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#海外文学
海と山のオムレツ | 読書メモ
概要
カルミネ・アバーテ著、関口英子訳『海と山のオムレツ』新潮社、2020
古今東西変わらない人間の生を描き、肯定する小説
家族や仲間と食卓を囲むシーンがたくさんある。テーブルに並ぶたくさんの料理の彩りや良い香り、賑やかなおしゃべりを思い浮かべると、心がぱっと温かくなる。そしてお腹も空いてくる。
この小説には異質なものが何もない。海外の小説なのでもちろん知らない固有名詞もたくさん登場するが
なんでもない暮らしのディテールと世界の手ざわり
子どものころから英米の物語が好きだった。遠い国への憧れや好奇心から、外国の物語をたくさん読むようになったのだと思う。
きっかけは憧れだったものの、英米小説ならではの物語のつくりのようなものも好きになった。
そのひとつが、客観性が高くてきめ細やかな情景描写が多いことだ。
たとえば私の好きな『フラニーとズーイ』というアメリカの小説の中には、こんな一節がある。
私はこのなにげない描写が好きだ。
2023年1月の読書記録(小説)
1月に読んだ小説の記録。
注意
個人的な読書の思い出です。あらすじとかも特に書いてないのであしからず…。
1冊目: レモンケーキの独特なさびしさ/エイミー・ベンダー
2023年、最初に読んだ小説。読みたい本リストに入っていたものの、なぜ読みたかったのかをすっかり忘れてしまい、数年間その存在を忘れていた。図書館でたまたま見かけてすぐに借り、2日で一気読みした。
2冊目: カラマーゾフの兄弟(