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イヤイヤ期がある理由と保育士の対応法
僕は最近BARでお酒を飲むこのにハマっています。
約1年程通っているBARで自分が保育士として働いていることを伝えると、イヤイヤ期に対する質問をしてもらうことが多くありました。
今回は僕の考えるイヤイヤ期についてとその対応方を書いて行こうと思います。
イヤイヤ期とは
イヤイヤ期とは、自己主張が強くなって自分の気持ちを押し通そうと、「イヤ」を繰り返すことが多くなる1歳後半から3歳ごろまでの時期を指します。 この時期の子どもは親の言うことに対しても「イヤ」と返事をするため、第一次反抗期、魔の2歳児と呼ばれることもあります。
Googleで「イヤイヤ期とは」と検索するとこのような結果が出ます。僕は2歳児の担任をしているため、ちょうどイヤイヤ期になった子ども達と毎日遊んでいます。
靴を履くのが嫌。ご飯食べるのが嫌。オムツを変えるのが嫌。
イヤイヤの種類は無限にあります。
毎日の営みの中で、思いもよらないイヤイヤを伝えらることは日常茶飯事で3年間2歳児クラスの担任をしていると、それぞれの子どもがどこでイヤイヤを出すのか少し楽しみになっている自分もいます。
なぜイヤイヤするの?
僕はありがたいことに様々な研修を受けさせてもらっているのですが、ある研修のかで
『なぜイヤイヤするのか』というテーマの話がありました。
理由としては前頭前野の発達段階だからというものです。
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検索ワード「前頭前野」
上記の画像を見て貰えばわかるように、前頭前野の働きとして、行動や感情をコントロールするというものがあります。
また、記憶するやコミュニケーションするなどもイヤイヤ期に直結すると僕は思います。
感情がコントロールする機能が未発達だから「イヤイヤ!」と大きな声を出し泣きだす。
記憶する機能が未発達だから「オムツが濡れていてそのままにすると痒くなってしまうよ」という大人の声掛けを忘れてしまう。
コミュニケーションをする機能が未発達だから大人がどんなに声をかても言葉が届かない。
など、情緒的ではなく機能的に見ればイヤイヤする理由をなんとなく理解することができるのではないでしょうか。
保育士はどう対応しているの?
イヤイヤ期といっても、すべての子どもが同じ理由同じ思考回路でイヤイヤしている訳ではないと僕は考えています。
つまり、保育士の対応も1つではありません。その子を見てその子にあった対応を考えるようにしています。
今から書くのはあくまでも僕のこれまでの経験から導き出した考えであり、イヤイヤ期全てに効果があるものではないと思いますが、この文章を読むことでイヤイヤ期のお子さんがいる方やその周りの方の、イヤイヤ期に立ち向かう1つの道具となることを願っています。
長くなりましたが本題に入ります。
僕がイヤイヤ期の子ども達を対応するときに使っている道具は1つです。
イヤイヤ期対応道具「うん!わかった」
「うん!わかった」とはつまり子どもの気持ちを受容するということです。
皆さんに想像して欲しいのですが、皆さんが友だちや上司に何か悩みごとを相談するとします。そんな時「なんでそんなことで悩んでるの」「さっさと〇〇(解決法)しなよ、なんでそんな簡単なことできないの?」と言われたどうでしょう。
僕はなんだかムカムカしてきてしまします。
真剣に悩んでいるのにその悩みも自分自身も否定されたら嫌な気持ちになります。
でもそんな時「そうだったんだね」「大変だったね」「一緒に解決策を探そう」と言ってくれる人が近くにいたらすごく嬉しいですし、安心できると思います。
子どもも同じだと思います。
やりたくないこと、できないことが理由でイヤイヤを使っているのに、近くにいる大好きな大人から「なんでやらないの?」「早くやりなよ」と言われると辛い気持ちになると思います。
でも「うん!わかった」「嫌なんだね」「一緒にやってみる?」と声をかけてみると子ども達は「嫌だったの」「一緒にやりたい」と自分の気持ちを伝えてくれます。
一度受容し、子どもと気持ちの擦り合わせをしその行動に向かえる気持ちになるまで待つことで、違う道(最初に大人が想定していたものとは別の方法)からゴール(オムツを変えるなどの目的を果たすこと)に向かうことができるのではないでしょうか。
実際に僕がよく提案するのは、玩具を持ったままオムツを変える場所に向かったり、動物の動きを真似しながら向かったりなど、子どもが楽しく前向きに様々なことに取り組めるようにしています。
最後に
子どもに対しての対応に答えは無いと思います。ただ、間違いはあります。
それは子どもに対して危害を加えたり人権を損害する行為です。暴力を振るったり、無理やり何かをさせることです。
動物園の動物に狩りをする能力が無いように、自分で行動してこなかった人は自分で生きていく力がなくなる。
つまり、無理やり大人の言うことを聞かせると、子どもは自分で考え行動する力が必要ないと判断し、結果「言うことが聞けない子」「自立できない子」になってしまい、それを見た近くの大人はまた無理やり何かをさせる。
という、負の連鎖が続くので無いかと僕は思います。
だからこそ、イヤイヤ期と言う自己表現の始まりを大切にし、自分の行動を自分で考える練習を沢山して欲しいと思います。
とは言ってもこれはプロとして、お金をもらい子どもと接している僕の意見です。
毎日仕事を一生懸命頑張り、お迎えに行き家事に取り組みながら子育ても頑張っている保護者の方が保育士と同じ対応をする必要はないと思います。
我々大人も1人の人間です。できること、できないことはそれぞれ違います。
皆さんのできる範囲で子どもの成長もイヤイヤも“面白がりながら“接していただければと思います。
子どもの一見よくわからない行動もイヤイヤも、「なんでこんなことしてるんだろ」と気持ちの中で終わらせるのではなく、子どもに問いかけ理由を知り一緒に考え、面白がることでまた違う子育ての楽しみが増えるのかなと思います。
僕もまだ、保育士なって3年です。まだまだ知らないこと、分からないこと、試したことの無い子どもとの接し方があると思います。
これを読んでくださった方の子育てのコツもぜひ教えていただけたらと思います。
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