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Lost Married001

Lost Married
おしゃれな単語を並べてみたけど

意味は「失った結婚」
私であって俺でないかもしれない私の回帰。

ある人がアルバイト先で出会った人に恋をした。
恋の始まりとは程遠い
ほんのささやかな「きっかけ」から始まった初デート。

そんな背は高くなくて、童顔でちょっとずんぐりむっくり(太目さん)
そんな人に食事に誘われた。

最初の初デートは「焼肉屋さん」
どこかのチェーン店だったかな。とにかく初デートは焼肉。

ちょっとおしゃれして普段顧みない鏡をみて
念入りに?(身なりを整えて)対面で焼き肉を食べた。
もともと初デートの相手は「焼肉がスキ」らしく
メニューを見ながら「いそいそと注文をしていた。」

今思えばなんでそんな事を思い出すのだろう?って考えてみたら
>>そっか、たしかちょっと寒くなった今の季節。見上げた空の色が
その初デートの空色に「ちょっと似てたんだ」

そんなことを頭の中で思い描いている。
その思い描いた情景の中で

その人は「サンチュ」の話をしていた。
>>・・・サンチュ。その時の私はサンチュを知らなかった。
(思い返すとフフッと笑える)

サンチュは野菜の名前。
レタスでもないほうれん草でもない野菜。

「主に焼き肉<焼いた肉>を巻いて、食べるのだそう」
初デートで焼きあがったこってりとした焼肉のたれを、たっぷりと絡めたその肉を「器用にくるくる」と巻いて口に頬張る。

>>それがものすごくうまいんだ!
と言ってまるで子供のように一生懸命。食べまくっていたあの人。

初デートなのに、口のまわりは「焼肉たれ」まみれ。
サンチュに巻き込まれたその焼き肉のたれが「よだれのように」
したたり落ちても、とびっきりの笑顔で

「ねえ旨いだろう?」と問いかけてきた。


おもわずきゅんとした。かわいい。
胸がキュンとときめいた。
>>「ああこんな人と、ずーっと一緒に食事ができたらいいな」

素直にそう思った
それから同じ屋根の下で、
同じ空間と同じ愛の中で、その笑顔が見たくて

>>「見続ける未来」をそのとき願ったのに・・・。

Lost Married
もう思い出として取り出すことでしか残せない
あの人の記憶。
甘くはないかもしれない大切なこの過去





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