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2023年 読書記録 #18『プロジェクト・インソムニア』

睡眠障害(ナルコレプシー)のせいで失業した蝶野は、極秘人体実験「プロジェクト・インソムニア」の被験者となる。極小チップを脳内に埋め込み、夢を90日間共有する――。願望を自在に具現化できる理想郷(ユメトピア)は、ある悪意の出現によって恐怖と猜疑に満ちた悪夢へと一変する。次々と消えてゆく被験者たち、はたして連続殺人鬼の正体は――。驚愕の真相に涙が落ちる。最注目の新鋭作家による、大満足の長編ミステリー。

結城真一郎

さて、今回私が紹介するのは、結城真一郎著『プロジェクト・インソムニア』です!
作者の結城真一郎といえば、2023年3月現在『#真相をお話しします』という小説が本屋大賞ノミネート作になっており、本屋でもいっぱい平積みされているのを目にします。
あのインパクトの強い表紙は印象に残りますよね。
その作者が書く長編ミステリーです。
『#真相をお話しします』は短編集ですがこちらは長編です。

特殊設定ミステリー

本作は所謂特殊設定ミステリーというやつです。
あらすじにもありますが、夢の中で殺人事件が起きるというものです。
夢を複数人で共有できるという点が特殊ですね。

明晰夢

明晰夢を共有して、夢の中ではあらゆるものを自在に創造したり消したりできる。
夢のような世界ですよね。まぁ実際夢なんですけど。
明晰夢とは自分が夢を見ていると認識できている状態のことです。
見たことありますか?明晰夢。
私は多分あります。
内容は全く覚えてないですが、夢の中で「あ、これ夢じゃね」と思って、
よし起きよう、と思って目が覚めたことがあります。
明確に記憶があるのはその一回くらいですね。
そもそも皆さん夢見ますか?
ま、そりゃあ見るとは思いますが、、、覚えてますか?
私は朝起きるともうなんっにも覚えてません。
夢の内容を覚えている人ってたまにいますよね、
凄いなぁ~と思います。

あ、ちなみに明晰夢って訓練で意識的に見れるようになるらしいですよ。
オズワルドの漫才でそんなネタありましたよね。
まぁめんどくさいのでそんな訓練する気はないですが。

事情

さて、話を戻しましょう。
本作、主要キャラが複数いるのですが、この実験に参加するにあたってそれぞれが事情を抱えており、それがキャラの魅力、というか深みにつながっています。
ので読む人によっては感情移入できるキャラクターが変わってくるかもしれません。

伏線回収

本作、割としっかり伏線を張っているので推理しながら読むことができました。
犯人と犯人が抱えている事情みたいなものは通番で予想がついて実際その通り去ったのですが、
肝心のトリックについてはあー!なるほどそうだったのか!と、
しっかりと騙されました。
しかもちゃんと伏線は張ってあるので、ちゃんと考えてれば分かったかも~
と、若干くやしい思いです。
まぁ騙してくれてありがとうの方が強いんですがね。

特殊設定ミステリーを読んでみたい方は是非どうぞ。


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