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VIBES/S&S OPEN TALK #18

SLOW&STEADY ではオープン直後から、お客様からの相談窓口として、LINE@を利用しています。
その内容は、商品の在庫状況の確認から始まり、商品ご購入後のアフターケアに至るまで多種多様ですが、そんな中「これは多くの方も同じようなお悩みをお持ちのはず」と感じるようなご質問も少なくありません。さらに、そういったご質問ほど短文では返しづらいのが正直なところで、そこでこの度、そんな魅力的なご質問の数々をピックアップさせていただき、ここnoteにてマガジンという形で回答させていただく、という試みを開始いたします。

名付けて『OPEN TALK』今回はこんなメッセージからです。

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「VIBES」

洋服のコーディネートにおいて色の組み合わせやズボンの丈感などはもちろん大切ですが、最も大切なのは服へのvibes(心意気)であると考えます。私が思う服へのvibesとは靴下や肌着などといった他人から見えないところにこそ強く宿り、最終的に服の着方や雰囲気として現れると思っています。改めて岡崎さんにとっての服へのvibesを教えていただけたら嬉しいです。(N様)

バイブスとは、普段(少なくとも僕の周りでは)聞き慣れない用語ですが、強く気持ちの込もったご質問をありがとうございます!
僕なりの洋服に対しての想いは、このnoteに始まり過去のブログでも再三吐露してますので、重複にはなりますが、改めてではこちらでもご紹介させていただきます。

洋服を着るうえで必要となるテクニック。着こなしや色あわせ、サイズ選びなどは上達したいと本人が願えば、ある程度は必ず叶います。SNSなどで洋服を紹介しているインフルエンサーの若き方々を見ても、皆さんすごく上手に着ています。

自分の好きなジャンルに絞って、徹底的に着こなしをリサーチし、真似すれば、誰でも「今日から俺は」状態に突入可能で、見た目の部分に関してのみ言えば、現代においては「洋服屋=おしゃれ」というアドバンテージは、もう完全に破綻しているようにも思えます。

少しご質問の趣旨から外れているような気がしますが、僕はセレクトショップを経営しており、性分もあって、店と自分を切り離して考えることが出来ません。
なのでこれから書く文章も「店=僕=洋服への想い=VIBES」と受け取っていただければ幸いです。

AIの進歩により、将来なくなる職業は多くの方が知るところですが、洋服屋だって例外じゃありません。今こそ、未来に残っていく店、必要とされる販売員とはどんな人なのか、を真剣に考える時期が来たのは確かです。
そこで、未来に向けて一番大切になってくるものこそ、着るもの、販売するものに対する強い想いではないか、と考えます。
それはすなわち、店を続けるうえで大切にしていることであり、それこそが僕の洋服に対する想いに直結しています。

・・・

1. 「真に惹かれるもののみを扱う」

これは何度も書いていることですが、洋服を着ることは自己主張であり表現です。お店は個々の表現を引き出す場所であってほしい。
だからこそ、自分が強く惹かれるものを提案したい。それが難しいのであれば、個人的に洋服屋を営む意味がなくなります。仕事と割り切れるほど軽い気持ちで洋服を扱うことができない。その理由は、自分は人生の半分以上を、洋服を追いかけ続けてきたからにほかならず、大袈裟でもなく、それによってしか、僕はもう生かされている気がしないからです。

2. 「提案することの責任感を持つ」オリジナル商材ばかりを販売しているのではなく、メインはセレクトですので、同じ商品は世の中にたくさんあり、買える場所もひとつじゃありません。そんな中で当店で買いたい、話がしたいと思ってもらえることこそが、当店の価値です。それには、洋服に対する知識、バリエーションはもちろん、そこに宿す想いと、その商品を手にしたお客様の、未来に対する責任と意識を持つことこそ大切だと考えます。同じ商品でも、その想いを強くパッケージできれば、他店のそれとは確実に違う体験となります。現に当店は販売価格で購入を判断して欲しくない、という理由からセール活動を一切していません。が、当店のお客様は皆さんそれを当たり前のことだと認識してくれています。ありきたりな商品説明、ふわっとした褒め言葉、整いすぎたディスプレイ。他のお店でも聞くことのできる会話は、当店には必要なく、徹底した独自の感覚で、さらに「提案すること」の責任感を常に持っていたいと思っています。

3.「お客様の矢面に常に立つ」

常にお客様を牽引していく意識で仕事をする。こう書くと偉そうにも聞こえますがそうではなく、洋服屋というのは、常に少しの緊張と安心感を同時に伴っていないといけない場所だと思っています。
ほかと比べてどうかではなく、お客様が常に新しい発見、洋服熱の上がる商材、場所を提供し、お客様主導ではなく、あくまで店員が引っ張っているという意識は必須。そのバランスは時代とともに絶えず度変化しますが、怠惰にならず模索し続けていくことこそが、AIでは決してできない人間ならではの仕事だと考えます。

・・・

おじいさんになっても洋服の話を楽しく、堂々とできる人。
そんな方が僕の店から、僕の人生で、どれだけ現れるのか。それを楽しみに毎日仕事をしています。
真に洋服好きのためだけに用意された最終着地点とでも呼びましょうか。まだまだ理想には程遠く、道のりは険しくも果てしないですが、そんな店を目指しています。
僕が愛してやまない「洋服」は皆、一様にめんどくさくて、ただの「洋服」なのに思考が加速してあれこれ考えさせられるからいけません。
悩まされ、鼓舞され、感動させられ、悔しいけれど、振り回されてばかりです。
それほどまでに僕にとって洋服とは、生きる意味、人生の相棒とも呼べる素晴らしいものです。
おじいさんになって「着るものなんてどうでもいいんだよ」と笑いながら、最高に格好良いジャケットを雑に羽織って、酒を飲んでいたいですね。これが僕のバイブスです(意味合ってますか?笑)

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今週は、以上です。今日は、また洋服になると一段と熱くなる(暑苦しい?)癖が出てしまいました笑

ここでは、あくまで僕の答えられる範囲内にはなりますが、このマガジンを使って、皆様からお寄せいただく「洋服に関するご質問やお悩み」を、ざっくばらんにご紹介しております。

個別の商品に関するご質問ももちろん歓迎です。ご質問は、LINE@の他に、下記メッセージフォームより随時受けつけております。どうぞお気軽にご連絡ください。

記事への「いいね、フォロー、シェア」大歓迎です!引き続き応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします!


★★★ノベルティ送付お知らせ★★★
OPEN TALK を開始から、ありがたいことに、たくさんの方よりご質問が寄せられるようになりました。
そこで、感謝の意味も込めまして、SLOW&STEADY ノベルティを、採用させていただいた方には、プレゼントさせていただいております。
洋服にまつわることでしたら、どのような質問でも構いません!ぜひぜひ、当店まで、あなたからのお便りをお待ちしております!

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