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「愛の夢とか」「小さいコトが気になります」を読んで

「愛の夢とか」を読んで
川上未映子



短編が7作ほど

最後の13月の怪談は
時子と順一のその後が
かなり違っていて面白かった

人間はこうなって欲しいとかこうありたいとか過去の思い出やトラウマ、そういう気持ちや執念で夢が違ってくるのではないかと思った。


よく、死んだおばあちゃんがいるようにみえた、感じたとかあるけれど本当にそういうものはあると思う。
死んだらこんな感じで家族や大切な人の近くに行けるのかなぁとか考えながら読んでいた

夜寝ている時にみる夢のように
なんとなーく、ふんわりと意識があって
でもその記憶は途切れ途切れで、、、
死後の世界はそんな感じなのかなぁとふんわりとイメージしながら読めた。


「お花畑自身」は
自分が大事にしていた家を、破産によって売り払わなくてはならなくなった女の
執念みたいなものを感じた。

新しく住むことになった女は
最初は嫌味な女かと思っていたけれど
発言は的を得ているし、読めば読むほど嫌味ではない、むしろこっちの方がまともと思う展開だった。
最後庭の中に埋まるシーンは
シュールでありながら
こんなのもありでは?と
考えさせられた。





☆「小さいコトが気になります」を読んで
益田ミリ

こういうこと、あるあるー
わかるなぁーと思いながら読み進めた


雨についてのこんなに深い視野で考えたことがないから、文章を書く人は
こんなふうに
繊細な心やアンテナをもっているだなぁと驚いた。


「雨が降り始めると見たくなる

道路が濡れて濃い色に変わっていく様子

風とは違う木の葉の揺れ

トタンをたたく音やすかな雨の香り

空から液体が落ちてくる不思議

人間が、すべての生き物が、

小さいな存在であることを確認しているのかもしれません。」

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