クラウド人事労務ソフトをつくる会社の人事・労務って?~SmartHRらしい新たな働き方をつくる仕事~
事業拡大を続けるSmartHRで、多様な働き方ニーズについて考えるために2023年7月に発足したワークデザインユニット。人事・労務およびタレントマネジメントに関わるプロダクトを扱うSmartHRだからこそ目指す、未来の働き方とは?異業種での労務担当を経て入社した2人に聞きました。
事業拡大と世の中の変化を見据え、SmartHRらしい新たな働き方をつくる
ーーワークデザインユニットとはどのようなチームですか?
真田:SmartHRの事業は拡大を続けており、従業員数も1,000人という数字が見えてきました。この数年で世の中が大きく変化したこともあり、さまざまな働き方のニーズにスピード感を持って向き合う必要性を感じています。
昨年は働き方施策の専任担当を人事責任者直下に設けましたが、労務部門やプロジェクト単位で請け負っていたDE&I、障害者(※1)雇用なども含め一気通貫で新しい働き方を考えるために、2023年7月にワークデザインユニットが発足し機能が統合されました。私と川和田さんを含む3名と兼務1名のチームです。
※1 様々な配慮による表記の形がありますが、今回は法律(障害者雇用促進法)に沿って「障害者」と表記しています。
川和田:私は現在、リモートワークやフレックスタイムなど時間と場所に関する働き方の定期的な見直しに加え、育児などライフステージに応じた休職・休暇に関する制度の検討をしています。
SmartHRでは、働き方制度を考えるうえで従業員の声をとても大切にしていて、“Work Design Hour”という場を用意し、従業員から定期的に意見収集しています。「この働き方変えたいな」「こんな制度ほしいな」など、みんなとても積極的に声を上げてくれるんですよ。
そのほかにもメンタルヘルスに関するラインケア研修の企画や、CEOの芹澤さんがオーナーとして進めているDE&I推進プロジェクト(※2)のメンバーとして、ジェンダーギャップをテーマに課題の分析や施策の検討を進めています。
※2 外部の専門家によるワークショップや研修などを企画し、LGBTQやDE&Iの従業員の理解促進を図っています。
ーー「働き方」について幅広く担っているんですね。2人がSmartHRに入社するきっかけはなんでしたか?
真田:労務を担当する中で、自然と労務関係のプロダクトやサービスを扱う会社に興味を持ちました。実は以前勤めていた会社でSmartHRの導入を検討したこともあったんです。すごくユーザー目線のプロダクトで、率直にぜひ使いたい!と思いました。残念ながらそのときは導入には至らなかったのですが、ご縁あって入社することとなりました。
川和田:前職で働き方施策の企画・実施に携わっていましたが、組合や関係者との交渉にすごく時間をかけていましたし、従業員ではなく経営者目線で考えることも多かったように思います。
そんなときに、SmartHRの会社紹介資料を見て、「ボトムアップで制度を改定する組織だ」と魅力を感じたことが入社のきっかけです。SmartHRでは自分なりに納得できる施策をもっと自由に考え実施し、より速いスピードで変化を起こしたいという思いがありました。
「SmartHR」というプロダクトを扱うからこそ、人事・労務部門と従業員の距離が近い職場
ーーこれまでのキャリアでも人事・労務経験のある2人ですが、SmartHRで約1年間働いてみて、どんなことを感じていますか?
真田:想像以上に顧客目線が徹底されていることに驚きました。実際のユーザーへのヒアリングはもちろんのこと、私たち人事・労務担当もプロダクト開発の進捗会議に定期的に入らせてもらい、ユーザーとしての意見を伝えています。
川和田:働き方の制度って、働く一人ひとりの生活そのものに関わることなので、社内から本当にいろんな声が上がってきます。でもすべての希望を叶えることはできないし、一度定めた制度をころころ変更するわけにもいきません。大事なのは、なぜこのような制度になっているのかをきちんと説明することだと思っています。実際、SmartHRでは、従業員にしっかりと説明すれば、その分リアクションをもらえます。そのことが自分のやりがいにもつながっています。
例えばこの9月に育児のための特別休暇をより使いやすくするための改訂をしたのですが、「いい制度を作ってくれてありがとう」「自分は今回の制度の利用対象には当てはまらず使えないから少し残念」「自分は直接関係ないけれど、育児を手厚く支援する会社の姿勢に共感」など、率直な声をたくさんもらうことができうれしかったです。
“Work Design Hour”(前述)の仕組みなど、自分たちで制度をつくっていくボトムアップの感覚があり、私もなんとかみんなのエンゲージメントを高めたい!と意気込んでいます。
ーー人事以外のメンバーも自然と働き方制度づくりに関わっていますね!
真田:クラウド人事労務ソフトを扱っているだけあって、全社的に興味関心が高いんです。
これまでの職場では人事・労務の仕事ってなかなか日の目を浴びることがなかったし、労務担当の仕事は孤独、と言われることも多かったのですが、SmartHRではまったく違います。開発現場も私たちの意見を大事にしてくれており、こんなにプロダクトとの距離が近い人事・労務担当ってなかなかいないと思うんです。
川和田:従業員目線で考えられるからこそ、自分が納得したうえで企画を進められている感覚がありますね。やるべきことはたくさんありますが、一歩ずつ着実に前に進んでいくことで会社をよりよくできる、という自信を持てるようになりました。
ーーワークデザインユニットとして現在課題に感じていることや、これから会社や社会に貢献していきたいことはありますか?
川和田:従業員のパフォーマンスが上がる土台をつくるというのが私たちのミッションです。仕事の周辺にあるストレスを軽減し、よりよいプロダクトの開発やお客さまへのサービスの充実に繋げるという責任のある仕事ですが、とにかくやることがいっぱいです!
DE&Iのプロジェクトも第2期となり、会社規模が拡大する中で改めてどんな課題があるかを探っている状況です。プロジェクト単体で進められるものもあれば、現場のワークデザインも並行して進めているものもあります。理想は高く、まずできることから地道に進めていこうと頑張っています!
真田:従業員数の増加にともない、この数年で障害者雇用と向き合っていますが、全社的にはまだまだ意識が薄い状態だと思います。3年前から沖縄のサテライトオフィスを活用して障害者を採用していますが、物理的な距離もあり、なかなか社内に伝わっていないな、という感覚です。
きちんと説明すれば背景を理解し受け入れてくれる社員ばかりだと思うのですが、その啓蒙活動がまだまだできていないですし、その啓蒙活動の必要性も充分に認識できていない、というのが現状です。
障害のある人があたりまえに一緒に働く世の中を目指す
ーー障害者雇用を通して、どんな職場や働き方を目指していきたいですか?
真田:究極の理想は「インクルージョン」なんです。物理的にも精神的にも、障害者ともっと距離を近くし、それぞれの現場であたりまえに一緒に仕事をしていく仲間でありたいですね。
SmartHRの障害者雇用の1つに、「アクセシビリティテスター」という役割があります。実際にプロダクトを使ってもらい、障害のある人でも問題なく使えるかをチェックしてもらうというお仕事です。実際にメンバーからは、障害を意識せず自分の力を発揮できることがすごくうれしい、という声をもらっています。
こうした背景から生まれるアクセシビリティのレベルの高さがきっかけで、サービスの導入に至ったケースもあると聞いています。アクセシビリティを高めることで、障害のある人が「障害者雇用」の枠にこだわらず、仕事に就ける環境を実現できるかもしれません。まさに、私たちが掲げるコーポレートミッション「well-working 労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。」を体現する仕組みだと思っています。
ーーこれから一緒に働く仲間にどんなことを期待しますか?
真田:ぜひ私たちと一緒に、既存の枠にとらわれないSmartHRらしい雇用のあり方を考えてもらいたいです。当然正解がない道を歩いて行くことになるので、「自律駆動」という会社のバリューのもと、最初の一歩をどんどん踏み出してほしいですね。
粗削りでもまずは上司や仲間と壁打ちをしてブラッシュアップをしていく、そんなスタイルの働き方を期待しています。
川和田:多様な従業員の働き方に対する要望と経営とのバランスを考える中で、状況を公平かつフラットにとらえ、いろんな可能性を考える力が重要だと感じます。そのうえで、ユニークなアイデアをお互いが持っているからこそSmartHRならではの新しい働き方を創造することができるはずです。
個性ある仲間たちとさまざまな意見を出し合いながらチームで働く、ということを一緒に実現していきたいです!
ワークデザインユニットは記事公開時点で募集を終了していますが、ワークデザインユニットを含むSmartHRの人事グループでは、一緒に働くメンバーを募集しています!
応募を検討する前に「まずは業務の詳細を聞きたい」「会社の雰囲気をもっと知りたい」という方は、カジュアル面談をご活用ください。
取材日:2023年8月22日
取材協力:リスナーズ株式会社
撮影:猪飼ひより(amana)