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HSPが味方にすると無敵【落ち着き力】〜交感神経vs副交感神経系

HSPのための自律神経ケア×強みプログラム「そういう個と。」主宰の皆川公美子です。

今回のテーマは引き続き

「落ち着き力とはなんだ」

です。

本記事の音声版はこちらからお聞きいただけます。

少し前回のことを振り返りますと、 会社の部長さんにインタビューをしたときに、落ち着き力がある人が仕事ができる人だという話がありました。
プロジェクト進行中や、会社に勤めているときに、
必ず発生する人間関係の困難、プロジェクトの中での自分の失敗、
クライアントさんからの難題、
そういうものを超えて落ち着いていられる人が仕事ができる人だ、という話でした。
(上記は神経的な言い方をすれば、耐性領域のなかで不愉快や不快を抱えていられる神経状態ということになります)


では、落ち着いているということって一体何なのか。
ただ単に、 めげない、 いつも強い、 という状態というふうに捉えると、ちょっと違うかもしれません。
やっとここまで進んだ!と思う何かのプロジェクトの終わりのほうに
クライアントが無理難題を持ってきた、
「ここもうちょっとどうにかしてもらえませんか」
「もうちょっとまけてもらえませんか」
など聞いたときに
めげない強さでつっぱねると
さらに良くない方向に物事はすすみませんか。
 
強くある、ことではなくて
受け入れざるをえないことを
受け入れたあとに折れないで、どうするか、ということになります。


世間ではいつもめげない強い人が評価される傾向はあるけれど・・・


めげない人は評価されます。
もちろんそうです。
何かあってもめげない。
大事です。
明確な表現で周りを圧倒するような迫力を持っている。
それは社会のなかでは、注目されるし、とてもいいことです。

上司や同僚から見たら
それがいいです。

けれどもここで問題にしているのは

中身も全部緊張したまま、がんばったまま、いませんか?


ということなんです。

いつも強くなきゃいけない、 いつも均等にめげないで、 パフォーマンスを発揮している、 そういう強さを持った人間にならなければいけない、
ブランディング的には(笑)いいのですが、
身体的にはあまり良くないんです。

落ち着き力の身体的な説明〜交感神経と副交感神経


もう少し具体的に説明します。
まず落ち着き力ということの意味というのは神経の調整力があるということです。
神経の調整力があるということはどういうことかというと、 交感神経と副交感神経の間を上手に行き来できるということと言えます。


交感神経、副交感神経ってよく聞いたことある言葉だけど、結局何なの?と思われた方もいらっしゃいますよね。
少しだけ説明させていただくと、交感神経は頑張る時、緊張するとき、攻撃するときの神経です。
(逃げるときもそうなのですが、それはいのちからがらダッシュで逃げ伸びる!ぐらいの逃げるを指します。会社ではあまりないですかねw)


交感神経優位のときのわたしたち


神経学的には戦う時の闘争と逃げる時の逃げる方の逃走反応いうものがあるのですが、頑張る時や緊張する時、必ず私たちは交感神経優位のモードの中に入ります。

例えば朝、
この電車に乗らなくちゃ!!って急いで走るとか、
上司の前でプレゼンしなくちゃとか、
この予算がまずい!もっとがんばらなくちゃ!とか
もしかしてこの契約は取れないかもしれない、って焦るなどですね。
クライアントさんに何か突っ込まれて
「あ、そのことにつきましては、 えっと、社に帰って確認いたします!!」のような時とか、緊張にカッと飲み込まれる時ってありますよね。

HSPさんだったら、上司が誰かにすごーーーく怒ったとか、
みんなの前でめちゃめちゃ失敗したとか、
誰も見ていなかったとしても、そういう時もガッと身体が緊張しませんか?
こわばるような感じ、
肩が固まる、あがる、あの感じです。
これは交感神経優位に入っている証拠です。


副交感神経優位のとき

それに反して副交感神経のモードというのは、ご存知のとおりリラックスのモードです。
プレゼンが終わって、なんか良かった、みんながニコニコ笑ったりうなずいてくれたとかですね。
今日のプレゼン良かったよ、とか、
この間プレゼントくれたあのアロマすごい使えるやつだった、 嬉しかった〜って言われたら、 ニッコリと優しい気持ちになりませんか?
微笑みの気持ち、これも副交感神経モード。(腹側迷走神経モード)

または、そういった人との関わりを断って、一人で何か好きな食べ物を食べている時、

美味しい〜〜〜これ💓
ってお腹の底から感じている時、
これはもう絶対誰かにあげないんだもん、
一人占めyo~~~
って思いながら何かを食べている時っていうのも、
副交感神経モードに入っているんですよね。
消化吸収モードとも言いますけれども、そうやって自分の体をいたわっている時とか、 自分を愛おしく思えている時も、 副交感神経に入っています。
(背側迷走神経モード)

交感神経は悪者ではない。副交感神経モードもどちらもダイジ


そして、この両方が必要なんですね。
交感神経の闘争・逃走ってどっちも
悪いことじゃない!と
思いがちですが、
私たちは副交感神経モードのままだと、会社で頑張ません。
がんばるときには交感神経発動!です。

そして会社で頑張ることの後には
交感神経から副交感神経モードに戻さないと、今度は体が免疫システムを活性化するとか、消化システムを活性化するというスイッチが入らないんです。

だから、いつも緊張し続けている人は胃腸が悪いカモ。

これって愛着のパターンにも関係あるんですけれども、いつも緊張、緊張、緊張、緊張、緊張、頑張る、頑張る、頑張る、頑張るというモードに、
HSPはなりがちなんです。
そういった状態だと、
胃がいつももたれていたり
そんなに食べ物を欲しいと思わない
健全な食欲が生まれないとか
腸の調子があんまり良くないとか
くだしちゃったり、便秘になったり、そういうことを繰り返すとか。
そういうのってやっぱり緊張しすぎているとか
そうは思っていなくても身体ががんばりすぎちゃってるとか。

もちろん、他の病気が隠れている可能性もあるので、
日常に支障があるようでしたら
病院へ行くのも必要なことでしょう。


またここからが長くなるので、今回はここまでにしましょう。

落ち着き力の正体っていうのをご説明している途中なんですが、
今回は、

交感神経と副交感神経のスイッチを身体は持っている、
その間を行ったり来たり
バランスしていくことができる
これが落ち着き力の正体である
という一つ目のお話をお伝えしました。


次回はその変化を自分で起こせるようになるにはどうしたらいいのか、自分はいつも交感神経に入っちゃってるっぽいという方が、副交感神経に入るっていうことをどうしたらいいのよっていうところを次回お伝えしたいと思います。

今回もここまでお読みいただきありがとうございました。