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会議を始める前に、プライベートな話を3分の1の時間を使ってたっぷりするススメ
会議をするとき、どんなふうに始めていますか?サッと本題に入るチーム、ちょっと雑談をして入るチーム、いろいろあるでしょうが、私のおすすめは、全体の会議の3分の1をつかって、各々のプライベートな話をたっぷりして本題に入ることです。
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2時間のうち、40分は「近況報告」をするミーティング
特にこの方法は、個人事業主同士が協力して仕事を0からつくるような場合に、特におすすめです。
まさに私の例ですが、2年前からスタートした仲間3人と進めているプロジェクトがありまして、去年10月に「ROOTS」という4回連続講座をリリースしました。
諦めからルーツを紐解く講座で、前例がなく完全オリジナルで組み立てた内容です。同じ「コーチ」という職業の3名が集まって、講座を運営しています。
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月に2回オンラインで2時間。
月に1回は都内で集まって10時から17時まで、戦略会議をしています。
ずいぶん長い時間、会議をやっているようですが、そのうち3分の1は、「近況報告」という名の、最近気になっていることやプライベートな状況のシェアです。もっというとおしゃべりしています。
2時間であれば、40分程度。
終日であれば 合計で3時間ほど。
「なんて時間の無駄なの!?」
「さっさと本題に入ったら!!?」
「え?みんな暇なの!?」
そんな声が聞こえてきそうです。よくわかります。
そんなダラダラ喋ってないで、さっさと本題入ったほうがいいよ。という声、とてもよくわかります。
オンライン会議でよくやるアイスブレイクが長くなった
コロナ以降、オンライン会議が増えました。直前まで別の仕事をして、URLひとつで別の会議にうつれるので、気持ちを切り替えるためにも「チェックイン」という名前で、今の状態を言葉にすることをやっています。
いわゆるアイスブレイクのことです。実施している方も多いのではないでしょうか?
私たちのミーティングでは、この時間がめちゃくちゃ長いです。
3人とも小さい子どもがいるので、育児の話、夫婦喧嘩の話、仕事の悩み、最近みておもしろかったYoutube、自己投資の学び、週末の旅で感じたことなど、いま気になっていること、しゃべりたいことを全部吐き出してからスタートします。
3人の関係性は最新のいまがシェアされている状態です。
ちょっと余裕がなさそうな表情の理由も、焦っている理由も知っています。先々週に話していたあの件は今どう?と続きの今を知っています。
夢中になっているアイドルのライブの話も、来月行く旅行先の話も話しています。
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こんなの知ってても何にもならないじゃん!と思うかもしれませんが、これを2年近く続けていたら、仕事仲間の「価値観」がよくわかります。
何を大切にしているか、何が好きか。どんなことを目指していて、どうありたいのか。もちろん100%全てわかりきることはありませんが、想像はできます。
そこに時間をたっぷりかけているので「思っていたのに伝わっていない」とか「こういうと嫌われそうだから遠慮して言わない」が生まれにくいので、"ギスギスしたコミュニケーション"がとても減ります。
残り時間の集中レベルが凄まじい
3分の1で近況報告をすると、当たり前ながら残り時間がはかなりと短くなります。2時間の会議時間は、たったの1時間20分に減っています。この時点で議題は何も進んでいません。こんな状態なので残りの3分の2は、集中して前に進みます。
スッキリするほど喋っているので、気になるモヤモヤは解消されています。部屋で例えるなら、不要なものはゴミ箱へ行き、乱れた洋服はクローゼットに綺麗に戻っている状態です。それは気分良く進みます。
もう十分脱線しているので、目的地までまっすぐ行くぞ!と言わんばかり、集中して駆け抜けます。
さらに素敵なことは、伏線回収と言わんばかりに、最初の長い長い近況報告の中で喋っていたことの中にキラッと光るアイデアが隠されていて、全会一致のスペシャルなアイデアが生まれたりします。
お互いのことをよくわかっていると遠慮が生まれない
会議のなかで一番疲れるのが、遠慮です。
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これ言うとまずいかな。
空気乱すかな。
地雷踏んでやばいことになるかな。
いわゆる”心理的安全性が低い”と言われる状態ですね。
こんな不安な気持ちがチラつくと、言いたいことがあるけど言いづらくて飲み込んでしまう言葉がたくさんうまれます。
その点、これだけ好き勝手に3分の2もおしゃべりしていると、ちょっとおかしいなと思ったら、いくらでもちゃぶ台返しが出来ます。何度もひっくりかえるので、ひっくり返ったことに気づかず、また0から作り直すことができます。
「これ言ったらまずいかな?」が生まれにくい状態がデフォルトになります。
6時間の会議で4時間は雑談、2時間超集中
今日は1ヶ月に1回の終日対面のミーティングでした。
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今日は特に新しい会場のご挨拶などがあったので、11時から17時まで一緒でしたが、ほとんどが近況報告とランチタイムでしたので、全体の3分の2は近況報告でした。
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今ハマっているドラマの話、大河ドラマが面白いということ。
娘たちの進学進級の悩み。最近買った洋服の話。
興味があって学び始めた講座の話に、夫婦の話。
ただの主婦の会話じゃないか!と突っ込まれそうなネタばかりですが、不思議なことにここで交わされる話は、本題の講座の集客方法やブランディング、コンテンツの見直しや、今後の法人営業の手法に至る様々なアイデアのヒントが埋まっています。
約2年かけてこうやって作ってきた関係性と、そのときの様々な偶然の重なりから閃いたアイデアであり知恵がブレンドして出来上がったミラクルな講座だと、設計者本人たちが誰よりも誇りを持って世に広められるのです。
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2時間のオンライン会議なら、40分プライベートの話をしてみる
もし、毎日の会議の中でちょっと言いにくいことがある…息が詰まる…そうと思う方がいたら、全体の3分の1の時間を使って、プライベートな近況報告や最近ちょっと気になっていることを一人ずつたっぷり喋ってみることをおすすめします。
そんな無駄な時間とってられないよ!という声は百も承知です。
でもそれが残りの3分の2の時間で信じられないほどのスピードで進んだり、会議が楽しみになってアイデアが生まれたり、良いことが起こります。
毎回はやりすぎかもしれませんが、1回やってみてください。きっとチームに面白い変化が生まれると思います。
最後まで読んでくださってありがとうございます。ちょっといつもより長く「近況報告時間」を作ってもいいかな!と思った方は、ぜひ♡を押して教えてくださると嬉しいです。
国際コーチング連盟PCC
CTI認定CPCC®︎
坂口佳世
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