胸躍るままにブルースを_10
六 ユアソング
「もう言い訳をするつもりはないわ、本当はずっと寂しかったの。すごく。毎日ではないけれど、バンドの練習がある時、絶対にそれが優先でしょう? 私がどんなに仕事で苦しい思いをして、耐え切れず泣き出してしまいそうな時だって、仁は遅くまで帰って来なくて、仲間と賑やかな時間を過ごしていると思うと、まるでこの世に一人ぼっちで置いていかれたような錯覚に陥るの、本当よ。しかも今のバンドになってからはあんなに可愛い女の子が一緒だなんて・・・、あなたを心底信用していても、気が気