読書レビュー⑧『社会科学の方法―ヴェーバーとマルクス』(大塚久雄)

初出:2015年11月2日「徒然にレビュー(2015/10)

あらすじ

自然現象とちがい,生きた人間の日々の営みを対象とする社会科学において,科学的認識は果して成り立つものだろうか.
もし成り立つとすれば,どのような意味においてか.この問題に正面から取り組んだ典型的な事例としてマルクスとヴェーバーを取りあげ,両者の方法の比較検討の上に立って社会科学の今後の方向を問う.

『社会科学の方法―ヴェーバーとマルクス』

感想

著者は、社会学を学ぶ上では避けて通れない大塚久雄。
講演を行ったものに加筆・修正を加えたもの。ヴェーバーの入門書として、読みやすい1冊。

「社会科学の方法―ヴェーバーとマルクス」ではマルクスとの対比、「経済人ロビンソン・クルーソウ」は経済学的にみた「ロビンソン・クルーソー」の再解釈、「ヴェーバーの「儒教とピュウリタニズム」をめぐって―アジアの文化とキリスト教」では東洋と西洋の宗教を対比させた宗教社会学、「ヴェーバー社会学における思想と経済」では宗教からさらに踏み込んだ視点での解釈となっている。

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