🗼昭和っぽい情景の絵「不良に絡まれた気分(影絵)」
エッセー「不良に絡まれた気分(影絵)」
僕の乗っている車は、オンボロ車だ。
だから、色々と不具合もある。
もちろん、エアコンなんてものは大分前にきかなくなった。
だから、真夏に成るとサウナに入っているようなもので、車に乗って運転しているだけで汗がブワッと噴き出て来る。
しかし、そんなものはまだ序の口だ。
先日は、こんな事もあった。
いつものように買い物を済ませて、スーパーの外に出ようとすると。
店のガラス越しに、パトカーの後姿が見えた。
僕は、別に気にする事もなく駐車場まで行き、荷物を仕舞っていると。
先ほどのパトカーが、僕の車の前に来て徐行すると運転席から何やら合図するのが見えた。
どうやら、車の、ある個所に問題があるのではないかと言う事らしい。
彼らは、パトカーを近くに止めると、中から3人の警官が降りてきた。
僕は、車検も通っているので別段問題はない事を説明した。
僕は、それで終わりかと思っていた・・・。
ところが、彼らの内の1人、比較的若い警官が、車の中も、見せろと言うのだった。
(後になって分かった事だが、3人の内2人は地元の警官で、その若い警官だ
けが本部?からの警官だったようだ)
僕は、その言葉に、苛立った。
何故なら、高齢の母親がワクチンを打っていないので。
家に帰ってから、買い物したものをアルコールで拭かなくてはならなかったからだ。
千鳥のノブ風に言うと
(早く返してくれやー。ワシャア疲れとるんじゃー)
と心の中で思ったのだった。
そして、
(それが終われば。次は、メシを作って、後片付けもしなきゃあ、ならんのじゃー)
さらに、
(同じ事を、高齢のペットの猫にもしてやらなけりゃあー、ならんのじゃー。だから早く家に帰してくれやー)
と、僕は、それらの事を。
千鳥のノブ風にではなく、ざっくりと説明したのだが。
その若い警官は、「見せられないのは、何か危険なものでも持っているのではないか」と言うのだった。
(そんなもん、あるわけなかろー)
そして、見せてしまう方が早いとも言うのだった。
(もう、なにを言っても無駄じゃー)
と思ったので、僕は、あきらめて見せる事にしたのだった。
しかし、車に触られるのは感染対策として拒否し、指示通りにドアを開けて見せる事にした。
そして、付け加えて「何もなかったら謝罪してほしい」とも言ったのだった。
すると、その彼は、謝罪はしないが。
「感謝はする」と言うのだった。
(なんでー、感謝じゃないんよ。謝罪なんよー)
もう、イライラ度も上昇するばかりだった。
もしも、家で介護をしている人がいて。
決まった時間にする事があった場合に、こんなトラブルに巻き込まれたなら、いったいどうしたらよいのだろうか。
説明しても、開放してくれないし。
無視して、帰れば追って来るだろうし。
それで、もしも何かあれば、反則金や罰金を科されるされるだろうし・・・。
(これじゃあまるで、たちの悪い不良に絡まれたようなもんなのよ・・・)
しかし、唯一の救いがあった。
最後に、僕が、彼らの名前と、車のナンバーをメモしだしたら。
謝罪はしないが、感謝はすると言っていた、その若い警官が。
謝罪してくれた事であった。
(するんなら、早くしてくれー。ワシャア、疲れておるんよ)
しかし、都会ならまだしも。
こんな田舎のスーパーの駐車場で不審尋問に合うなんて・・・。
(ワシャアー、いったいどんな珍しい確率に当たっておるんよ)
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ありがとうございます<(_ _)>。
スキをしてくださった皆様のおかげです!(^^)!。
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エッセー「不良に絡まれた気分(影絵)」
2021.12.13 2022.1.6加筆