事業成長における課題に向き合う。広告代理店の枠を越えた支援【名古屋営業所/事例】株式会社バイオテック
名古屋営業所 所長の高村 典江さんとともに、名古屋のお客さまへインタビューを行ないました!
訪れたのは、育毛専門サロンを全国展開する株式会社バイオテック。
コロナ禍を機に訪れた市場変化によって生まれた課題や、事業成長における課題に向き合うソウルドアウトチームとの取り組みについて、マーケティンググループ グループリーダーの岩田 卓也さんに伺いました!
名古屋発の育毛専門サロン・バイオテック
全国44店舗で、直営のスタッフがお客さまのお悩みに伴走
─── はじめに、バイオテックさんについて教えてください。
岩田:名古屋を本社に、全国で育毛専門のサロンを運営しています。主に男性の薄毛や抜け毛、AGA(男性型脱毛症)など頭髪のお悩みに対して、医療行為ではないヘアケアを行なっています。今年で38期目を迎え、現在は全国に44店舗を展開しています(※2023年3月時点)。
全店舗フランチャイズではなく直営のスタッフが運営しているのが特徴です。全社員が研修を受けたのち、店舗でお客さまのお悩みに伴走しています。代表の思いをしっかりと受け継いだスタッフには団結力があり、接客のスキルだけではなく、人間力やマインド面を磨いていくことも研修では大切にしています。
─── 岩田さんの職務内容やミッションを教えてください。
岩田:マーケティンググループを統括しています。
職務内容としては大きく三つで、一つめがメインミッションである店舗への集客。二つめが、コンタクトセンターの対応。バイオテックでは、新規のお客さまにまず私たちのサービスを無料で体験していただき、ご満足いただけたら入会してもらっています。新規の方の受け皿としてコンタクトセンターがあります。
三つめは、ECサイトの運営、管理です。ECサイトは、自社サイト、Amazon、Yahoo!ショッピング、楽天市場の4チャネルを動かしています。
ECサイトには二つの目的があります。一つは、居住地近辺に店舗がなくバイオテックのことを知らない方に、商品を知ってもらうためです。もう一つは、店舗に通えなくなった方に、通販で商品を使い続けてもらうためです。
私たちのメインターゲットである20代から30代の男性だと、転勤による引っ越しなどの事情で、足を運ぶことが難しくなる方もいらっしゃいます。店舗がメインで、その補完としてECサイトがあるイメージです。
また、ECサイトは、女性向けの商品も販売しており、店舗とは異なるターゲットの方たちの受け皿の役割もしています。
─── ありがとうございます!岩田さんはこれまでもマーケティングに関わるお仕事をされてきたのでしょうか?
岩田:いえ、私は、もともと経理畑の人間なんです。バイオテックに転職して数年経ってからマーケティング業務に携わるようになりました。
─── どのような経緯でマーケティングに関わるようになったのでしょうか?
岩田:バイオテックに経理担当として入社し、経理の責任者を務めるようになりました。社内からは、前のめりで柔軟な経理だという印象があったかもしれません(笑)。
そういった面が買われて、2017年にマーケティングチームへの異動辞令をもらったんです。最初はかなり戸惑いましたが、必死にマーケティングの専門用語を覚えたり、たくさん本を読んだりして、マーケティングの知識を身につけていきました。
バイオテックとソウルドアウトの二人三脚での取り組み
コロナ禍を機に起きた市場の変化
─── 2017年頃からマーケティングチームにジョインされたんですね!当時の様子を教えてください。
岩田:その頃の私のメインミッションは、ECを事業として立ち上げていくことでした。
当時もECサイトや楽天などのモール運営も行なっていたのですが、専任はおらず、店舗への集客担当が片手間で運用していました。実店舗やECサイトをもつ企業の中でオムニチャネルが注目されていたこともあり、私がEC専任として異動となったんです。
実はこの頃、とあるコンサルの方からソウルドアウトの社員の方をご紹介いただき、弊社の育毛剤の販売をECで大きく伸ばしていくため、新規獲得のお手伝いをソウルドアウトさんに依頼したんです。それがきっかけで、現在、店舗への集客をお手伝いいただく形につながっています。
─── その頃にソウルドアウトとの出会いがあったんですね!その後どのような変化がありましたか?
岩田:2020年頃から始まったコロナ禍で外出自粛が続いた影響で、直近では、AGAクリニック以外の事業者もオンライン診療に参入するなど、競合が多く台頭してきました。「ヘアケアといえば、AGAクリニック」というイメージができあがってしまったんです。店舗への集客が非常に厳しい状況が2年ほど続きました。
当時は別の広告代理店に集客をお願いしていたのですが、かなり悪い状況が続き、2022年7月頃、ソウルドアウトさんに相談させていただきました。
来店率を上げる集客に取り組む
─── 市場の変化が逆風となっていたタイミングで、集客のご相談をいただいたんですね。では、どのようなことを課題に感じられていましたか?
岩田:まずは、「来店率」です。
集客の成果は、サロンへの無料体験申し込みをコンバージョン地点においており、当時、広告による集客の大半はInstagram広告が中心でした。Instagram広告のコンバージョンは数は多いのですが、申し込みされた方が当日来店しないという事象が増えてきていたんです。来店率の低いInstagram広告の配信に偏っていることを問題視していました。
─── では、課題に対してどのような施策に取り組まれているのでしょうか?
高村:実際の来店者情報を活用した新しい広告配信手法や、新しい訴求のクリエイティブの配信にチャレンジしています。
Yahoo!、Googleの検索広告やSmartNews広告などでも試行錯誤を重ねているのですが、やはり最も数が集まるのはInstagram広告です。Instagram広告で質を担保する施策を行なっています。
─── まず、「実際の来店者情報を活用した新しい広告配信手法」について教えてください。
高村:Meta広告の新機能「Post Conversion Optimization(PCO)」を使った広告配信です。
これまでは、広告のコンバージョンをもとに機械学習が行なわれ、広告配信が最適化されていました。しかしPCOを活用すると、実際の来店者情報を連携して機械学習を行なうことができます。実際の来店を広告配信の最適化地点におくことで、来店率を高められるのではないかと期待しています。
─── 「新しい訴求のクリエイティブの配信」についても教えていただけますか?
高村:以前までは、無料体験で感じられる「爽快感」を押し出して感情に訴えかけるクリエイティブでした。集客数だけをみるとよかったのですが、本当に頭髪にお悩みを抱えている人が少なく、無料体験をしてもその後の入会に繋がりづらいとわかってきました。
ですので今後は「すぐに解決したい」「絶対に解決したい」と思っている人に届くようにしたいと思い、「育毛診断」や「頭皮は意外と汚れている」といった無料体験の内容に触れる訴求のクリエイティブの配信にチャレンジしようと思っています。
事業成長における課題にも向き合う
グループで盤石の支援体制を構築
─── 来店率までみた集客に取り組まれているんですね!
岩田:弊社の場合は、集客がゴールではなく、サロンに来店し「これから続けていこう」と思っていただける「入会者」を増やすことが目的です。
いかに入会者を増やすことができるか、という視点で集客活動を行なわなければ、経営としての投資対効果が改善できません。その一つのKPIとして来店率の改善に取り組んでいます。
ソウルドアウトさんは、集客の数の目標はもちろん、質も含め、踏み込んだところまで一緒にゴールを目指していけるパートナーさんだと感じています。
─── ありがとうございます!ソウルドアウトチームに期待していることはありますか?
岩田:発毛~育毛市場においては、以前より医療が台頭していました。しかし、コロナ禍になり、実際の店舗に来店しなくても、医薬品で解決できる手段が各社から出てきています。加えて、オンラインで薬を提供する事業会社も多く出てきており、コモデティ化しているのが現状です。
私たちバイオテックは立ち位置を変え、その構図に抗っていこうとしています。新しい業態を開発し、新たなブランドづくりも考えています。そんな状況だからこそ、ソウルドアウトさんと今後もいろいろと連携していきたいです。
高村:ありがとうございます。私たちソウルドアウトのケイパビリティだけでは対応できないことももちろんあります。ですので、パートナーやアライアンス先と協力したり、昨年4月からは博報堂DYグループとなったので連携を深めたりしながら、幅広く支援できるような体制を築いています。
─── なるほど!盤石の支援体制が築けているからこそ、難しい課題に伴走できているんですね。
岩田:本当にその通りです。デジタルマーケティングだと、デジタル広告以外のSEOやアフィリエイト、インフルエンサーマーケティング、SNS運用などあらゆる分野で、相談すれば専門家の方をすぐに紹介していただけます。かなり心強いです。
─── 広告以外の幅広い支援もできる。そこを魅力に感じていただいているんですね。
広告のみの成果ではなく、事業KPIまで追う
─── 普段からよく情報共有や会議を行なっているのでしょうか?
高村:岩田さんとは、オフィシャルな場はもちろん、テーマを決めずに事業に関してブレストする機会も設けていただいています。
バイオテックさん社内の情報だけではなく、私たちがたどり着けないような情報も共有してもらい、常に状況把握ができています。
今何が課題になっているのか、私たちはその課題に対して何をしなければならないのか。それがソウルドアウトでできることなのか、ソウルドアウト外なのか。スピーディーに優先順位を決め、実行に向けて前に進んでいくことができています。
─── ざっくばらんに話す場があるのはとてもいいですね!雑談からいろいろなアイデアが生まれそうです。高村さんは率直にどのようなことを感じていますか?
高村:岩田さんと事業に関わる様々な会話をしているので、目線が合うんです。事業KPIを意識でき、岩田さんとは共通言語ができている感覚です。そこを起点にお話しさせていただくのでぶれません。
そしていつでもフラットでいることを意識しています。ソウルドアウトの人間ではありますが、何か良い方法があれば、私たちのグループの商材やサービスに関わらず紹介します。
バイオテックさんのお客さまのインサイトから逆算して、必要なことは何なのか。事業会社の外にいるからこそ見えることを伝えられるよう心がけています。
岩田:ここまでバイオテックのことを深く理解するのには相当時間がかかったと思います……。今では高村さんは、当社の社員の誰よりも事業のことを理解しているのではないでしょうか(笑)。
ここまで密に連携できているのは、高村さんだからこそだと思います。
高村:そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます!
今後もワンチームとして新たなチャレンジを
─── では最後に、今後取り組んでいきたいことを教えてください!
岩田:今後私たちバイオテックは、新しいサービスや取り組みを始めていきたいと考えています。私たち自身、未知の領域であり、リソースが限られる中ではありますが、ご協力いただきたいです。
たまにはぶつかり合いもあるかもしれません。ですが、今のチームワークさえあれば、仮説をもって新しいことに挑戦し、成果を大きく伸ばしていけると思っています。アクセルを緩めず、スピード感を保ったまま、ワンチームで課題に向き合っていきたいです。
─── よりチームワークが大切になりますね。それでは、高村さんの意気込みを教えてください!
高村:私は、岩田さんはじめバイオテックさんと一緒に決めた目標を必ず達成したいです。やりきることを決めています。これから新しいチャレンジもありますし、それも含めてやりきります。
岩田:かっこいいです。
高村:とんでもないです。岩田さん自身が相当ストイックな方なので、いい緊張感をもって仕事ができています。また、柔軟な考えをおもちで、うまく距離感を取っていただきながらメンバーのことを尊重し、信頼してくださっています。それが伝わるので、メンバー全員が「いい仕事をしよう」と、モチベーション高く働けていますね。
課題に向き合うとき、難しいかもと思ってしまうときはやっぱりあります。ですが、誰も諦めませんし、困ったときは「じゃあこうしよう」という前向きなアイデアが出てくるんです。
岩田:私たちは、入会率を高めることが最終のゴールですが、ハードルが高く、道のりも長いです。だからこそ、長期的な視点をもって取り組んでいきたいと感じています。チーム一丸となって足並みが揃っているので、今後も確実に成果は上がっていくと思います。
これからもよろしくお願いします!
編集後記
インタビューではかなり会話が盛り上がり、岩田さんと高村さんの強い絆のようなものを感じました。これからも二人三脚で成し遂げる、バイオテック社の今後の成長が楽しみです。
【執筆・インタビュー:みやたけ(@udon_miyatake)】
🗾 名古屋営業所の詳細は▶こちら
🎤 高村さんへの過去のインタビュー記事はこちら
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