20240325「今日は明日」

今日は明日
今を持ちつつ
その先も抱えている
同時にやりくりして
今を変更して
先も調整している
上手くやれば明後日も同様
組み替えつつ
わたしは変わっている
知らないふりしても
既に在ることは
わかってるのなら
先滑りしつつ
転がっておこう
どこに行っても構わない
わたしがそこにいるのなら
わたしが決めたことなのだろう
あなたが見てくれてるかもしれない

段階を踏んで
それでいて
一気に二段跳びしつつ
振り向きざまに様子を見ている
気づくのはもう遅くとも
前進しているから
巻き戻すこともないけれど
発条の反発を誘って
もう少し先まで当たり前だとする
ページを捲って
読み返した物語を参照しながら
書き込んだメモに更に訂正させて
変わらないものと変わり行くものを
繋ぎ合わせつつ捻りの螺旋で
また邂逅してしまう
繋がっては放ち
その瞬間を目に刻んで
潜像を保持して暗箱を手に取る

今はむかし
それでいてまだなのだと
あなたは言ってしまう
その真意は定かではないが
機微の恩寵で
揺蕩う轟の最中
瀑布の飛沫で虹が出るのなら
その下を潜って
現実感を逆撫でながら
そのまま進んで行こう
ざらつきのある和紙を撫でて
つらつらと烏たちが騒いでいる
その黒さの中でひかるもの
翼の片欲を交互で支え
両天秤の前後を
何とか中心で支えている
今はそれ
それは今