自分をほこりに思うために
汚部屋の片付け物語風の論文です。
久しぶりに長編となりました。
汚部屋から脱出したいというマガジンに収録し
マガジン全体で定価をつけて短編集として
(なにか間違って論文として通用するといいな)
なんて期待して発表したいと意気込んでおります。
では本編へどうぞ。
部屋な中のモノ達に振り回されてばかりで
家事労働のうち掃除ほど果てがなくてゴールへ到達するとか
極めるとかもう無理だと感じたのです。
炊事洗濯掃除のうち最後の掃除でいくらか弱音を吐きたくなりました。
終わり良ければ全て良し。最後の掃除を極めたら
炊事や洗濯は応用が効くかもしれません。
段取りが特に大切なんですよね。家事労働って。
数日前サーキュレーター1台のほこりを取って風の通り道を作りました。
さらに別の日には歩ける床の道を開きまたぐことのない導線を手に入れて
すっかり有頂天になりました。
そして今度、積もったほこりを除き始めたのでした。
テレビ台下のだけ段ボールを取りはらい
4段収納棚の中身を整理します。
今回がんばってみたのはテレビ台の下の段ボールを取り払うことにあった
食器棚の梱包されていた段ボールの敷物を取っ払うという
挑戦です。段ボールを一枚取り除くだけ?
抜くのも簡単ではありませんでした。
たかがテレビ台の上と思うのですがテレビ台にはテレビが
上に置いてあるのはもちろんなのですがプリンターやら
収納箱やらミニコンポの本体やら置いてあります。
さらに任天堂Wiiまであります。
テレビ台のとなりにはマイクロATX仕様という少し小さめの
タワー型パソコンがたたずんでおります。
それぞれのケーブルがスパゲッティのようにぐちゃぐちゃに
絡んでいます。
パソコン周辺機器充電のためにUSB端子からケーブルが
複数本組み合わさりぐちゃぐちゃに拍車をかけます。
(液晶テレビにHDMIケーブルでパソコン本体からモニターとしても
兼用させているんです。)
つまり見る方はテレビとパソコンの合せ技。
聴く方といえばミニコンポがテレビからの光出力ケーブルで
つながって音はコンポから出力されます。
テレビの内蔵スピーカーよりは良い音が出るんです。
さらにパソコンから紙にプリントするためのインクジェットが
10年選手として活躍しています。
加えて今痩せるためにと中古でせこく買ったSwitch全盛期の現在において
未だに任天堂Wii本体とソフトWiiスポーツを捨てられずに
持っている私。
それらが組み合わさっている部屋の区画に対し、
今までほこりが溜まっていたのをあえて
目を塞いでいたのに今になってやっぱり
ほこりを取ろうなんて欲が出てきたのは良いのだとしても。
例えばパソコンにはパソコン本体の排気口からほこりが
びっしりとまるで海岸のフジツボのように溜まっていたので
ありました。
ウエットティッシュや霧吹きで濡らしたティッシュでぬぐい
頑張ること数時間。
配線という配線を抜いて下に敷いてあった段ボールの敷物について
いたほこりも取り払いテレビ台の範囲内ではありますが床の上の
ほこりは大ざっぱではあっても取り除くことはどうにかできました。
そのほこり取りの最中足の裏が何度も拭っても
汚れがまとわりつきウエットティッシュでぬぐい
クイックルワイパーで拭き掃除をして
またほこりをとりのぞきあれよあれよという間にまた
あしの裏にほこりなど汚れがつきまといました。
今になって思えばスリッパを履くとか靴下をはいて
作業に取り組めばよかった話です。
あえて裸足のままで1時間以上も近く掃除に没頭したことで
気がついたことがあります。
部屋の中の空気って循環してるんですね。
一瞬きれいになった床に気がつくとまたほこりが落ち
全部取ったと思ったらまたしばらくしてほこりや髪の毛が
落ちています。
前にも書いたとおりサーキュレーター1台のほこりを取り除いたのは
まぁまぁ実感が持てたんです。
以前にも増して風が通るという実感がありました。
導線を取ろうと床の上に放置していた衣類や雑誌や本など
整理をしていくうちに通路ができてきて移動が楽になった。
これも実感があります。
しかし、今回チャレンジしたテレビ台の周囲は確かにすっきりしました。
しかし部屋全体を見渡すとここもほこり、あそこにもほこり。
もう半導体の生産工場のクリーンルームでもないから
びっしりとあちこちにほこりは溜まっています。
一度に全部完璧にはいかないのは頭ではわかってはいるんです。
今ようやく部屋の中のほこりをなるべく全部取りきろうという
広大で少し限りのない戦いを私ははじめて意識した気がします。
ちなみに空気清浄機もなければ電気の掃除機もない私。
テレビ台だけでやめておけばよいものを
4段収納棚まで手を広げてしまい燃え尽きました。
収納棚の裏側についたほこりもさることながら
収納棚の扉の中にたまってるほこりや髪の毛が
なぜか集まっています。
今までまめに手を入れなかった報いでして。
それぞれの段の中身をすべて引っ張り出し、どの棚に
どんなモノを入れていくのか検討して整理しはじめました。
果がなくなんでこんなにモノが多いのだろうとどっと疲れてきます。
各段の中身を精査することなく最後は実に適当に仕分けしきれないで
適当にまとめて放り込んでおしまいになりました。
(例えていうなら押入れの中やクローゼットを片付けようと
中身を全部出して、一度仕分けて、整理するのでなく。
ほぼ分別することなく同じように入れ直しただけって感じです。)
それぞれの段には特徴をつけて分けてはいきました。
一番上の段
焼き海苔やふりかけ。普段の経口薬。フロスや歯ブラシのストック
など口内衛生にかかわるモノたち。
上から2段めの段
マトリョーシカみたいですがこの段に中には
さらに小さな引き出しの棚が2段隠されています。
小さな上の段には乾電池の単3単4の充電池。
いわばエネループのようなニッケル水素電池。
小さな下の段には印鑑やスタンプと修正テープ、修正液。
CDやDVD、文房具やドライバーなどの工具や
パーツ(ボタンとか自作用のPCのネジなど)と
ホチキス、クリップなど。
経口薬以外のおくすりなど衛生上必要なドラッグストアなどで
買える日用品の棚として一番密度が高くちょうど
座った位置から手が届く距離と高さになっています。
3段目
まだまだほこりや髪の毛が入ったままですが…。
書道の道具を入れて詰めました。
アプリや映画音楽などのDVDソフトなどディスク類もついでに
空いてるスペースに詰め込みました。
4段目の底の棚
なぜか単行本が縦にびっしりと詰めてあります。
本棚に入りきれない割にすぐに取り出したいものだけ収納棚に
集めておきました。
こうして文章にするとほんと整理が行き届いてないし
無限というくらいにモノがあふれてます。
整理してもこれは例外みたいな感じで部屋に統一感を
出すのが難しいのです。
少数精鋭部隊というよりは質より量の消費財たち。
今日の作業を終えての感想
それはそうなんですけれど例えばカーテンレールの上とか
ほこりのたまってる箇所って
無限に気がつくのです。
いや賃貸物件だからそこまで広くはないし
限られた範囲の中で掃除をすれば良いのだとはおもうんですけれど。
年齢50を過ぎてひとり暮らしの掃除の到達度がここまでしか
進んでないことに少し愕然としました。
過去で一番掃除をできたわけではなくかつて集中的に
掃除ができた若い学生時代もあったように記憶しています。
しかし社会人になってから今までここまでおろそかにし続けた自分を
甘やかしつつほこりを吸い続けてきた長期間がたまらなく恥ずかしい
のです。
思い立ったが吉日とか始めることに遅すぎることはないだとか
いろいろと自分を鼓舞しようとはするのです。
理想の部屋づくりに今後情熱を注ごうとするあまり
すっかりくたびれたというか。
あそこも汚くここも汚いとか細かいところにまで注意が届く
ようになりつつある未熟さにいても立ってもいられない感じです。
今日は週の頭だというのにいえ週の頭だからこそ踏み出した一歩の
歩みのつつましたやささやかさに痛み入ります。
まぁまぁでよい。ぼちぼちだってよい。
全く汚れたままではなく前よりはキレイにはなったんだから。
ここまでおつきあいいただきありがとうございます!
みなさまにおかれましては何らかの目標に向かって
進むゴールがどんなに遠くに感じられようと
前に進む勇気をご一緒に持てますように。
そしてまたの機会にお会いできますように。
P.S.
家事労働にそんな見果てぬ夢をもつのは
そんなに悪い夢でもないのかも。ミニマリストには
とてもなれないけれどよりシンプルな暮らしには
憬れるんですよね。