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Xperiaの「Music Pro」で、プロのスタジオ収音のような音質を再現

ソニー広報のHOです。
今回は、ミュージッククリエイターをサポートするため、ソニーミュージックと共同開発したレコーディング機能「Music Pro」をご紹介します!


インスピレーションが湧いた瞬間に、スタジオクオリティのレコーディングが高音質で行える!

「Music Pro」を使うと、プロのスタジオとマイクで録音したかのようなレコーディング体験を、自宅はもちろん、外出先や旅先など、インスピレーションが湧いた瞬間に、スタジオクオリティのレコーディングが高音質で行えます。Studio tuning機能を使用することで、Xperia™スマートフォンの内蔵マイクで収録したボーカルやアコースティックギターなどの音をクラウド処理し、プロのスタジオとマイクで録音したかのように、ノイズや残響音を低減できます。(尚、初回100MB以上のStudio tuning機能の利用には月々580円(税込)のサービス加入が必要です。)また、外部から楽器などの音源データを取り込んで、アプリ内で簡易ミキシングまでおこなうことができます。
「Music Pro」は、2023年3月時点で『Xperia 1 IV』、『Xperia 5 IV』にて対応しています。

「Music Pro」の誕生に関わるクリエイターやXperiaの企画担当者たちの熱い想い

「Music Pro」はソニーの開発プロジェクトメンバーの他、音楽制作に携わるプロデューサーやアーティストと共に開発を行いましたが、そのきっかけをXperiaのオーディオ・Music Pro企画担当の上妻氏は次のように振り返ります。※所属や肩書は、動画公開当時のものになります。

(ソニーミュージックの音楽プロデューサー)灰野氏との会話の中で、コロナ禍で宅録ユーザーが拡大しているというトレンドを伺ったことにヒントを得ました。中でも「歌ってみた」などの個人発信のコンテンツでは、スマートフォンでの音楽制作が広がっています。スマートフォンで手軽にスタジオクオリティの録音ができます。
ソニーは、サウンドエンジニアやアーティスト、スタジオやコンデンサーマイクを有しているので、録音質に関しては突き抜けられるのではないかということで、開発がスタートしました。

上妻和輝氏(Xperia/オーディオ・Music Pro企画担当)

また、プロジェクトメンバーの一人である音楽プロデューサーの灰野氏は、上の映像の中で、音楽制作の観点から「Music Pro」の意義を次のように語っています。

音楽をつくるきっかけは、こういう場(=スタジオ)に限りません。
家であったり、道を歩いているときにぱっと思いついたりするものです。そういう時に音楽のアイデアを書き留めたり、いまはスマホに録音して、いろんなアイデアをためておくなど、日常的にミュージシャンはやっていると思います。
よく、デモテープみたいな一番最初のアイデアがよくて(こういう)録音スタジオで再現しようとしたときに、デモテープにも勝てないみたいなことも結構あり、ここ(=スタジオ)で録音するものが音質的には最高だけれども、チャンスとして最高かといわれるとそうでもない。もし、本当に今までメモだと思って録音したものが、プロクオリティーレコーディングクオリティになったとしたら、これは一種の革命が起こるのではないかと思いました。まさに時間からの解放、場所からの解放につながるのではないか、それが皆さん(=開発プロジェクトチーム)と一緒だったら実現できるのではないかと思い、「Music Pro」の企画がスタートしました。
ソニーミュージックスタジオのエンジニアたちにも参加してもらい、聞き比べながら、そのクオリティに達しているのか、何回も検証しながら、プロのシンガーにも歌ってもらいながら、これで同じような気持ちで歌えるかも含めてて検証し、(中略)本当に指先だけで扱いづらくないかなどの操作性も含めてデザイナーの方と議論を重ねて、とてもいいものに仕上がったと思っています。

灰野一平氏(ソニーミュージックレーベルズ A&Rプロデューサー)

ソニー独自の高音質化技術「音源分離」とは?

この「Music Pro」を支える技術が、ソニー独自の高音質化技術の一つである「音源分離技術」です。
音源分離は、過去の録音からボーカルを抜き出してRemixしたり、モノラル録音から楽器を抜き出して最新の空間音響フォーマットで空間に再配置したり、様々な応用が期待される技術です。ソニーでは、クリエイターのフィードバックを受けながら10年以上にわたり最先端の音源分離技術を開発してきました。

↑↑ 2分40秒辺りからはじまるXperiaのオーディオソフトウェアエンジニア 松井氏のインタビューをご覧ください!

我々が普段耳にしている音楽は、いろんな楽器が混ざりあってミックスされている状態です。それをボーカルやギター、それ以外の楽器、ノイズなどに分離するのが音源分離技術です。
(中略)
音源分離技術の難しさを色に例えるのは無理があるかもしれませんが、敢えて言ってみると、いろいろな色の絵の具をひとつに混ぜたような形、それがミックスされた状態です。ミックスされた状態から混ぜる前の色に再構成すること、それが難しいのです。(中略)
ミックスされた状態の音源が、どのような音が混ざり合ってできたのか、それを判断する根拠となるのが学習データです。今後、音源のデータがどれだけクリアにかつ大量に獲得されるかが課題です。

松井丈氏(Xperia オーディオソフトウェアエンジニア

今回は、音楽クリエイターを支えるXperiaスマートフォンの録音機能「Music Pro」をご紹介しましたが、開発の裏には直にクリエイターからヒントを得て一緒に作った機能、そしてそれを支えるソニーの独自技術が詰まっています。今後もソニーのクリエイターを支える技術や商品、サービスにぜひ、ご注目ください!

執筆:広報部HO