親の金使いが荒い人の貯蓄方法の基本的な考え方

僕の親は自分のお小遣いが足りなくなると、僕ら子供たちの財布やタンス貯金からお金をくすねていきました。
時々「借りるよ」なんて言って堂々と持っていくこともありました。

そんな家庭に生まれた僕は、貯蓄ができないのが悩みでした。

どうにもあるだけ使っちゃうんですね。

目的がある貯金はできますが、目的以上に貯めることはできない。

その根底には、家庭でのあの経験が問題としてあることを感じ始めました。

だから僕はまず、一人暮らしを始めました。

自分のテリトリーが他人に侵される心配のない経験をしようと思ったのです。

郵便物を勝手に開封されることも、部屋に勝手に入られることも、部屋を倉庫のように不用品置き場にされることも、お金を取られることもない、自分の範囲でことが収まるという経験をしようと思ったのです。

一年ほどたった頃でしょうか、帰宅して「ただいま」と家に帰ってきてふと泣いてしまったんです。

あぁ、ここは私のお家なんだ。と。

出かけたときのままの部屋の様子、昨日あけたときと同じ財布の中身、それにすごく安堵して。

こういった経験を積み重ねていくと、今度は生活のお金が足りなくなるということが減ってきました。

使い過ぎては少し貯まり、貯まっては使い過ぎ、と不安定ではありましたが自分のお金の範囲で暮らせるようになったんです。

安定感が増したとでも言いますか。

そこからだんだん、キチキチと貯金もできるようになっていきました。

無自覚の心の底にあった「奪われる」「使われる」「侵される」といった恐怖から徐々に解放されていったのだと思います。

『安心感』を得たんです。

私のもの、私の家、私のお金、私の時間、私の人生。

そういう安心感です。

だからまず、似たような経験のある方は自分だけのテリトリーを確保してください。

学校や職場のデスクだけは綺麗に保てる、というのもこの原理だと僕は思っています。
この机は自分の範囲、という安心感があるんだと思います。

そのような場所を、増やしてみてください。

外敵から守らなくていい安心感を得てみてください。
 
どうか貴方も、自分の人生を生きてくださいね。


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葵井柳宇
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