【事業会社マーケター必読書!】「ひとりマーケター 成果を出す仕事術」
今回私が読んだのはこちら!
ナイル株式会社でBtoBマーケ組織を一人でイチから立ち上げた、大澤心咲さんの書かれた「ひとりマーケター 成果を出す仕事術」です。
↓大澤さんのnoteはこちら↓
私自身はチームに一人のひとりマーケターではないものの、現職で集客を専任で担当するマーケターとしては自分一人です。
ひとりマーケターのような期間が長いにもかかわらず、どの組織でも成果を出し続けることは難しいと感じています。
この本はtoBマーケ軸なので、toCマーケ畑の私には関係ないかなと思って当初は寝かせていました。
でも、いざ読み始めると、前半が成果を出す事業会社マーケターとして必要なマインドセットや仕事の仕方が詰まっていました。
ビジネスモデルや業種関係なく、
事業会社のマーケターの方必読の1冊です。
こんな人に読んでほしい本
マーケ組織を立ち上げないといけなくなった
会社の中でマーケ業務を担当しているのは自分だけ
チームには複数人がいるが各々担当分野や商材が分かれていて連携しづらい
上司がマーケティング未経験、他部署と兼務していて、相談しづらい
上司や同僚、他部署と上手くいかないと感じている
支援会社から事業会社に転職して勝手がわからないことが多すぎる
BtoBのマーケを初めてやるので何から始めたらいいかわからない
以降は目次の気になるところから読んでいっていただけると嬉しいです!
私なりの解釈を入れたり、かいつまんでいるのでぜひこのnoteで気になった方は、本書を購入してご自身で読んでいただくことをオススメします🙇🏻♀️
ひとりマーケターに市場価値はあるのか
1.ポータブルスキルが幅広く身につく
マーケティングの各種スキルはもちろん、社内の交渉スキル、外部リソースのディレクションなどソフトスキルも身につきやすいです。
そのため、どこに行ってもそれなりに成果が出しやすいです。
ポータブルスキルは以下を参考にされてください。
2.メンバーを増やす過程で自然とマネージャーになりやすい
自分がマーケティングの全体を見て、具体施策を遂行できる人間を採用するのであれば、採用を進めるうちにマネジメントの役割を担うことになるケースも多いです。
規模が小さい企業の場合は自分の昇格に関係なくマネージャーになることもあるかもしれません。
3.CMO的な動きが得意になる
事業のフェーズや予算、リソース、認知度などに応じてその時々で適切なマーケティングアクションを取ることに長けるていきます。
※ひとりマーケターだと事業や組織の状況に応じてやることが決まるので、自分で身につけるスキルのコントロールがききません。そのため、マーケティング領域の中の各論的な専門分野のスキルを身に着けて行きたい人は転職を検討したほうがいいです。
ひとりマーケターに重要なマインドセット
1.合意形成
この本の中で一番言いたいのは、合意形成の重要性だと思います。ますはじめに取り組むべきことで、すべては合意形成に始まると言っても過言ではないです。
上司と数値目標(予算や集客数値等)をすり合わせ、どこまでの目標を達成したらマーク部署の人員拡大をさせてもらえるのかの2点を握っておくことが重要です。
合意形成が取れなければ、以降何かを上司に報告しても自分のやっていることを評価してもらえませんし、相談しても適切な答えをもらうことはできません。
上司は、予算を取ってきたり、経営層と会話をしていて最新の情報を持っているので、成果を出すための情報を得るためには重要なパイプラインです。
自分が追う目標とそれを達成したときに得られるものを明確にして、それに上司に協力してもらうための基盤を整えることです。
2.報連相
上司との合意形成ができたら、その目標に向かって現在どのような状況で、何を困っているのか、何をサポートしてもらえたら達成に近づくのかを報連相していくことが重要です。
〜対数値目標〜
1on1(個別面談)が定期的にある会社も多いと思いますが、その機会を重視しましょう。
1on1を主体的に取り組むようにして話すべきことをあらかじめ決めておきます。本の中では、進捗とその良し悪し、原因と改善策、相談ポイントが挙げられていました。
〜対人員拡大〜
また、日報をつけることも推奨されています。
毎日の業務の振り返りをすることは、自分自身の成長のためにも大切なことですが、ここでは特にどのタスクにどのくらいの時間がかかったかを記載することを重視しています。
自分がどんなことに時間を取られていて、それは自分自身でやらなければならないタスクなのかを定期的に振り返って上司とリソースの相談をするのに活用します。
3.人の協力を得る
マーケティングの部署は他の部署の協力なしには進まない業務が多々あります。
広告物や契約の確認は法務、業務委託費や広告費などの支払いで経理、新しいシステムやツールを入れるときは情シス、セミナーの登壇依頼や商談とリードの接続で営業など、連携する部署だらけです。
他部署の顔色をうかがい過ぎて自分の業務が進まないなどないようにしましょう。
具体の連携のコツは省略しますので、本書をご確認ください。
4.取捨選択
ひとりマーケターということは人的リソースがまずありません。
また、マーケティング予算も多くはないので、一人しかあてがわれていないケースが多いです。
そのため、予算の適切な配分を一人のリソースをベースに考えていく必要があります。
この事業において一番優先度の高いチャネルを見極めて絞り込みます。また、自分のリソースを考えることに充てられるように、手を動かす業務は積極的に外注を検討します。
5.社内で目立つ
どうしても数値成果が出ないといけないということばかりに頭を取られてしまいますが、ひとりマーケターにとってはそれよりも重要なことがあります。
それは、社内で目立つということです。
目立つって一見バカみたいに思えてしまう人もいるかもしれないのですが、社内の協力を得るなど成果に至るまでに必要なプロセスを考えたときに重要です。
経営コンサルタントのHarvey J Colemanは書籍『Empowering Yourself:The Organizational Game Revealed』の中でキャリアの成功はパフォーマンス、イメージ、エクスポージャ(通称PIE)に基づいていて、その中でもエクスポージャ(目立っていること)が一番大きく全体の6割を占めていると述べています。
結果がまだでていなくとも、どんな意図や仮説を持ってその施策を実施しているのかを説明していくことで社内で目立ち、あの人チャレンジングに仕事しているなと社内からの見られ方が変わっていきます。
成果を出すことだけではなく取りくみを披露していくこともお給料の一部だと捉え直してみるところから始めてみましょう。
6.上司を昇進させるくらいの気概をもつ
つい自分が上司に認められる、評価されることばかりを考えてしまいます。
しかし、ひとりマーケターにとっては唯一の味方である上司の協力を仰ぎながら進めていくことが大事です。
上司に気持ちよく協力してもらえるように向き合ってみましょう。
自分が成果を出すことが上司の評価を上げることにもなるということを認識して、敵ではなく協力体制で進められようにコミュニケーションをとっていきましょう。
上司の捉え方と権限委譲
この本を読みながら頭を抱えたのは、上司との関係性が一番の鬼門じゃないかということでした。
今休んでいるのも、上司との向き合い方がわからなくなったことが一因にあるので正直オワッタと思いました。
しかし、これを機に上司の捉え方を変えるヒントをもらうこともできました。
〜上司はこう捉えてみよう!〜
自分がアプローチできない、先(経営層へ)の根回しを代わりにやってくれる自分の味方
私の代わりに自分の上げた成果を上の人に語ってくれる人
また、報連相のところで特に重要になってくるのですが、どのくらい自分に権限委譲してもらうかです。
以下のデリゲーションポーカーという権限委譲の濃淡を7段階に分けたものをベースに考えていくと良いそうです。
※この場合、私:上司、彼ら:部下になります。
このタスクは、上司から完全に委任されて自分が全て考えて決めることなのか(レベル7)、あらかた決めたら上司やチームに相談してから合意形成を取って進めるべきものなのか(レベル3)などを考えます。
どのレベルのタスクか肌感が掴めないこともあると思うので、先に大体の想定業務を議題にして上司と会話しておくと良いかもしれません。
最後までお読みくださりありがとうございました!
いかがでしたでしょうか。
現時点で、ご自身がどのくらいひとりマーケターのマインドセットをもてていましたでしょうか。
私は正直、前職までは7割方できていたのに今はほとんどできていないと感じ、反省しました。
今回捉え直したひとりマーケターのマインドセット、上司の役割をもって、復職後の仕事の進め方を見直していきたいと思います。
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今後は休職より仕事、マーケティング、キャリアのことを中心に投稿していこうと思います。
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※その他、本の中で予算の合意形成(シミュレーション)のところがとても参考になったので、ぜひ本書を手に取っていただきたいと思います。