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前回は、本番で力を出すために必要な精神面の話をしました。 いざという時に冷静に力を発揮する、つまり高いパフォーマンスを出すには、自信を持つことが大事で、それは大きな目で見ると、それまでの人生で積み重ねた「自分の判断」と、それに対する周りの評価に大きく依存していると考えました。 それを踏まえて、スランプに陥った場合の解決策として、以下の3つを提案しました。 1と2については、前回を参照ください。今回は、3の パフォーマンスの評価基準とフレームワークを正しく理解し、努力の
パイロットの訓練には、つねに試験に合格するかしないかのプレッシャーがつきまといます。 自分の人生の行く末がかかった訓練や試験が1年とか半年毎やってくるのは、やっぱり憂鬱で。特に訓練が上手く言っていないときはなおさらです。例えば、 こんなときに「楽しんで飛ぼう!」などと言われても、そう簡単にはいきません。今回は、理想論はさておき ・現実として飛行機の訓練を楽しむ余裕がない。 ・練習ではうまくできるのに試験では重圧に負けて評価がついてこない。 ・同じミスをなんども繰り返して
パイロットの方や、これからパイロットになろうとする方からよく聞かれる質問が、どうやったら海外でエアラインパイロットになれますか、です。 現在、私のように海外でエアラインパイロットとして働いている日本人は、何百人とまではいかないかもしれませんが、何十人という単位ではいらっしゃると思います。 今回は、その具体的な方法を考えてみましょう。 海外でパイロットのかたち海外でパイロットになるといっても、いろいろあります。 私が今回お話しするのは、三つ目の についてです。 私は
たまにパイロットになるにはいい大学を出ていないといけないと言う人がいますね、参考までに私の学歴を紹介しましょう。 航学がだめで工学に私は高校3年生のときに航空自衛隊の航空学生を受験し、身体検査で落っことされました。おそらく視力が原因だったのでしょう。現在は緩和されていますが、当時は裸眼で遠距離視力が1.0ないとだめでした。 戦闘機パイロットになれないことがわかって、大学受験をすることになりましたが、戦闘機パイロットにあらずんば人にあらず、と極端に考えていた私は、勉強に身が
本日は、私が想像する近未来のパイロットに求められる資質の話をしたいと思います。なんのエビデンスもないので、ただの思考実験だと思って軽く聞いてください。 先日の記事で私はこんなことを言いました。 操縦スキルよりコミュ力。似たような言説は、業界ではもはや人口に膾炙しています。今、エアラインでパイロットをしている人なら、みんなこう言うでしょう。 しかし、これはせいぜい現代までのパイロット像かもしれません。「操縦スキルだけじゃなく、コミュ力重視」的な言説は、現在の飛行機の飛ばし
理想のパイロット訓練とは、どんなものでしょうか。 Timaruのエアロクラブニュージーランドの南島、クライストチャーチから海岸沿いを南へ200KMくらいいったところに、ティマルという小さな街があります。小さな空港もあって、無管制ですが定期便もあります。 そこにはやはり小さなエアロクラブがあって、天気のいい日には小さな飛行機がピュンピュン飛んでいます。管制塔がないので、定期便でそこに行くときはその小さな飛行機と「あと5分で着くからよろしく」などと話しながらうまいことやります