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川から海へ。桜鱒の不思議。”つきみいくら”ができるまで#2

桜鱒の子供”ヤマメ”期のすがた

”つきみいくら”ができるまで#1では卵が受精し、孵化をして、赤ちゃんが元気に泳ぐところまでの内容でした。
まだこのお話を読んでいない方はまずは#1からお読みください!
きっと魚に愛着がわいてくるはずです。

ヤマメ 稚魚 小林

ということで、元気に泳ぎ始めた桜鱒のあかちゃんは淡水の水槽でたくさんのエサを食べて成長していきます。
だいたいエサを食べ始めるのが1g程度(1~2cm)ほどですが、たべれば食べるほど大きくなっていきます。
無事に順調に成長すると夏ぐらいには70g(20㎝)くらいにまで大きくなります。
このころの見た目はよく見る、サーモンのような全身が銀色で覆われているような姿ではなく、体に模様があります。
桜鱒は淡水に住んでいる頃には”ヤマメ”と言わており、渓流釣りでも人気の魚です。
そのヤマメの特徴である模様はとてもきれいで、多くの釣りファンがその美しい魚体をみたくで川の源流へ突き進んでいくほど。。。

ヤマメ つり

海へ行く準備をする思春期ヤマメ

冬が近づくとヤマメにはある変化が訪れます。
それはきれいだったヤマメの模様が見えなくなり、イワシのような銀色の鱗をまとう様になっていきます。
これは専門用語で銀化(ぎんけ)と呼ばれる現象で、海を目指す鮭の仲間全般に起こる現象です。
広い海の環境に適応して生きていく。そのためにしっかりと備えなければなりません。
変化は表面ではなく、体内でも起こっています。淡水魚はいわゆる真水の環境で生活していますが、突然海水に入ると死んでしまいます。
金魚は海では生きられませんよね?
理由は海水で生きるための体の仕組みが整っていないから。
しかし、ヤマメは淡水にいながら海に入っても大丈夫なように、体の仕組みを作り替えていきます。
それによって環境がかわっても強く、丈夫に育っていく、たくましい魚です。
桜鱒になるには”海に適応する”という大きな課題をクリアしなければいけません。そのために生まれて初めて外見、内面ともに劇的な変化をする銀化はまさに、ヤマメの”思春期”という訳です

銀化 後期

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そして海へ

次回は入念に準備したヤマメがいかにして海で育っていくか、そんなお話になります。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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