父から受けた無言の影響

前オバマ大統領夫妻が絶賛、NYタイムズベストセラー一位、タラ・ウェストーバー著 『エデュケーション 大学は私を変えた』の読書感想文をWeb天狼院に掲載いただきました。

本書は著者の半生の回想録で、教育、家族関係、兄弟からの虐待、宗教、ジェンダーなど、多くのテーマが著者の目線で語られていきます。

著者の父親は世界の終わりに備えて備蓄に精を出すサバイバリストで、政府を信用しておらず、子ども達の出生届も出しませんでした。また、学校、病院を否定し、子どもたちは学校教育を受けずに育つのですが、著者は親の反対を押切り、独学で大学に入学します。

アイダホの田舎の話で、自分には遠い世界のサクセスストーリーと思う人もいるかもしれません。けれども、この本について知人と話をしているときに、日本にも戸籍がない子供たちがいるということを教えてくれました。そして、1988年の『巣鴨子ども置き去り事件』もそうだったことを思い出した。

本書は遠い国の特別な環境で育った特別の話なのに、いろいろなテーマで自分ごととして考えさせられる本です。ぜひ、読んでいただきたいと思います。


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