ママまじん

魔人です

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呪ー呪ートレイン

ホコリと古い木材の臭いがする。 なんとなく、ノスタルジーを誘う臭いだった。ここに置かれている、年季の入った品々がそう思わせるのかもしれない。 僕はこの蔵に、変わり果てた友人を元に戻すためにやって来た。彼は呪いを受けてしまったのだ。 あるいは、それは福音であったかもしれない。 陰惨たる世界にさした一筋の光であったかもしれない。 それでも僕は、一世一代の覚悟を以て、彼の光を閉ざさずにはいられないのだ。 それをできるのは、彼の数少ない友人である僕だけなのだから…… 何に促されるで

    • 合戦 山の怪

      鏑矢が尻に突き刺さる衝撃と痛みで、ほんの一瞬、体が宙に浮いた。盆地に住むとこういった生活の悩みは尽きない。 京都を見るとわかりやすいが、盆地は夏は暑く、冬は寒い。とことん人間に都合の悪い気候にも思えるが、その分、秋は紅葉が鮮やかに燃え、春は矢が青空にアーチを描く。 しかし、今日の矢は少し様子が違った。それは私の尻に刺さる直前、ヒュルルと鳥が鳴くような音を鳴らしていた。 かつて合戦の始まりを告げた鏑矢が、いま私の尻に刺さっている。これはなにかの暗示だろうか? しばらく道を歩い

      • 日記

        図書館を出ようとしたところ、出入り口にカラフルに装飾された笹が置いてあるのが目に入った。七夕飾りだ。 もうそんな季節かと思いながら、近くの幼稚園の子供たちが作ったらしいそれをぼんやり見ながら、通り過ぎようとした時、ひとつの短冊に目を吸い込まれた。 「はやくべんきょうができるようになってぷりんせすになる」 青天の霹靂。 プリンセスとは、華やかな衣装や豪奢な生活こそがその条件だとばかり思っていた。あとティアラ。 これが勉強ができるようになる、だけだったらよくある願い事としてす

        • 夏の大冒険

          灼熱のコンクリートから逃げるように入ったコンビニでは、しかし、なにかが決定的に欠けているような気がした。 そうか、レジだ。コンビニになくてはならないレジがない。 これでは、会計ができないのではないか。それとも、商品を好きに持って行ってもいいというのだろうか。そんな神のようなコンビニがあっていいのか…… 浮き足立ってチョコスティックパン(一番美味い)に手を触れかけたが、すんでで踏みとどまる。 この異様な雰囲気。そういえば、入ってから店員も他の客もいない。 ここで衝動のままチョコ

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        呪ー呪ートレイン

          草の子

          「夜分遅くにすみません……」 戸を叩く音を聞いて玄関を開けると、齢にして16、7くらいの少女が立っていた。 「一晩泊めていただけませんか」 ダメすぎる。 「お願いします。訳あって宿賃も無く、見知らぬ土地で頼れる人もいないのです……」 とりあえず中に入ってもらった。 「ありがとうございます。お礼は必ずしますので」 「いや、それはいいんですけど、ここマンションの最上階ですよ」 まさか下の階から順番に頼んでいったのだろうか。 「壁は高いほど、乗り越えた時成長出来るかと思って……」

          埋まっているモノ

          「あそこは怖い鬼が出るから、近寄ってはいけないよ」 子供の頃、近くの森に入ろうとすると、親や先生に脅かされるのが、この辺りでのお決まりだった。 学校や、公園、思いつく場所を遊び尽くした小学生たちにとって、森という未知の世界はとても魅力的に映るものだ。 それでも、「そこ」に入ろうとする子は、僕の知る限りではいなかった。大人たちがあんまりキツく脅かすからなのか、もしくは、なんだかんだ薄暗い森が怖かったか。 いずれにせよ、子供だけで森に入るのが危ないというのは確かだ。身を守るた

          埋まっているモノ

          ドラえもん

          「のび太、そこで見ていてくれ」 その夜、のび太は海に来ていた。 放課後、いつものようにみんなで野球をした帰り際、ジャイアンに、今日の21時この海岸に来て欲しいと言われたのだ。 ジャイアンと夜の海というものが自分の中でどうしても結びつかず、何度も首を傾げながら歩いていると、やがて視界がひらけて、キラキラと光る海が現れた。 夜の海が持つ独特の威圧感のようなものに感心していると、波打ち際に佇む見知った人影を見つけた。 無論ジャイアンだ。 砂浜まで降りてジャイアンの傍まで近づい

          ドラえもん

          ふたりの秘密

          ほんの出来心だった。 こう書くと何かとんでもない犯罪をしでかしたように聞こえるが、僕がやったのはもっと他愛のない、黒歴史にもカウントされないようなことだった。 彼女に目撃さえされなければ。 その日は僕には珍しく寝坊してしまって、朝食もそこそこに、慌てて家を飛び出した。そんな状況だったから、学校について教室の戸を開けるその瞬間まで、今日が何の日か気づかなかった。 今日は創立記念日で休みだった。 校門をくぐったあたりから妙に静かだとは思っていた。ここまで急いで走ってきた

          ふたりの秘密

          キャラクターとはなんぞや

          はじめまして ママまじんです。 みんなのママです。 嘘です。お前のようなやつは知らん。 自己紹介も済んだところで早速本題に切り込んで行きたいと思います。いくぞ〜! 最近こんなことを言ってる人がいました。 結局作者の好きなように描いたキャラが一番いいよね作者の好きな要素、例えば、 巨乳、メガネ、ツンデレ、クーデレ、妹、 などを盛り込んだキャラの方が魅力的で話も面白くなるよねということを言ってるわけですね。 んなわけあるか〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜⚔️🔨🗡たしかにキャラ単体

          キャラクターとはなんぞや