快食快便大爆発

いっぱいくって いっぱいだして だいばくはつ。 さういうものに わたしはなりたい。 て…

快食快便大爆発

いっぱいくって いっぱいだして だいばくはつ。 さういうものに わたしはなりたい。 てきとうなことしか かきません。

最近の記事

山にむちゅう(8)

 それから数日経った。  青田はいまだにつかまっていない。警察が言う通りであれば、痕跡は多数残っていたはずであるが、祐介には何の連絡もない。失踪しているのであれば、当然といえば当然なのかもしれない。    メディアが取材に来るかもしれない、というのも杞憂に過ぎなかった。誰一人も祐介のところに取材に来る気配はなかった。会社のほうにも連絡は特にないのでほっとした。  取材はなかったものの事件翌日の午後には少しネットニュースの地域カテゴリーのヘッドラインにも簡潔な内容だったが、流れ

    • 山にむちゅう

       北村祐介は下半身の欲望に忠実にただれた生活を送っていた。  毎日、同じ社屋にいる女性たちと逢瀬を重ねていたが、不思議とほとんどがキスまでで終わらせていた。訝し気に思う女性同僚だったが、祐介はすぐに逃げてしまうので理由は聞けずにいた。  ある日、部長の青田が登山に行くといい、末端社員である自分に辞表を提出し、あまりの喜びの熱烈なキスをされることになる。  性的暴行事件として警察に届け出をしたが、徐々に世の中は登山とキスに塗れて奇妙な方向に転がっていく。 不定期掲載。(現在よ

      • 山にむちゅう(7)

         その間、警察署内はピリついた様子だったが、特に警官か交通安全協会の人間が数人入れ替わったこと以外に、誰かが訪れたというわけではなかった。  電話はひっきりなしになっていた。受付の向こうにある事務机にある受話器の一つ一つがあちこち鳴っている。  先ほどの事務の警官が疲弊しきった顔でまるでモグラ叩きでもするように肩を怒らせて、ゾンビのように右往左往していた。その様子を祐介は自動販売機で買ったコーヒーを飲みながら、眺めていた。というよりも、目が離せなかった。見るからに余裕がなくな

        • 山にむちゅう(6)

           中内の通報からすぐに5人の警察官がやってきた。その内、3人は社内で事情聴取、温和そうな年配の警官といかつい見た目の比較的若手の警官が対応にあたってくれた。  後日、事件性があるとのことで、署に赴いて事情聴取に向かった。主任は仕事を休むことに不満そうな顔だったが、中内からの言伝に加えて、由真、それから珍しいことにいつも主任に対して碌に逆らえない祥子が味方に付いてくれた。ありがたいことに会社はたまっていた有給休暇で処理してくれるらしい。  ――被害に遭ったのに有給で警察に行く

        山にむちゅう(8)

          ビリヤニが食べたい、ジェネリックでもいいから。パンガシウス研究編

          ビリヤニが食べたい。ジェネリックでもいいから。part2  これ。  要はインド亜大陸のスパイス炊き込みご飯である。  肉を煮込むのに蒸し米で蓋をしたのが起源とも言われており、日本にない概念である。何かと話題になるが、定義が厳密ではない。と、いうよりも古い時代に誕生して、中央アジアから南アジアにかけての広い地域で愛される料理だから、むしろ調理法の一種とみたほうがいいだろう。  具材とソース、チーズをかけてオーブンで焦がした料理の総称をグラタンと呼ぶように、肉(魚)と米をスパイ

          ビリヤニが食べたい、ジェネリックでもいいから。パンガシウス研究編

          山にむちゅう(5)

           遠ざかっていく青田 ”元” 部長の声を惚けた頭で聞きながら、立ち尽くしていた。祐介は中年男の唇は初めてだった。なにか大切なものをなくしたような気がしたが、それどころではなかった。  不意に舌を切り落としたい気分になったのである。歯でかみ切ってやろうとすら、カラダが思い始めたので、――やめろ、それはまだ使うものだ、と必死に念じ、切り落とすのを何とかやめさせた。それほどまでに不快だったのだ。  祐介は舌に感じる不快感を取り除くために、舌を出し入れしてぬめりを落とすように前歯で表

          山にむちゅう(5)

          どうにかして、ビリヤニを簡単に作りたい。もはやビリヤニじゃないジェネリックでもいいから。

          ビリヤニ、それは単なる米料理というよりも高次概念。 ビリヤニ、ご存じですね。(有無を言わさない)  肉や魚とバスマティライス(長粒種の長い米)を香辛料で蒸したり煮たりするインドを中心とした中央アジアの料理だ。  調理法はかなり色々あるので、調べてもらいたい。  カレー味のピラフや炊き込みご飯のようなものと紹介されることがあるが、大体想像しているピラフに比べて、ビリヤニは見た目がなにやら違う。大皿にてんこ盛りに乗っていたり、寸胴の中にぎっしり詰まっていたりする。聞いた話による

          どうにかして、ビリヤニを簡単に作りたい。もはやビリヤニじゃないジェネリックでもいいから。

          山にむちゅう(4)

           由真に抱きつかれながら、祐介はオフィスに戻った。  祐介は人前で余りべたべたするのは好かない。祐介は露骨に嫌な表情を見せてやると、由真は目を逸らした。どうやら、この女は見せ付けるつもりだ。  祐介にとって、経緯が経緯なだけに絶妙に由真に対して強く出ることができなかった。  他の女が苛立ったり、悲しそうな顔をする。それを見て嫉妬する男もいれば、祐介のような手合いが嫌いなモラリストもいる。無用に敵を作ってしまう行為はなるべくしたくはない。  祐介はオフィスに戻るまでに腕にすがり

          山にむちゅう(4)

          ふるさと納税で、あんずが届いたから、蜂蜜でつけるの巻。

          イヒヒィーッ!(おはようございます)うぉれは、あんずダイスキ。あんずの悪魔! 干しあんずウマすぎて、一キロあっても一週間持たないぃ、糖尿病怖くて故に買うのに躊躇することもあるゥ……。 あれ絶対へんなもん入ってるぅ。食べるのノンストップ、中毒性。 お菓子にもよく入れる。タルトのカスタードの中にみじん切りをインサイド、ぱーとしゅくれにアクセントにいれるニクイ演出よくする! それ、ゼンブ、ひとりで食う。うれしみ! おまえにはやらない、イヒーッ! ウォォン、デモ、いままでトルコ産干し

          ふるさと納税で、あんずが届いたから、蜂蜜でつけるの巻。

          この世の終わりのジンジャーコーディアルじゃなくて、リキュールの作り方

           今年の夏はラニーニャだかなんだかとナントカが一緒に来るらしいから、ものすごく暑いらしい。  このジンジャーコーディアル(リキュール)は代謝機能アップが見込めるショウガオールたっぷりだが、健康は知らん。なにが健康だ。  ショウガの辛さを最大限に活かして頭をおかしくすることが目的である。  夏の暑さを乗り切る前に人間としてオシマイにしてしまうことで暑さを回避する画期的なシロモノである。  こっちが先におかしくなっちまえば、こっちのもんよ、ガハハ! この世の終わりのジンジャー

          この世の終わりのジンジャーコーディアルじゃなくて、リキュールの作り方

          この世の終わりコーディアルを作るカスのおじさん。

          この砂糖漬けのおじさんを見よ。  おじさんはコーディアル(シロップ)づくりが好きだ。世に酒カス、ヤニカス、パチンカスという言葉があるのであれば、脳みそが砂糖とハーブで漬け込まれたこのおじさんはコーディカスである。  糖尿病まっしぐら、でもやめられへんねん。見ろよ、この体、ぶよぶよだろ。BMI34もあるんだぜ、これ。ニーチェもびっくりだぜ。 始まりは金欠であった。  金のないおじさんは、学生の頃、大学に生えていた謎のミントを取り、ミントシロップを作っていた。  砂糖と水

          この世の終わりコーディアルを作るカスのおじさん。

          真女神転生Vヴェンジェンス発売でたまたま休暇になってうれしいので、しゃぶ葉いってくる。

           本日、真女神転生Vヴェンジェンス発売。めでてぇな、こりゃこりゃ!  しかも、たまたま指定休が被ったので期せずしてメガテン休暇に。  ワシがこよなく愛するメガテン。シリーズの派生のペルソナの世界的ヒットで、知らないところで格が上がっちゃった気がする。  昔は変なやつしかしないゲームだったのに、ネットで急に持ち上げるファンが多くなってどんちゃん騒ぎしている。今までお前らどこに隠れてたんだ! オラ、探したぞぉ! 女神転生とは?  神話の神々や伝承の悪魔が跋扈する破滅した東京を

          真女神転生Vヴェンジェンス発売でたまたま休暇になってうれしいので、しゃぶ葉いってくる。

          山にむちゅう(3)

           由真が屋上への扉を開くと、冷たい風がびゅうと吹き込んできた。風に体をややのけぞらせながらも、祐介の姿を探した。祐介は屋上のどこかにたどり着いていたはずだが、姿が見えない。  屋上には柵に囲まれた大きな箱状のなにかの設備が置いてあって手狭であった。奥のほうにいるのだろうか。  冷たい風に紛れてタバコの香りが流れてくる。由真はその香りを辿って、奥に進んだ。設備に隠れていたが、奥のほうはパイプや段差が隠れていて、かかとがつぶれたパンプスじゃ、何度もつまずきそうになる。  由真は箱

          山にむちゅう(3)

          山にむちゅう(2)

           息も絶え絶えだった由真は持ち直してようやく身を起こした。舌に絡みつく余韻を振り切るために頭を振って、髪をかきあげる。 「……祐介、キス、うまいよね」 「そりゃな。うん。経験値が違う。由真ちゃんより長生きだから」 「他の事はヘタだから?」 「そっちはあんまり興味がないな」  キス以外に手を出してこないことに対する皮肉を言ったつもりだったが、祐介は何のこともないように答えた。よもや、この男、不能なのではないか。いや、どうなのだろうか。目の前にいる色男は随分とほかの女も誑し込

          山にむちゅう(2)

          文化の極み 精霊馬

          Amazonには、とてつもなく意味が分からないアホなもの文化の極みに至った謎のものが置いてある。なぜそうなったのかをあほくさく考えていきたいそういうエブリデイ。 気になったものを特に調べもせず思いのまま書いていくコーナーだよ。 精霊馬  精霊馬 ――ナスとキュウリに割り箸を差して牛と馬にしたアレである。  ご存じの通り、ナスが牛、キュウリが馬。先祖がお盆でこっちに帰ってくるときはキュウリの馬に急いで帰ってきて、あっちに帰るときはナスの牛に載ってゆっくり帰ってねということら

          文化の極み 精霊馬

          ペルソナフェス見ていたら、暗闇走り抜けてカレーの材料を買いに行った話。(蕁麻疹に耐えながら)

           おっす、ワシ、ATLUS大好きっ子!   ATLUS共通テストの成績は29点!  ATLUSが今年とっても元気でうれしいぞ!   東京鬼祓師ぐらいの怪しげな時代にはもう消えてしまうんじゃないかと思っていたATLUSが、2024年は何があったんだというくらいの大作ラッシュ。もう、ペルソナのおかげで知る人ぞ知るゲームメーカーではなくなった感じがする。  ユニコーンオーバーロード、P3リロードを発売しても、まだ、P5X(スマホのやつ)、真女神転生5V、メタファーを残している。

          ペルソナフェス見ていたら、暗闇走り抜けてカレーの材料を買いに行った話。(蕁麻疹に耐えながら)