「風、どこまでも」 映画化!
■WAO!創設の想い
その時、
巨大スクリーンに映し出されていたのは、
幾千万年前に死に絶えたはずの恐竜たちが、
鮮やかにイキイキと動き回る姿でした。
ジュラシックパーク。
中学2年生の僕は、
目の前で起こっていることが理解できませんでした。
ただ目を離すことができませんでした。
「え?え?」そう思っている間に、もう、
エンドロールが流れていました。
その時から映画の世界が大好きになりました。
新聞の番組欄にある、映画の放送予定は、
必ずチェックをして、
時間になれば初めから終わりまでテレビにかじりついていました。
当時はまだ、制作や監督なんていう大それた考えはありませんでした。
ただただ映画が大好きな、
どこにでもいる少年だったのです。
そこから数年が経ち、大人になり、
美容の世界へ入って行った僕。
それは 目の前の人を「美しく彩る」ことで
喜ばれる素晴らしい仕事でした。
美しくなればなるほど、僕の目の前で、
輝きの増すお客様の表情。やりがいしかありませんでした。
そんな中、
出会ったのが劇団四季でした。
「絶対に一度は観た方がいいわよ!」
お客様からの強い勧めで観に行った、
「マンマ・ミーア」
それまで舞台なんて観たことなかったんです。
幕が上がった瞬間から
その美しい世界に吸い込まれていくようでした。
ワクワクが止まらない!
心臓が、ずっとドキドキしっぱなしで、
抑えることができませんでした。
これが! ミュージカルの世界か!!!
何度も息を吸い込んでは吐きました。幕が降りても興奮さめやらず、
頬が熱くなって喉はカラカラ。しばらく座席から立ち上がれなかったほどです。
「幸せって、こういうことなのか・・」
その反面、 正直悔しかったんです。。。
この人たちは一度に1000人もの観客を感動させている。
ワクワクドキドキの世界に連れて行っている。
僕も毎日ドキドキの世界に連れて行っている。
目の前の人を。 目の前の人だけ。。
この人たちは毎日こんなに大勢の人々を、
興奮の渦に巻き込んでいる。
自分の職業が大好きだったからこそ
悔しい気持ちが湧いてきました。
だからと言って、今から舞台に立つことはできない、
作ることもできない。。。
そんな思いを10年以上持ち続けて、
気がつけば40歳になっていました。
夢はすっかり心の奥底へ。
会社の仲間や友人には、
いつも
「やればできる!」
「諦めるなよ!」と言ってる自分。
ふとしたときに、
それは自分へのメッセージだということに気がつき始めました。
そうだ、諦めたのは自分。やりたいのにやらない選択をし続けてるのは
自分だ!ということに。
そこから、
「ミュージカルをやりたい!」 と発信し続けました。
そして、
集まった素人20人。
舞台経験もなく、
監督経験もなく、
でもやればできる!を
素人の仲間と1年間信じ、
あきらめずやり続けた結果、
なんと
旗揚公演に
1000人もの人が
観にきてくれました。
あの時、描いた世界が
目の前に広がったんです。
カーテンコールで、
胸の奥底から溢れ出てくる感謝の想いと嬉しさに唇が震えて、
涙が溢れでて、いつまでも止まりませんでした。
関わってくれた20人のメンバーが言ってくれました 。
小さな頃からやりたかった、
人前で歌いたかった、
本当は踊ってみたかった、
ステージに立ってみたかった・・・。
そう、それは、
僕だけじゃなくて、
舞台に立ったメンバー全員が、
一緒に夢を叶えられた瞬間だったのです。
そして、思ったんです。
「もしかしたら
僕たちのように夢をあきらめてしまった人が
たくさんいるのではないか?」と。
そんなことから、
この劇団WAO!の 活動を
「置いてきた夢を叶えられる場所」の提供として、
継続的に行っております。
このコロナで劇団として何ができるのか?
を問われ、
今回のクラウドファンディングへの挑戦となっております。
長文お読みいただき、本当にありがとうございます。
磯部 宗潤