映画「メイズ・ランナー」とオバマのスピーチとの怖いほどのリンク!
この映画、ティーン向けのSFアドベンチャーだと侮ることなかれ。
マトリックスの時代と言われて久しいけど、このメイズ・ランナーは面白い映画としてだけでなく若い人へ向けての強烈なメッセージを持った映画だと、作者や製作者の考えを深読みしてしまったわたし.。
今あるパンデミック、気象変動激化、AI時代に、どうサバイバルをするのか、させるのかのいいヒントになる映画だと思う。そのために必要なスキルについても考えさせられる。
そして、ちょうどこの映画を見たときに、コロナ真っ最中のアメリカから、高校の卒業生へのオバマ元大統領のスピーチを見た。あまりに彼の言ってることが、色々この映画と偶然にもコネクトしたので、そのことについても触れたのだけど、それは映画の話の後にゆっくり。
映画メイズ・ランナー1.2.3 簡素ネタバレあらすじ。
どうもその近未来では、あるウイルスが流行ってる。それもかなり強烈なタイプ。罹患すると、最終的にゾンビになる。第一作目から少しづつウイルスのことが出てくるけど、第二作目でストーリーが明確に。三作目では一ヶ月で人類滅亡くらいまでそのウイルス感染が広がる。
アメリカの近未来CDC(感染研のようなところ)では、数年にわたる研究も虚しく誰も助けることができないので、おそらくその状況を突き破るために、若い研究者の二人は記憶を失わされ、子供、若者だけが人体実験のための迷路の中にいれられる。それが第一作目の「迷宮編」その若い研究者の一人が主人公トーマス。そしてテレサ。
「進撃の巨人」や、「ハンガーゲーム」か、のようなゲーム感スピード感溢れる中、サヴァイバルゲームが始まるので、そういう映画なのかと思うと裏切られる。
個性的な仲間たち、モンスターだけでなく、恋愛あり。いつも主人公たちには常にチョイスが多く与えれるのが特徴。他の似たような映画などと違い、非常にヴァージョンアップされていて、ストーリーがギシギシに凝ってる。
この狭い残された世界で子供達が二つのグループに分かれていくのも妙にリアル。
第二作は砂漠編。一瞬助かったと思った主人公のグループは他の若者たちと一緒に食べ物や服を与えられる。でもそこはウイルス研究のための工場だった。多くの子供達(自分たちも)が直接人体実験に使われてることに気づき、逃げ出す主人公グループ。途中でゾンビに襲われたり、突然ゾンビ映画へ。その中でまた他の魅力的な二人組が登場しグループに加わる。
三作目、私の中では一番面白いラストシティの攻略。ここでは、ちょっと仲間との交流が、とっても重要なストーリーの鍵となる。恋愛もあり、ラストシティの中での大人の権力争いも含まれ複雑。まさに完全版という感じ。
トーマスの血清の中にウイルスを死滅させる抗体があるというのを、テレサが発見したり(第二話を見た人はわかってる)、ラストシティーの壁が壊され、あと少しというところで、また一人仲間を失いとギリギリまで戦いが続く。でもラストが珍しくもハッピーエンド。
(もっとストーリーに興味のある人は他でググってね。)
オバマの若い世代への未来の投げかけ
よかったら、オバマのスピーチ、クリックしてその中の動画をみてください。日本語のテロップつき約4分の動画と、下は全文の動画、英語です。
やはり彼が言いたかった一番重要なことは最後の部分、
「もう若い人も気づいたように、いままであった意味での世界は終わりがきてる。もう大人のいうことを聞かなくていい。大人に任せないで、自主的に行動してほしい。君たちは問題の一部ではなく、解決する人たちだと。僕たち古い人間はサポートしかできない」
もう一つは「他人との繋がりを持って欲しい、家族や自分と似た人種の人たちだけでなく、弱者とも繋がれ、分断していては何も乗り越えない」とも言っている。
映画メーズ・ランナーの中でも、パンデミックの世界なので、やはり老人や大人から次第にウイルスにかかりゾンビ化して死んでいく。残ってる希望は子供たちだけなのだ。この映画の中で大人は少ない。でももちろん子供もどんどんウイルスに罹患して行く。
主人公たちは、二つのグループに分断したり、恋してる人に裏切られたりしても、その後生き残った主人公たちが、何か先の目的に向かって悩み苦しみながらも、仲間のそれぞれの行為を許し、その後再連結して目的へ向かう。
この辺りで私はなんともオバマのスピーチと、この映画メイズ・ランナーが、コネクトしてしまったのだ。
こんな正直に次世代への投げかけを若者たちに向かってスピーチしたオバマ、悪くないと思う。全然悪くない。クールとも言える?
ただ、基本、アメリカは戦争ビジネスがないとやっていけないシステムの国で、その中に黒人として初めて入ったオバマではあるけれど、上手くやったことはとっても少ない。
戦争を続けることしかできなかったことで、戦争好きなブッシュ親子より、差別主義者のトランプより、多大な数の人を殺戮した事実は変わらない。トランプが壊そうとしてる不十分な健康保険(オバマケア)だけがポジテイブ面として残っている。それがオバマ政権だったは知っての通り。
でもオバマも強固な価値観の世界にあるその旧システムと戦って、なんとかして別の世界を作り出したかった一人なんだと私は少し信じたい。
上の動画のスピーチでもわかるように、彼は若い人のためにオバマ財団を立ち上げたり、大統領の座を降りてからも、政治的活動(スピーチ)で若い人たちの中に希望を植え付けるため、人々を鼓舞し、少しでも多くの人を助けることを念頭に入れた行動をしている。
上手くいかなかった大統領ではあったけど、彼はそこでは終わってない。そのあたり、やはり一人の人間として自由な人という気がする。そして未来を見てる。
おそらくこのパンデミックや気象変化が激しい2020年、世界中で目覚めている政治家はもはや決まり切った考えやカテゴリー分けしない、独自の行動をするのだと思う。それが、これからの新しい時代が求めてるリーダーなのだと思う。もちろん、私たち自身が自由になると言うことが大切。
今あるシステムを壊すためにも、人々の意識を変えないと私たちは呑み込まれていくだけの存在になるのかも?
もはや誤解を恐れずに言うと、政治的には左が、右が、保守がとか、選挙で勝つ負ける、誰が上に立つなど、そんなことばかり気にしてる場合ではない時代になってしまったのだと思う。現実の世界は持続可能ではなくなっているのがベースなのです。
映画でもあるように、裏切られてもまた信じてみる。友人を殺した敵とも友達になるくらいな、タフさが求められてる。
そしてそれこそが、東大の安冨先生の言うところの複雑さを生きると言う感じなのかも。
昔あったようなシステムの中にうまく入りさえすれば、年金までというそういう時代なのではないのである。人生、シンプルではないのである。サバイバルをせざるを得ない、そういうことなのである、信条とか、心情と違っていても、場合によってはそちらを優先しないといけないのかもしれない。
サバイバルは、複雑さを生きるということ、なのかもしれない。
不確かな世界を子供たちが生き抜くために、家庭で、学校での教育はどうあるればいいのか?
子供のいないわたしが色々言うのはどういうものでしょ、とわたし自身でさえ思い今まで黙ってきたけど、
あれやこれや親に面倒を見てもらって、就職しても結婚しても実家にべったりな仲良し家族。
あるいは、家族内でのDV、虐待死、育児放棄、シングルマザー、ファザーで誰にも頼れなくボロボロになった親子。
どちらであってもそういう家族中心主義の世界が世界中にどっぷりどんどん広がってる。
子供がいなくても真面目に心配です。
現在のコロナ禍を見てもわかるように、この先、このまま私たち大人が生きてきたように、世界があるはずはない。
政府の福祉カットも大きな原因であるし、格差が広がってるのも原因の一つ。システムは、もう機能しなくなってるのは誰が見ても明らか。
家族と、社会との関係をフレキシブルに新しく構築する必要があるのは確か。
それをまず私たち大人が理解した上で、子供には何を勉強して、生き延びてもらうのか、真剣に考えないと?
学校教育に関わってる人には耳の痛い話だと思うけど、記憶だけではなくて、自分で考える力を子供につけさせる授業をしませんか?
また子供の世話を、何から何までも子供の後ろについてやってあげることが愛情だと思ってる親も多いと思う。そうされるのが愛情と勘違いしてる子供もいる。でも、緊急事項として、子供は自立できるよう、それを目的に家庭では育ててください、というのがわたしの願い。
大きなお世話な提案であるけど、何かあった時に自主的に動ける人に子供がなるよう、色々なことを子供に決めさせる、任せてみませんか?
失敗しても良いということを確信を持って子供に言って、一人で立ち上がる、またトライさせることを教えませんか?
また、こういうような映画を子供と一緒に見て感想を言い合うのはどうでしょうか?
そして、育児放棄したくなったり虐待したくなるときは、誰かアシスタントマザー、ファザーになってくれる人のところへ一時的に子供を預けるシステムを作るとか(お助け叔父さん&叔母さんシステムと言ってもいいけど)、これは地方行政でなくても、学校単位、小さいコミュ単位でもいいから、はじめてみると広がるのではないかと思う。
わたしたちのような、子供のいないカップルや、もう子育てを終わったカップルに頼れるシステムを作ったらということ、、、、。 (わたしが次考えるべきですね、まさに)そのようにしてなんとか親の負担を軽くすることによって、防げる死は、多いのではと思う。あるいはサバイバルできる子供を育てるためにも、いろいろな意見を言う大人がいることを教える意味でも。
つらつら、、、この映画を見て、そしてオバマのスピーチを見て私が感じたところを書いてみました。これからの時代、サバイバルが数年続きそうです。なんとか、無事にまた家族や、友達と会いたいと切に思っています。
やりたいことは優先的素早く。会いたい人には早急に。
ここから2024年9月2日に書いてます。
オバマ! スピーチ上手いし、それはいいんだけど信用ならない人というのがよくわかった。旧システムと戦うどころか、その利権をガッぽりいただくため、バイデン政権の後ろ盾になっていたのは、知ってる人は知ってること。このオバマの部分を削除しようと思いましたが、残します。
口の上手い人間にはやはり騙されrないようにしないとという格言(?)が浮かびました。アメリカ、この後の選挙戦どちらに転んでも大変だとは思いますが、国民は強いから大丈夫でしょう。civil warにならないように祈って!