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20220724 旬の食べ物に「滋味」を感じる
日本には四季がある。
その移ろいは色々なところで感じる事が出来る訳だが、食材にもそれを感じる事が出来る。
特にそれを感じる事が出来るのは、スーパーの野菜売り場や果物売り場、そして魚のコーナー。
こうしたものを、旬の食材と言ったりするのだろうが、その旬のものを食べたときに、なんとも言えない感じになる。
旬のもの、しかも新鮮なものや完熟しているものを食べたとき、全身が喜んでいる感覚というのがある。
舌だけではなく、本当に全身。
毛穴も開くし、内臓はその食べ物に含まれている栄養分を猛烈な勢いで吸収する感覚もある。
そして、吸収された栄養分が血の巡りに合わせて全身に行き渡っていく感覚。
大げさと言われるかもしれないが、そうしたことを感じて、幸せな気分になる。
こうした味のことを、「滋味」というのだろう。
この時期、こうした気分になりやすいものの筆頭は、桃。
完熟の桃を食べたときの幸せ感といったら、言葉で言い表しようがない。
それから、スイカ。
スイカはやっぱり身体を動かしたあと、午後のひとときに食べるのがなんとも幸せだ。
種を取り除く手間なども、「早く早く」と気持ちをせき立てるのを抑えるのに一役買っている。
おかずとしては、冬瓜。
夕食の献立を何にしようと考えながらスーパーに出かけたとき、つまりまだ夕食の献立が決まっていないときに冬瓜が店先に並んでいるのを見たら、迷わず買ってしまう。
これを鶏肉と炊いても美味しい。
これは、鶏ガラスープで炊く。
エビと一緒に炊いても美味しい。
これは鰹だしで炊く。
冬瓜から出てくるうまみがスープに出てくると同時に、一緒に炊く鶏肉だったりエビのうまみが冬瓜に染みているのが、またなんとも言えない。
採れたてのオクラを軽く塩ゆでして食べるのも、またなんとも言えないおいしさを感じる。
採れたての枝豆も、またとても贅沢な味がする。
採れたてのキュウリなども、塩を付けてかじるだけで十分美味しい。
採れたてのナスをぬか床に入れて一晩、浅漬けのナスもまた抜群。
ナスやキュウリは古漬けにして、塩抜きをしたあとに冷やご飯にのせ、そこに熱々のほうじ茶をかけて食べると食欲不振なんてどこ吹く風、夏バテなど吹っ飛ぶ。
そう、この時期の滋味あるものを食べると、夏バテがどこかへ飛んでいく感じになる。
旬のものは、元気をくれるのだ。
今日は、冬瓜と鶏肉を鶏ガラスープで炊いて食べた。
ものすごく幸せな感覚が全身を巡っている。
ジャンクフードを食べたくなるときがたまにはあるが、やっぱり基本的には旬のものを食べて、ちょっとでも幸せな気分を味わいたい。
それがまた、元気の素でもあるから。