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日常の小さな変化で、コンフォートゾーンを飛び出そう!


"Get out of your comfort zone" という言葉を聞いたことがあるだろうか。直訳すると、"「自分の快適な空間」から飛び出す" といった意味になる。

居心地の良い領域にぬくぬくととどまっているのはとても気持ちが良い。頭をあれこれ悩ませることもないし、いつも通りのステップを踏みはずしさえしなければ、予想通りの結果にたどり着くだろう。

でも、いつまでもその小さな空間の中にとどまっていると、やがてわたしたちの脳はパターン化された情報を処理するだけのものとなり、どこか真新しさに欠けた刺激のない日々の繰り返しに陥ることになる。

誰にでも、やってみたかったけどまだトライできていないことの一つや二つがあるはずだ。

世界一周、新しいコミュニティへの参加、バンジージャンピング、語学習得、心がウキウキするような習い事、愛する人へ愛すると伝えること…(最後は今週末にでも叶うかもしれない。ただし、ONLY If you decide to get out of your comfort zone!)。

それらの大きな変化にいきなり立ち向かうにはまだまだ心の準備が足りない、と感じても大丈夫。実は、この「快適空間から飛び出す」練習は日常の中の小さな積み重ねで訓練できる。

今日はそんな、誰でも今すぐ実践できる本当に小さな3つのステップを紹介する。特に大きなチャレンジをする予定がないという人も、これを機に日々の景色に小さな彩を添えてみてはどうだろうか。


1.いつもと違う道を歩いてみる。

通勤や、日常の買い物、リモートワークの息抜きにちょっとそこまで…といったお散歩まで、日々通っている道を思い出してみてほしい。毎日同じ場所を通り、同じ景色を眺め、同じ足取りで歩いてはいないだろうか?

私は今の土地に越してきて一年を超えるまで、この習慣のせいで近所の素敵なコーヒースタンドを見逃していた。

人一人がやっと通れるくらいの小さなコーヒーショップからふわりと立ち込める良い香りは、その脇を通る人であれば素通りできるはずがないほどだ。この香りを味わうことなく日常のお散歩タイムをなんと何気ない気持ちでやり過ごしていたことか!
いや、もちろんいつもの道にも季節によって移り変わる景色もあれば、陽当たりの良いとっておきのスペースなんかもある。でも、ちょっと一本道を外れただけでこの大発見。

私たちは普段、同じ道を繰り返し歩くことでどれほどのものを見過ごしているのだろう?


別の日、散歩の帰宅途中にきれいな竹林が揺れているのを目にした。さらさらと流れるような笹に吸い込まれるように歩いていくと…アラ不思議。これって行きに通ってきた道じゃないの!とこれまたびっくり仰天してしまったのだ。

同じ道でも、脇目も降らずにさっさと通り過ぎるのと、景色を楽しみながらゆっくり歩いてみるのとではまったく違った出会いがあるものだ。


明日は早起きをして、道を一本外れてみよう。多少迷子になっても、冒険の一部として楽しめる心のゆとりが欲しい。それに、私たちにはいつだってGoogle mapがついている。

いつもと同じ道を歩くなら、ゆっくりと空の高さや雲の流れ、道端の草木を楽しんでみて。人混みから外れて、ひと呼吸おいてみるのもいい。

マスクで浅くなりがちな呼吸を整え、また歩き出そう。


2.新しいレシピにトライしてみる。

いつも同じレシピばかり作っていないだろうか。何となく食卓がマンネリしてきた、と感じるならば、今が変革のチャンスかもしれない。

何もいきなり手の込んだ難しいレシピに挑戦しなくてもいい。まずは、いつものレシピに一癖加えてみるのはどうだろう?

いつもしょうゆベースで作っているのなら、今日は味噌で味付けをしてみよう。トッピングを変えてみるのも手軽で楽しい。刻んだ小葱、青じそ、オレガノ、ごま、パプリカパウダー、ペッパー、クミン…スーパーのスパイス売り場でつい手に取ってみたもののいまだに手付かずのスパイスが戸棚に眠っているとしたら、今日はその子を主役にしてあげよう。

いつもの料理に一癖加える試みで味を占めたら大したもの。次は全く作ったことのない分野にチャレンジしてみるのもいい。最初は失敗するかもしれない。でも、もしかしたらそこから生まれる新しい味があるかも。どちらにせよ、チャレンジしない限り見えてこない世界だ。

1~100までレシピに従って作らなくたっていい。自分好みにどんどん改良してみよう。

お休みの日に早起きをして、市場に行き、自分の足で選び抜いた新鮮な野菜を調理してみるのも良い。初めて見る野菜を主役に何が作れるだろう?

行ってみたかった国のレシピに挑戦して、料理だけでも旅気分を味うことだってできる。自粛期間にして世界一周旅行が叶う

ときに料理は、私たちにそんな夢まで見させてくれる。


3.いつもより15分早く起きてみる。

ありとあらゆる朝の時間の活用法が巷にあふれる中、いまだに早起きが苦手だ、という人もいるのではないだろうか。かくいう私もその一人で、12月からはさらに輪をかけて朝に弱くなった。

このままではまずい、と思い一念発起。最近はアラームを手の届かない場所において寝ることで、「う~~~寒い…」とモタモタ考えるよりも先に身体を布団から引きはがすことに成功している。

一度布団から出てしまえば朝を制したも同然。その後は軽く体を動かすことで次第に脳が目覚めてくる。私の場合、まずぼんやりした頭で瞑想をし、そのあと窓を開けて部屋の空気を入れ替えつつ、床の拭き掃除をすることが良い目覚ましとなっている。

たったの15分早く起きることで得るメリットなんてあるの?と思われた方もいるかも知れない。

実は、15分もあれば、瞑想も出来るし、本を数ページ読み進められる。いつもぎりぎりで済ませていた朝のコーヒーを、ゆっくり味わうことだってできる。そして、15分を一週間ごとに早めていけば…1か月後に今より1時間早起きするのだって夢じゃない。

こう考えてみると、いきなり5時起きにトライして挫折し、敗北感を味わうよりも現実的な方法に思えてこないだろうか。


以上、3つの小さな変化は、どれも日常生活のルーティーンをほんの少し変えるだけのシンプルなものだ。

でもきっとこの3つを楽しめた人は、次にずっと学んでみたかった分野の勉強を始めたり、いままで自信がなくて飛び込めなかった新しいコミュニティに足を踏み入れるだろう。

そして、もうこんなこと全部当たり前に出来ている!という人は、日常の中の他の部分でも変化を求める楽しさを味わっているに違いない。

変化を楽しめる人は、次第によりクリエイティブな毎日を送ることを考え始める。ありきたりな毎日の中にどれだけ小さな変化をもたらせるか。これは、私たちの心がいま最も欲していることの一つでもある。

大きなチャレンジに立ち向かう予定がなくても、小さな変化を選択し、何気ない日々の中に潜むワクワクに気付ける瞬間は、一足早い春風となって私たちの心に吹き入るだろう。



Peace!



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