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世界は意義深いものであふれている#1

 この文章は、生徒たち(高校)に向けて、7/19に配信したものを加筆訂正したものです。

 みなさんは「UBC(ブリティッシュコロンビア大学) 」って聞いたことありますか?
 特進コースのみなさんは、コロナがなければ修学旅行で行くはずだった場所です。
 UBC(ブリティッシュコロンビア大学)はカナダにあるエリート大学です。敷地も破格の広さで、規模も大きく、大学のキャンパスがまるでひとつの街のようです。学部生5万人、大学院生1万人、ノーベル賞受賞者も多数輩出していて、さまざまな最先端の研究を行なっている大学です。
 UBCは、大学をあげて大胆な環境負荷低減目標を掲げていて、建築物もエネルギー効率化に基づくものを建てています。
 その中で、「シルス」という総合ラボセンターがあります。これは北米で最も環境に優しい建築物だと言われているそうです。CO2の排出を分析し、徹底した循環型の建築デザインをそのまま形にしたものです。
 
 実は私も数年前、みなさんの先輩たちとここを訪れたことがあります。この際、恥をしのんで告白しますが、数年前に「シルス」を訪れていること自体、記憶に残っていませんでした。
 当時、循環システムも、環境保護も、私にとってリアルなものではありませんでした。つまり「他人事」でした。ですからその建物の価値を知らずにいて、
「環境に優しい建物、ふ〜ん」
ぐらいしか思わなかったのでしょう。
 引率者がそのレベルなのですから生徒は推して知るべし、全く以って、その時の生徒のみなさんに申しわけが立ちません。「猫に小判」「豚に真珠」です。
 反面教師としてみなさんにわかってほしいことは、無知は罪であり、損だ、ということです。そして自分が物事を知ろうとしないことは傲慢な態度であり、恥ずかしいことだ、ということです。
 とっくの昔から世界は本当は意義深いものだらけで、価値あるものだらけなのに、それを知らないままでいることの愚かさ、恥ずかしさ。何かを「そんなの意味ない」と思う時、本当に意味がなく価値がないのは、そう思っているその人自身の方なのです。

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