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自己紹介的エッセイ集

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わたしと、私の家族のことを書いたエッセイです。この人何者?と疑問が湧いたらお読みください。自分的にお気に入りの記事多めです。
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#エッセイ

それがあったから生きてこられた。

ずっと忘れられない景色がある。 10年前の秋のこと。夜の11時頃、フラフラになりながら辿り着…

skyfish
3年前
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そこに、あなたはいない。

クローゼットの中を片付けていたら、使わなくなった古い携帯電話が1台、白い小箱の中から出て…

skyfish
3年前
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海水浴と、父の水泳パンツ

もうすぐ春休みだというのに、私には春休みがない。日々お勤めに行っている方にももちろんない…

skyfish
3年前
34

桜色の着物とお道具箱

吹く風の温度が急に温くなったな、と思ったら家のそばの桜並木の色が変わってきた。まだまだ花…

skyfish
3年前
29

彼女がメーターを振り切ると。

私がきのこの刺繍をほどこした『ファッションセンターしまむら』のパーカーを着て、娘がソファ…

skyfish
3年前
50

ジャズとコーラとポテトチップス

月曜日の朝、部屋の窓から雨を見ていた。 窓の向こうには丘の下の家々の屋根があって、そのど…

skyfish
3年前
69

幻の猫をエアーナデナデする。

猫を飼いたい。喉から手が出るほど、猫が飼いたい。 猫が飼いたすぎて喉から出てしまった手が、幻の猫をナデナデしている。 娘が生まれる少し前、私は猫を飼い始めた。生まれてひと月もしないうちに我が家へ貰われてきたメスの子猫は、甘えられる母猫がもうそばにいないと気付いてから私にべったりになった。仕事に行くために椅子に座って化粧をしていると、それを察したかのように膝に乗っかってくる。夜はかならず私の布団に入って一緒に眠る。 名前はチーと名付けた。小さいからチーちゃん。どういうネー

病気になって、大切にしたいものがはっきりわかってきた

***病気の治療等について書いています。病気に関する話題が苦手な方は、この先を読まないよ…

skyfish
3年前
43

ありがとう。

朝、誰もいない教室に一人で座っている。 目の前の大きな黒板には、私が誰かに話したい出来事…

skyfish
3年前
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あなたのために

外はしとしとと細かい雨が降っている。 空気を入れ替えるために窓を開けると、雪の予報が出て…

skyfish
3年前
46

好きなことの本質を見極め、生業を作っていく

夫と娘と、三人で仕事について話をしていた。 娘は社会人4年目を過ぎ、自分の人生設計を見つ…

skyfish
3年前
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大人になるとなくなるもの

子供の頃にはあって、大人になると無くなるもの、なあんだ? そんなクイズがあったら、主婦の…

skyfish
3年前
34

貢献したい気持ちと、無力感のはざまで。

ゆうべ、夫は帰ってくるなり、こう言った。 「俺の仕事って、無くてもいいような仕事なのかな…

skyfish
4年前
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いびつなプライド

第三者からの言葉で、ずっと悩み続けていた問題の本質に気づかされ、唐突に腑に落ちる、ということが時々ある。 昨年末に書いたnoteの中に、私の中に長年あった家族に対する葛藤を書いた。 ここへコメントを寄せてくれたくまさんの一言に、まさに“腑に落ちた”。 noteの中でも書いたけれど、私は子供の頃から母との関係がうまく築けなかった。何を話してもわかってもらえない感覚しかなく、「だからあなたはダメなのだ。」とか「何を考えてるのか理解できない。」と言い続けられてきた。 小さな