組織を変えられるのは「上司」か?「部下」か?
職場環境を改善したり、チームとして良い成果を出していくためには、「上司」と「部下」のどちらの存在がより重要だと思いますか?
以前、先輩と議論をしたことがあるのですが、僕は「部下」にこそ、組織を変えられる力があると思っています。
僕は市役所で働いていますが、住民のニーズや地域社会の様子など、生(なま)の情報はいつも「現場」、つまり「部下」に集まると思っています。
上司一人で現場のことを全て把握することは難しいです。
だからこそ、部下がしっかりと現場の状況を把握し、課題を整理することで、上司が適切に判断できるようにすることが大切です。
そして、現場のことを一番よく分かっている部下だからこそ、「下から突き上げる」ことで組織を変えていけるのではないかと思います。
ただ、最近はやっぱり「上司」の存在の方が重要なのではないかと思うようになってきました。
確かに、下からの突き上げは組織にとって大切だと思いますが、その突き上げを上から押さえるような上司がいたらどうでしょう。
どんなに部下が素晴らしいアイデアを持っていたとしても、それを実行するには上司の指示・承認が必要です。
部下のアイデアを受け取り、しっかりと指示を出し、部下がいきいきと働けるような職場環境にしてくれる、「下から突き上げられる上司」の存在が大切なのではないかと思います。
また、「チャレンジできる職場」かどうかも、上司の存在によるところが大きいのではないかと思います。
何かを変えようとすると、必ずそのことによる影響や失敗のリスクがつきまとうので、職場の心理的安全性が保たれていないと、部下としてはチャレンジしづらいです。
僕は、職場の心理的安全性が保たれる条件には、①背中を押してもらえる、②失敗を認めてもらえる、③上司自身もチャレンジしている、の3つがあると思います。
部下の背中をしっかりと押してくれる。
万が一、失敗したとしても、その対処法や次回に向けての改善策を一緒に考えてくれる。
そんな上司がいると、部下としてはどんどん行動して、成長していくことができると思います。
そして何より、上司自身がチャレンジしていると、部下もチャレンジがしやすくなります。
どんな職場でも、今ある仕事を改善したり、新しく作ったりする必要がある場面が必ずあると思います。
そんな時に、普段から上司自身がどんどんチャレンジしているような職場なら、部下も安心してチャレンジすることができると思います。
というように、より良い職場環境にしていくために「上司」の存在が大切だと思うようになったのは、今の職場の上司が、まさに背中を押してくれて、失敗を認めてくれて、上司自身もチャレンジしているような方だからです。
自分が「やりたいな」「もっと良くしたいな」と思ったことに対して、どんどんチャレンジさせてもらえるような環境であることは、本当にありがたいことだなと思います。
「組織を変えられるのは『上司』か?『部下』か?」に対する僕なりの答えは、「どちらも大切」です。
色んな部署で「下からの突き上げ」が起こって欲しいなと思うし、上司も部下も、どんどん挑戦して活気のある職場になったらいいなと思います。