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従業員の心身の健康こそが企業の資産

人手不足がますます深刻化するこれからの社会ではウエルネス企業であることが、企業の収益性や強靭性(レジリエンス)を高めるための何よりの資産であると考えています。

これからしばらくは続くと言われる人手不足の環境にあって、働き手を確保するためには、離職の予防と安定的な採用になります。あるいは、人を要しないように徹底した業務の省力化を図るかです。

省力化については、セルフレジや接客や作業の自動化など、さまざまな新たな技術が提供されているので業態などによって既存の技術の組み合わせで対応可能であると思います。

しかし、省力化することができない業態も多くあります。特に、生活インフラと呼ばれる、医療、福祉、公衆衛生、物流、小売、交通機関などに従事されているエッセンシャル・ワーカーの仕事の省力化は難しいと言えます。

常に健康でありたい。とは誰もが願うことです。

しかし、誰もが経験したことがあるように、実際に健康のために行動しているのは難しいことです。例えば、適正な体重を維持しようと、食事に気をつけたり、運動習慣を身につけようと行動を起こそうと思っても、なかなか始められない。あるいは、始めても継続できない。といったことは、みんな知っています。

自治体レベルでも市民の健康を高めようと、「ウエルネス」への取り組みが活発化しています。政府も健康経営を推進し、ヘルスケアビジネスを支援しようとしています。社会的な機運は高まっています。

しかし、実際のアクションは、運動や食事管理ができるアプリを提供したり、スポーツクラブなどと提携して割引券を提供するにとどまっています。企業も健康経営の要件クリアのために、運動施設の利用券などを従業員に配布しています。

しかし、健康への周辺環境を整備したところで、従業員の健康が高まるとは言い難いところでしょう。健康への行動が環境整備だけで自発的に行われるのあればすでに誰しもが健康になっているはずです。

運動習慣を身につけるためには、他の誰かに支えてもらうことです。
いわゆる、コーチングというもので、「動機を維持するための伴走者」が大きな役割を果たします。

「軽労化ナビ」では、働く人々の身体的負担を軽減し、職場の生産性向上や従業員の健康を促進することを目指しています。その中で重要な役割を果たすのが軽労化トレーナーです。軽労化トレーナーは、単なる運動指導者やフィットネスコーチではなく、クライアント企業とその従業員の「伴走者」として、コーチング理論に基づいた支援を提供します。

軽労化トレーナーとコーチング理論の関連性

コーチング理論では、以下の要素が重要視されます。

1. 信頼関係の構築(ラポール)
軽労化トレーナーは、まず従業員との信頼関係を築くことから始めます。信頼関係があることで、従業員はトレーナーのサポートを受け入れやすくなり、課題や目標に対して前向きに取り組む環境が整います。

2. 目標の共有と設定(ゴールセッティング)
軽労化ナビでは、従業員の身体測定データや生活習慣のヒアリングをもとに、一人ひとりに適した健康改善目標を設定します。このプロセスは、コーチングの「GROWモデル」におけるGoal(目標設定)に該当します。

• 「腰痛予防のために、週2回のエクササイズを行う」
• 「業務中に身体の負担を軽減する正しい姿勢を身につける」

3. 主体性の引き出し
コーチングでは、「クライアント自身が答えを持っている」という考え方が重要です。軽労化トレーナーは、従業員のモチベーションを高めるため、単に指示を出すのではなく、質問や対話を通じて従業員自身が行動の重要性を理解し、自発的に取り組む姿勢を引き出します。

4. 進捗管理とフィードバック
軽労化トレーナーは定期的に進捗を確認し、達成状況を共有します。この過程で、成功体験を積み重ねるフィードバックを提供することで、従業員の自己効力感を高め、継続的な行動変容を支援します。

軽労化トレーナーの具体的な活動とコーチング要素

1. 身体測定と目標設定
従業員の身体的負担や健康状態を測定し、それに基づいて目標を設定します。このプロセスは、コーチングの「Reality(現状確認)」に該当します。

2. トレーニング計画の提案
一人ひとりの目標に応じたトレーニングプランを提案し、実行可能なステップに落とし込みます。これが「Options(選択肢の提示)」のステップです。

3. 定期的なサポート
軽労化トレーナーは、従業員が挫折せずに継続できるように、行動計画を見直し、必要に応じて新たな戦略を提案します。これが「Will(意思と行動計画)」の強化につながります。

軽労化ナビが目指す「ウェルネス企業」への貢献

コーチング理論に基づいた軽労化トレーナーのサポートを受けることで、従業員は自身の健康課題を認識し、自ら解決する力を養います。これは従業員だけでなく、企業全体の生産性向上や離職率低下、さらには健康経営の実現につながります。

軽労化ナビが提唱する「ウェルネス企業」は、単に健康管理を行うだけでなく、従業員の健康を経営戦略に統合することで、持続可能な成長を目指す組織です。

軽労化トレーナーは、コーチング理論に基づき、従業員の健康改善と行動変容を支援する「伴走者」として重要な役割を果たします。その活動は、従業員の主体性を高め、健康経営を実現するための礎となります。