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憎しみを断ち切るということ

世の中にはすごい人がいる。

ハマスに家族を虐殺されてもなお共存の大切さを訴えるイスラエルの人をテレビで見た。

イスラエルの攻撃で殺されても生きることの意味を語ったガザの詩人がいた。

自分の子供が殺されてもなお死刑制度に反対する法律家がいる。

残念ながら人間の歴史は殺し合いの歴史だ。

だから、憎しみと怨念は絶えることがない。報復の連鎖は終わらない。だから殺し合いは終わることがない。

しかし、それをどこかで断ち切らなければ、悲劇は終わらない。

それはわかっている。理屈ではわかってはいるのだが、私にそれができるか? 自問自答する。

私は全然立派な人間じゃない。

許すこと。和解すること。その大切さはわかるのだが‥‥。そんな大きな心が持てるか、誠に心許ない。それが正直なところだ。

ただ、これだけは言いたい。

憎しみも怒りもなく、ただ利害のために人を殺すこと。それだけはやめてほしい。許しがたい。

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