章が的外れな英訳になっていないか、しっかりと読まないといけないのでやはり骨が折れます。

でも自分で全部訳すよりはずっと楽です。

出版には編集者が必要。

出版社の編集者さんというのは大事ですね。

でもわたしの編集者さんはＡＩでした（笑）。

試行錯誤しながら出版のノウハウを完全に理解できるようになったので、次からの本は簡単に作れます。

このノウハウは売れる知識なので、誰にでもできるキンドル出版として有料記事を書きます。

• ＫＤＰの使い方

• EPUBの仕組み

• 校訂の仕方とコツ

• ソフトウェア

• 著作権問題

• ＡＩの使い方

などなど。

誰でも頑張れば、自主出版できてしまうのです。

わたしの生涯にとてつもなく大きな影響を持った大作曲家ヨハン・セバスティアン・バッハのことはどうしても書いておきたかったのです。

読んでくれる読者様のためよりも、実質的に自分のための本かもしれませんが、自分と同じ興味を持っている人には読みながらバッハとバロック音楽の基礎を学べる本としてまとまっていると自負しています。

キンドルでの出版ですので、電子書籍。

キンドルアンリミッテッドに加入されている方には無料ですので、ぜひとも一度手に取っていただきたいです。

加入されていない場合は定価で購入できます。

紙の本としても販売できますが、かなり分厚い本なので（340ページほど）ペーパーバックとして販売すると、よほどの値段にしないとこちらに利益が出ないのでこれは断念しました（紙代などはこちらが負担）。

次はもっと薄くてより広く読んでいただける内容の本を出します。

世界文学のお話の記事はやはり長大なのに（１５０００字）３５０ほどのスキをいただきました。有料記事にしていて定期的に売れています。

わたしが書いた文学関係の記事はじつはクラシック音楽のお話よりも人気なのです。ほんとはクラシック音楽のことを書きたいのに。

Noteで連載したシリーズのオリジナル（書き変える前の元原稿）は有料マガジン化しました。

ピアノのバッハ：ピアノで奏でるバッハの愉しさを語るマガジン｜Logophile｜note

皆さんもご存じのように、スキの数は必ずしもクオリティには直結しませんが、平均一万字の長さにもかかわらず、どの記事にも最低４０のスキがついています。

質の高い読者様に恵まれたことは幸いでした。

クラシック音楽とバロック文化について興味をお持ちの方には必ず学ぶべきものがあるはずです。

ウィキペディに書いてあるようなことをコピペしているような記事とは全く別の、独自視点からバッハを読み解くシリーズ、それを書き直して出版したのです。

出典資料にも２０以上の英語と日本語の本を列記しました。

電子書籍の性能を活かして、リンクから音源を開くことができますので、音楽を聴きながら本を楽しむことができます。

以下は一番最初の部分の「はじめに」と目次を紹介いたします。

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「はじめに」

作曲家バッハという名前の綴りは、

• B（ドイツ音名のシ♭）

• A（ドイツ語名のラ）

• C（ドイツ音名のハ）

• H（ドイツ音名のシ♮）

という、美しい半音階の音型を形作ります。

ドイツ語読みではＢ♭とＢは特別な読み方をします
Ｅ♭はドイツ音名ではＥｓになり、Ｓと通じたりするので、
作曲家たちは独自に自分の名前を作品に織り込みました
バッハ以外では
ショスタコーヴィチのＤＳＣＨや
シューマンのＡＢＥＧＧなどが有名

バッハ自身も、自分の名前が美しい音になることを大変に誇りに思い、作曲の中に時折、自分の名前を忍ばせたものでした。楽譜の中に隠されたBACHという音名の四つの音符を左右上下につなぐと、実は十字架音型になるのです。

ご存じのように十字架は神の愛の象徴。人類の罪の身代わりになって十字架上で死んだキリストの受難と復活を信じる人はクリスチャン（キリスト者）と呼ばれるのです。

聖書の音楽家ヨハン・セバスティアン・バッハの名前は、半音二つの並び（ＢＡ・ＣＨ）が半音四つの中に連なるという類まれなる音型であるために、四つのト音記号とハ音記号の五線を９０度回転させて重ねると、綺麗に五線譜の中央線の音が重なり合いさえもするのです。

バッハはなんという美しい名前を持った作曲家なのでしょうか。

曲中にＢＡＣＨの音型が表れるとき、作曲家バッハはキリストを暗示させました。

また地上における自身の必ずしも恵まれなかった人生を与えられた自分自身ゆえに、十字架のキリストを暗示させる名前を持って生まれたのだと深い感慨を抱かなかったはずはありません。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

本書は、作曲家の死後に完成されたために、ヨハン・セバスティアン・バッハ自身はよく知ることのなかった楽器であるピアノで演奏される、バッハの鍵盤音楽や編曲された楽曲をめぐる不思議についての３０の考察です。

楽譜に書かれた音符から生まれる音楽は、実際に耳にしてみないと理解のできない不思議な芸術。

耳にしてもよくわからないことさえも。

けれども聞こえてくる音にどんな意味があるのかを学んだうえで改めて聴いてみると、いままで理解できなかった音も耳に届くようにもなるものです。

本書はバッハをまだ知らない人にバッハのピアノ音楽の素晴らしさを伝えて、バッハにすでに親しんでいる方にはさらにバッハの奥深さを楽しめるようなお話を紹介しています。

ピアノでバッハを弾く。これが本書の大問題。

「これの何が特別なの？」といわれる方にも「ピアノでバッハを弾くのは間違いである」とバッハ演奏に対して一家言を持たれる方にも考えてほしい、２１世紀のバッハ像。

それが本書の抱負です。

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目次

はじめに
目次
「ピアノのバッハ」関連年表

第一章:：ピアノのバッハとの出会い

ピアノのバッハという矛盾
羊は柔らかに草をはみ BVW208

第二章:：左手のための「シャコンヌ」

ひとりオーケストラのピアノ
大作曲家ブラームスが書いた左手のためのピアノ音楽
神曲バッハのシャコンヌ
アップビートの音楽
ピアノの「シャコンヌ」

第三章：バッハが書いたイタリアの歌

ヴァイマルでのバッハの生涯
バッハのイタリア体験
マルチェッロのオーボエ協奏曲
その後のヨハン・エルンスト公子

第四章：ピアノのためのアリア

名教師コルトー
アルフレッド・コルトーというピアニスト
マスタークラスにおける「パルティータ第一番」
「コルトーのアリア（アリオーソ）」
アリアとアリオーソ
『最愛の兄の旅立ちに寄せて』BVW992
カプリッチョが作曲された背景
カンタータ第156番シンフォニア

第五章：バッハが愛したクラヴィコード

クラヴィコードという楽器
バッハのクラヴィコード愛
ピアノで弾くバッハの正当性

第六章：バッハはノン・レガート？

ピアノはレガート
レガート奏法の創始者ベートーヴェン
チェンバロのタッチとピアノのタッチ
カンタータの世界

第七章：バッハが書いたラヴソング

マイラ・ヘスというピアニスト
四つのメロディを弾き分けるピアノ
バッハが書いたラヴソング！

第八章：心地よい音のツブツブ

心地よい音のツブツブ
音のツブツブ
音楽の三要素：バッハのリズムとは
拍の中のツブツブ
音のツブツブ感の意味

第九章：ピアノのバッハは物足りない？

ピアノでバッハを弾くフラストレーション
チェンバロ音楽をピアノで弾く
鍵盤楽器の音域の違い

第十章：バッハが誇りにしたアルマンド

フランス文化の中のバッハ
フランス文化の中のドイツ舞曲
「フランス組曲」という名前の鍵盤音楽
アルマンドの舞曲としての特徴
付点の音符と休符
その後のアルマンド

第十一章：バロックとはコントラスト

強弱が急に切り替わる音響表現
バロック芸術のコントラストの美学
二段鍵盤の楽器の強弱表現
表現指示のないバッハの楽譜

第十二章：バッハのオリジナル楽譜の弾き方

『ゴルトベルク変奏曲』を弾くには？
カール・チェルニー校訂の「アリア」
全音出版校訂の「インヴェンション・ヘ短調」
グレン・グールドの演奏を聴いてみると
バッハはいかに弾かれるべきか
美しいバッハの基本
演奏のための不文律
ピアノで弾くバッハ
リヒャルト・ヴァーグナーの嘆き

第十三章：記念すべき作品第一番

記念すべき作品第一番
「六つのパルティータ」は一段チェンバロのための音楽
バロック時代とはダンスの時代
『六つのパルティータ』の魅力

第十四章：神聖な数字の３

完全円の三拍子と歪な円の四拍子
オルガンのための「トリオ・ソナタ」
ピアノで演奏する「トリオ・ソナタ」

第十五章：『ゴルトベルク変奏曲』をピアノで弾く

眠れない夜のための音楽
『ゴルトベルク変奏曲』を演奏する難しさ
ブレンドされてしまうチェンバロ由来の音
「ゴルトベルク変奏曲」をピアノで弾いてみる
グレン・グールドのバッハ革命

第十六章：『ゴルトベルク変奏曲』の構成美

三拍子のアリアから
「３２」という数字
三番目の曲ごとに現れるカノン

第十七章：三番ごとに置かれた「カノン」

聞くだけでは絶対にわからない複雑すぎる音楽
第一のカノン ( 一度＝ユニゾン・同音のカノン)
第二のカノン（二度：不協和音）
第三のカノン（三度）
第四のカノン（四度：反行カノン）
第五のカノン（五度：短調の反行カノン）
第六のカノン（六度）
第七のカノン（七度：短調）
第八のカノン（オクターヴのカノン）
第九のカノン (九度 = オクターヴ＋二度)

第十八章： 回帰するバッハの世界

第十のカノン（クォドリベット）：お開きの歌、または二重カノン
ピアノよりも「ゴルトベルク変奏曲」を演奏するのに相応しい楽器
バッハ音楽の本質: ダ・カーポ・アリア
ダ・カーポ＝循環する世界
物語とは「行って、帰ってくる」というお話

第十九章：人生最後のバッハ

人生最後に選ばれるバッハ
伴奏者のバッハ：ミェチスワフ・ホルショフスキー
カザルスホールの９５歳のピアニスト
独奏者のバッハ：クラウディオ・アラウ
４０年後のアラウ

第二十章：ディヌ・リパッティのバッハ

ディヌ・リパッティというピアニスト
無刀の境地
リパッティの生涯
トッカータハ長調 BWV.564
１９４７年のピアノ協奏曲第一番

第二十一章：リパッティが愛した弱拍

最後の輝き
大指揮者トスカニーニとカラヤンの言葉
幻となってしまってレパートリー
リパッティの「高貴な」演奏の秘密

第二十二章：リパッティの遺産

リパッティの「パルティータ第一番」
最後のリサイタル：１９５０年９月１６日
リサイタル開始
アンコール
コラール「主よ、人の望みの喜びよ」
リパッティ最後の贈り物
ディヌ・リパッティのバッハ

第二十三章：バッハがピアノに出会うまで

ピアノという楽器
クリストフォリのフォルテピアノ
ドイツに伝えられたクリストフォリのピアノ
神聖ローマ帝国内の選帝侯領
オルガン鑑定士バッハ
バッハ、ジルバーマンのピアノを試演する

第二十四章：バッハがピアノのために書いた音楽

戦争の時代のバッハ
エマヌエル・バッハとフリードリヒ大王
フリードリヒ大王との歴史的会見
無理難題の即興演奏
弟子アグリコラの言葉
バッハ作曲のピアノ音楽「リチェルカーレ」

第二十五章：チェンバロ音楽をピアノ音楽に翻訳する

「ピアノのバッハ」は翻訳文学
翻訳文学としてのピアノのバッハ

第二十六章：翻訳されるバッハ

チェンバロとピアノの言葉の違い：装飾音
あるピアノ教師の言葉
ヴィルヘルム・ケンプの苦悩

第二十七章：バッハ演奏史のコペルニクス的転回

バッハ演奏様式の変遷
ブランデンブルク協奏曲第五番ニ長調 
信念の音楽

第二十八章：語るバッハと歌うバッハ

二つのアプローチ
器楽的アプローチ：語るバッハ
声楽的アプローチ：歌うバッハ

第二十九章：２１世紀の「ピアノのバッハ」

二人のポーランド人ピアニスト
アンデルジェフスキ：サラサラで滑らかな丸いバッハ
ラファウ・ブレハッチ :ダイナミックで ゴツゴツとした四角いバッハ
ディヌ・リパッティへのオマージュ
新しいバッハの可能性へ
新世代の「バッハ弾き」たち

第三十章：アンチ・バッハになるには

バッハはすごい？
アンチ・バッハになるためには？
その一：楽器を超えて
その二：音楽ジャンルを超えて
その三：現世を超えて
その四：ピアノを超えて
アンチ・バッハになるための条件

あとがき

「note」の読者の皆さんへ

主要参考文献

著者紹介：Logophile

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本書を書くのに、

「ピアノのバッハ」関連年表

を日本史との関連でバッハの生涯を独自に年表化してみましたが、たくさんの新しい発見があり、とても興味深いものでした。

見つけたことで特筆すべきは：

徳川八代将軍吉宗 (1684-1751) と
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750) は
生涯がほぼ完ぺきに重なり合う

ことです。

ヨハン・セバスティアン・バッハは日本史では享保時代の人なのです。

年表はバッハに興味を持たれている全ての方に役立つものなので、次回の投稿で紹介したいと思います。

楽譜はコラール「主よ人の望むの喜びよ」
を含むカンタータ第147番の自筆譜
一番最後に
Soli Deo Gloria”「神のみに栄光あれ」
と書かれている楽譜です

Ｎｏｔｅを通じて多くの人に「ピアノのバッハ」の本が届いたらなと願っています。

また画像のほとんどはＡＩで生成しましたが、一部の画像は著作権物でした。

使用許可を世界中に問い合わせて快諾していただけました。

Ｎｏｔｅ読者様をはじめとする多くの方々に支えられての出版だったとわたしは嬉しく思っています😸😸😸。

もし読んでいただけると嬉しいです。