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土竜のひとりごと

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エッセイです。日々考えること、共有したい笑い話、生徒へのメッセージなどを書き綴っています。
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2024年7月の記事一覧

第109話:ハナゲによる世界の可視化

第109話:ハナゲによる世界の可視化

ハナゲという痛さの単位

以前、車に乗りながらラジオを聞いていると、痛さの単位にハナゲを使ってはどうかというリスナーからのメールがあって何だかそれで盛り上がっていた。

しばらく前のことで具体的にはよく覚えていないが、いま、全くの想像でその話を補ってみると、ハナゲを一本抜く痛さを「1ハナゲ」とし、例えば、つねられた痛みは3ハナゲ、殴られたのは20ハナゲ、スネを何かの角にぶつけて55ハナゲといった具

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夏の近況

夏の近況

毎日、異常な暑さです。
空もいかにも夏の空、雲もいかにも夏の雲という感じです。

「引退」「隠居」宣言をして、半日勤務になったのですが、部活の部長と副部長がやってきて、「ちゃんとした部活がしたいので指導してほしい」と言われてしまったので、だいぶ迷いはしたのですが、7月から再びテニスを始めました。

別に僕はこれと言ったテニスの指導ができるわけではないのですが、もはやジジイでしかない自分の存在を、そ

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第158話:君のパンツ、いいね。

第158話:君のパンツ、いいね。

[ 日本語雑話:アクセント ]

古典の助動詞には「強意」という用法があって、これを生徒に質問すると、わが静岡県でも静岡県東部(例えば三島)の出身の先生に教わった生徒は「キョウイ」(オチバと同じアクセント)と答えるのに、静岡県中部以西の先生に教わった生徒は「キョウイ」(スミレと同じアクセント)と答えます。

ご存知の方も多いと思いますが、アクセントは富士川で分かれる・・その典型的な例だなあといつも

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第96話:愛されること

第96話:愛されること

3ヶ月に一度、床屋に行く。床屋は好きである。
何と言っても、あのシャンプーされているときの気持ちよさがいい。シャンプーをつけられて頭をゴシゴシもまれていると、頭が軽くなって、スッとどこかに持ち上げられるような感覚になる。あれが何ともいえない。
整髪料をつけながら、簡単なマッサージをしてくれるが、あれもいい。頭から首、肩へ段々に下りてくるのだが、頭がポコポコされ始めると、僕は思わず肩をもみやすいよう

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第31話:被害者が加害者であること

第31話:被害者が加害者であること

■海のトリトン

その昔、「海のトリトン」というテレビアニメがあり、トリトンという少年がイルカのルカと共に平和を脅かすポセイドン族に挑み、これをやっつけるという話だった。
「イルカに乗った少年」という歌もあったが、イルカに乗って海を自在に駆け巡る少年という設定の特異さ、ポセイドンの送り出すヘンな怪物、ほのぼのとした主題歌などに惹かれて、小学生だった僕はこれを楽しみに見ていたものであった。

今思え

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第98話:車の上に物を置く癖

第98話:車の上に物を置く癖

昔々の話である。
結婚式の披露宴に出てくれと教え子から連絡があったので走り始めた。
結婚式と走ることが何故結びつくのかと怪訝に思われる方もいらっしゃるだろうが、実は最近、中年太りが進行し礼服のズボンがはけなくなりつつあったのである。

礼服は買って既に16年、よく頑張っていると思うのだが、祝儀に○万円が出ていく上に礼服を新調するという、その財政事情に溜息をついているカミさんを見て、これはズボンに合

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第12話:忍者の友達が何人いる?

第12話:忍者の友達が何人いる?

(加筆した再掲記事です)

もう40年前の話であるので、そのつもりで聞いていただきたいのだが、アメリカとカナダに行ったとき、付き添ってくれたカナダ在住の若い女性がカナダで日本のテレビ番組が放映されていて結構に人気があると言っていた。
みなしごハッチだとかメルモちゃんだとかいう僕などが子供のころのアニメとか、へぇーという感じもするが水戸黄門などはかなりの人気を集めているということであった。

彼女が

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