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Googleマップのクチコミがもたらす効果とは?持続的な集客効果とスタッフのモチベーションアップにつなげる方法を解説

この記事を読んでいただいている皆さんも、お店を探すときなど「Google 検索」や「Google マップ」をよく利用されているのではないでしょうか?

飲食店であれば、道順を調べるだけではなく、自分が食べたいものがあるのかメニューを確認したり、店内の雰囲気を知るために写真を見たり……。また、クチコミを見て、どのような評価がされているのかを確認し、そのお店に行くかどうかを決めることもあると思います。

Googleマップのクチコミは、来店するかどうかを決める重要な役割を担っているともいえるでしょう。店舗を運営される方にとっても、お客さまからのクチコミが重要な位置づけとなっていることは言うまでもないかと思います。

今回は、店舗集客やGoogle ビジネスプロフィールにおける知見をもち、Google ビジネスプロフィール運用支援サービス「ライクル」の事業責任者を務める光山 誠一みつやま せいいちに、店舗運営におけるクチコミの重要性を中心に話を伺いました。


[ インタビュイー ]
光山 誠一(ライクル事業本部 本部長)
Google ビジネスプロフィール運用支援サービス「ライクル」事業責任者

店舗運営におけるクチコミの重要性

集客に直接的な影響がある「ストック型」施策といえる


──── 光山さんは長年、店舗向けの集客支援サービス「ライクル」の責任者として、Google ビジネスプロフィールに携わってこられましたよね。

ずばり、店舗運営において、クチコミはどのような存在だといえるのでしょうか?

光山:クチコミには、ユーザーの来店意欲を高め、店舗集客につなげる力があります。

ある調査では、およそ45%のユーザーがお店選びの決め手としてレビューの星の数をあげています。クチコミはユーザーが来店を決める際の判断材料になっており、店舗集客に直接影響しているといえます。

▲下記の調査をもとに、社内で制作
【2021年版 定点調査】地図アプリ利用率1位はGoogleマップ!エフェクチュアルが地図アプリの利用トレンドをレポート

以前は、ユーザーが認知して来店するまで、折込チラシやテレビCM、デジタル広告など、店舗からの一方的な情報発信が主流でした。それらは「フロー型」の施策で、出稿期間は即効性がありますが、集客効果は一時的かと思います。

だからこそ、「ストック型」の施策が重視されるようになってきています。即効性は低いものの、持続的な集客に効果が期待される施策。たとえば、一度来店してくださった方に再来店を促すLINE友だちやアプリ会員などといったCRM施策があげられます。

クチコミはユーザーの皆さんからの声であり評価であるため、施策というと語弊がありますが、しっかりと対応し続けることで、結果として資産化され、継続的な集客効果へとつながるのです。


──── なるほど!店舗集客に直接影響しており、かつ、継続的に効果を得られるということですね。

そういえば先週末、近くの飲食店に寄ろうとした際、Googleマップで検索をしてお店を決めました。複数の店舗が並んで表示される検索結果画面でも、クチコミやレビューの星の数が確認できるので、比較する際の材料になっています。

光山:おっしゃるとおり、クチコミは検索結果画面でもユーザーの目に触れるので、集客効果に直接影響してくることがわかりますよね。

「4以上」という条件で絞り込んで検索をすることもできます。ですので、クチコミを集めることは集客における「機会損失を防ぐ」という意味でも重要です。


クチコミは集客につながる貴重なフィードバック

ユーザー視点から考える、選ばれやすい星の数や件数、頻度


──── なるほど。星の数でふるいにかけられる、というイメージですね……。具体的に、どのようなクチコミが効果的だと考えられていますか?星の数は5に近ければ近いほど良いのでしょうか?

光山:いいえ。ある調査では、星4以上の評価が望ましいとされています。普段使うときのことを思い出してほしいのですが、星5が揃っていると怪しいと思ってしまいますよね。

星4以上のクチコミを求める人が過半数を占めるトレンドが続いている
画像引用元:Local Consumer Review Survey 2024: Trends, Behaviors, and Platforms Explored - BrightLocal


──── 評価が低すぎても気になりますが、星5ばかりが揃っていても疑ってしまいますね。あとは、日程が偏っていても気になりますし、何年も前のクチコミばかりの場合も参考にできずに困ることがあります。

光山クチコミの「件数」と「頻度」も信頼性を左右する重要な指標ですね。

▲59%のユーザーはクチコミ数が20~99件あることを期待している
画像引用元:Local Consumer Review Survey 2024: Trends, Behaviors, and Platforms Explored - BrightLocal
▲27%のユーザーはクチコミ数が2週間以内に更新されることを期待している
画像引用元:Local Consumer Review Survey 2024: Trends, Behaviors, and Platforms Explored - BrightLocal

半数を超えるユーザーが、20~99件あることを期待しています。また、27%のユーザーが2週間以内に更新されることを期待しているなど、頻度も重要です。

定期的に新しいクチコミが投稿されている店舗は、活気がありそうだと判断できますよね。


──── わたしはよくカフェに行くのですが、Googleマップのクチコミを参考に、店内は騒がしくないか?長居できそうか?など、そのときの気分に合わせてお店選びをします。クチコミは、競合との差別化にも重要だといえそうです。

光山:おっりゃるとおり、クチコミの「内容」もとても重要ですね。

お店を選ぶ際に、ほかの来店ユーザーが同じニーズをもっていることがわかれば、来店へのハードルが下がるからです

余談ですが、クチコミの内容の「質」に関しておもしろいデータがあります。海外のリサーチデータでは、AIが書いたと感じるクチコミは信頼しないという声があがってきているようです。

下記参照元データをもとに、社内で制作
参照元:Local Consumer Review Survey 2024: Trends, Behaviors, and Platforms Explored - BrightLocal

ただ数を集めるのではなく「なぜこのお店を選んだのか?」「実際に来店してどうだったのか?」といった具体的な内容をお客さま自身の言葉で書いてもらう必要があるんです。


ネガティブなクチコミも顧客体験(CX)向上のチャンス


──── どのようなクチコミが集客に必要なのかがわかってきました。ですが、どうしても批判的なコメントがついてしまうこともあると思います……。

光山:そうですね。ですが、批判的なコメントも決して悪いものだと決めつけなくていいと考えています。

クチコミは、ポジティブであっても、ネガティブであっても、お店の商品・サービスに対する貴重なフィードバックです。特に、ネガティブなクチコミは改善点を見つける機会になり、改善すればむしろ顧客体験(CX)の向上につながるかもしれません。

適切に対応すれば、チャンスにもなり得ます。お客さまの声に真摯に向き合い、改善策を示すことで信頼を獲得できると思います。


クチコミを集めるためのポイント

お客さまがクチコミを投稿したくなる仕組みづくり


──── 実際に、クチコミを重視してGoogle ビジネスプロフィールの活用を始めた店舗では、良い結果に結びついていますね!では、クチコミを集めたいと思ったときにどのようなことがポイントになってきますか?

光山お客さまがクチコミを投稿しやすい仕組みをつくることが有効だと考えています。

まずは、クチコミの投稿を依頼するタイミングを見計らうこと。施術直後やお会計時など、効果を実感されているときや、サービスに対する熱量が高いときに依頼するのがいいですね。

依頼する際には、投稿のハードルを下げる工夫も必要です。例えば、QRコードを提示するなど、投稿画面に簡単にアクセスでき、お客さまの手間を最小限に抑える工夫をしましょう。

また、クチコミを書いてほしい理由をお伝えすることで、書こうという気持ちをもってくれるかもしれません。たとえば、

  • 「お客さまのご意見をもとに、より良いサービスを提供できるよう努めてまいります。ぜひ、ご感想をクチコミでお聞かせください!」

  • 「ご利用いただいたお客さまの声が、私たちにとって何よりの励みとなります。ぜひ、応援や感想をクチコミでお寄せいただけたら幸いです。」

などですね。

ですが、「やらせ」は絶対にしてはいけません。

Googleのポリシー上、何かインセンティブを渡して書いてもらうことは禁止されており、違反した場合はクチコミが削除されるケースもあります。

また、法的な観点でも、景品表示法のステルスマーケティング規制には注意が必要です。先日、評価の高いクチコミの投稿をインセンティブを使って促していた事業者が摘発されるというニュースがありました。


──── 店舗側は、ステマにならないように気をつけなければいけませんね。
しかし、クチコミの投稿は多くの人にとっては「めんどくさい」と感じてしまうものだと思います……。私も、何かきっかけがないと書けないし、書かないな、と。

光山:そうですよね。

だからこそ、店舗がより良いサービスを提供して、顧客体験が高まっている瞬間を見逃さずに店舗スタッフが能動的にクチコミ投稿を依頼をする、という流れがいいと考えています。

一方、スタッフの方からすると「自分の仕事ではない」「忙しいのにめんどくさい」という気持ちも絶対にあると思います。そこで、スタッフの方のモチベーションを喚起していくことも必要です。継続的に行なうためには、スタッフ向けに仕組化し、業務フローに組み込んでおくとよいでしょう。

ただフローに組み込むのではなく、スタッフがお客さまの声を伝えたいと思えるような環境づくりがまず大切です。お客さまからの声を共有する文化を醸成し、スタッフのモチベーションを高める。具体的には、社内イベントでの表彰や、朝礼での発表、社内ポータルサイトでの掲示、社内チャットでの共有などの方法があると思います。


──── クチコミをもらったスタッフが評価される設計にしておけば、自然とクチコミが集まり、それによって集客効果につながり、またそのスタッフがクチコミを集め……と良い循環が生まれそうです。

クチコミは、集客への直接的な効果に加えて、顧客体験(CX)の向上、スタッフのモチベーションアップなど、様々な効果があるということですね。

光山:おっしゃるとおりです!お客さまの声は、スタッフのモチベーションアップにつながります!

下記参照元データをもとに、社内で作成
参照元:多店舗展開の「ラストワンマイル」の課題|ABILI Clip(ClipLine)

調査方法:アンケートサービス登録モニターを対象としたWebアンケート調査 
調査期間:2023年2月7日~2023年2月16日
調査対象者:過去1年以内に、サービス業のチェーン店での就業経験のある方 
分析対象者数(回収票数):1,260

私たちが開発・提供する「スタッフバリュー」では、店舗集客・顧客体験(CX)の向上・スタッフのモチベーションアップ、これらの好循環を簡単に実現できるようご支援させていただきます。

💡「スタッフバリュー」については、12月にウェビナー開催予定です。 

実際に、学習塾をご支援した事例では、クチコミの件数増加はもちろん、内容にも変化がありました。高評価や具体的なコメントが増え、さらなる集客に寄与しました。


▾クチコミが月2~3件から70~80件のクチコミが投稿されるようになり、高い評価でのコメントが増加しました。


店舗の資産である「クチコミ」を蓄積していく


──── では最後に、読者へメッセージをお願いします!

光山:クチコミは、単なる集客効果以上の価値があり、店舗の資産だといえます。お客さまと店舗との信頼関係を構築する「クチコミ」の重要性を伝えていきたいです。

ぜひ、Google ビジネスプロフィールや、クチコミの重要性、その活用の仕方など、店舗集客に関することでご相談がございましたらお気軽にご連絡ください!

本日お話しした、店舗スタッフがマーケティングに寄与できる仕組みをつくり、「マーケティング資産」にも貢献するサービス「スタッフバリュー」については、12月にウェビナーを開催して詳しくお話しする予定です!


──── クチコミの重要性や継続的に集めていく方法、そして「スタッフバリュー」についてもお話しいただけるということで、乞うご期待ですね。ウェビナー、楽しみにしています。ありがとうございました!


【インタビュー・執筆・編集:みやたけ(@udon_miyatake)】


[ インタビュイー ]
光山 誠一(ライクル事業本部 本部長)
大手Webマーケティング会社でアカウントプランナーに従事したあと、ダイレクトマーケティング業種を中心としたコミュニケーション立案を経験。前職では、CRMのコンサルタントとして従事し、お客さま向けにメールマーケティングやDMPの設計支援に従事。新規事業の立ち上げ・自社製品のマーケティングを担当。
2021年よりソウルドアウトグループに参画。店舗向け集客支援サービス「ライクル」のマーケティング活動に従事し、2024年より事業責任者に従事。年間80回程度のセミナーに登壇しています。
大阪生まれ大阪住み。4歳の娘がいます!

👇 宮城県仙台市での、Google ビジネスプロフィール活用事例

🗾Google ビジネスプロフィール運用支援サービス「ライクル」はこちら

💡告知
店舗スタッフがマーケティングに寄与できる仕組みをつくり、「マーケティング資産」にも貢献するサービス「スタッフバリュー」については、12月にウェビナーを開催予定です!


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